2001.08.10
新 日本製鉄は9日、10―12月のH形鋼の生産を前年同期比40%強減らすと発表した。例年であれば7―9月比横ばいの需要が、今年度は5%以上減るとみるため。

 生産量ピーク時の昨年10―12月比では、1―3月が20%減、4―6月が30%強減。7―9月は35%強減。9月単独ではすでに平均15%の引き受けカットをした。

新 日本製鉄が9日発表した7月末の「ときわ会」調べによるH形鋼流通在庫量は、32万9100トンと、前月比9600トン、2・8%減少した。ピーク時の39万8900トンから、5カ月間で6万9900トンの減少となる。新日鉄では市況反転まで減産を続け、昨年ピーク時の市況3万8000円到達を第一段階の目標にしている。

 3地区は、入庫増、出庫増で在庫量は17万9760トンと前月比3・3%減。新日鉄は「昨年9―10月と同水準でかなりよい」と認識。反対に、14万9300トンとなった8地区の在庫は「少し重い」と述べた。また、8地区で入庫減、出庫減となったのは直送分の増加が主因とみている。

 東京ときわ会では、小口即納で価格は低位こう着状態との見方が出された。鉄骨価格の軟化や与信問題から、優良ファブリケーターに仕事が集中して安値となるなど弱含み要因はあるものの、在庫減少で市況は前月比横ばいとみている。

経 済産業省はこのほど、鉄鋼2次製品製造業業況ヒアリングの結果をまとめた。2000年度は粗鋼生産が1億トン台に回復したものの、鉄鋼2次製品は21業種中14業種が99年度より生産量を減少、値下げ圧力もあって経営環境は依然として厳しい。01年度見通しは横ばいが3業種、減少が18業種で、増加を予測した業種は1業種もなかった。景気低迷による需要減、需要家からの値下げ要請、小ロット・短納期からのコスト上昇、輸入品流入など鉄鋼2次製品の業況の厳しさは、さらに強まると予見されている。

 同ヒアリングは今年6月中旬から7月中旬まで、鉄鋼2次製品製造業20団体、21業種を対象に実施された。00年度の業況は、生産量の増加は溶接棒、亜鉛メッキ鋼板、磨棒鋼など6業種。横ばいが金属印刷1業種。減少は線材製品、鋼索、磨帯鋼など14業種。自動車関連を需要主体とする溶接棒などは伸びたのに対し、建設分野主体の業種は総じて減少した。
ス テンレス流通・加工の藤田金属(本社=東京都江東区、石田ハナ社長)は、本社、倉庫と船堀工場を千葉県市川市の旧トピーメタリ工場跡地に移転、集約する。これにより月間300トンだった加工能力を600トンに倍増、業務内容の強化を図る。

 新本社・工場は高速湾岸線、国道357号線のそばに位置し、交通の便に適している。敷地は約1万2900平方メートル、建屋約9000平方メートルで、うち7900平方メートルが工場。工場の面積を約2倍にして、最大在庫量も増加させた。広いスペースを生かして「2次製品の扱いも増やしたい」(藤原吉郎副社長)という。工場の中央には、幅16メートル長さ70メートルの通路を設け、3ブロックに分かれている工場内の物流を円滑にしている。

 加工設備は船堀工場からドライプラズマ1台、シャーリングマシン2台、自動帯鋸盤1台を移設。自動開先切断能力を備えた水プラズマ切断機1台を新設し、ドライプラズマ2台、シャーリングマシン2台、自動帯鋸盤4台をリプレースすることで、鋼板・鋼棒の加工体制を充実させる。
全 国の6月の建築鉄骨需要は、61万5400トンで前月比2・7%の増加となった。2月以降継続して前月比増を記録しており、60万トン台乗せは今年初めて。ただ、月次の需要水準は前年を大きく下回っている。2001年上期(1―6月)の累計は340万トンで、前年同期比17・3%の減。このまま推移すれば,年間で700万トンを割る懸念も出てきた。

 国内鉄骨需要は、昨年前半は前年を上回る水準で推移。上期で411万トンと前年比2ケタ台の増加。しかし、今年1月以降は、民間の非住宅を中心に着工面積の低下が続いており、鉄骨需要は月次で50万トン強の低水準。前月比では2月からプラスになっているが、回復のテンポは遅い。

 6月の着工面積はS造が574万8000平方メートルで、前月比3・7%増加。しかし、前年比では18・0%の減。SRC造は81万3000平方メートルで、前月比10・0%減。前年比では43・7%減とほぼ半減している。マンション関係の低下を反映したもので今年最低の水準。

 着工面積から推定した鉄骨需要はS造が57万4800トン、SRC造が4万600トン。合計で61万5400トンと今年初めて60万トン台に回復した。しかし、70万トン台で推移した昨年前半の水準に比べると回復の動きは遅い。

 関東地区の大型物件が一巡したのと関東地区以外の回復の遅れによるもので、下期もこのままの基調が続く可能性が強い。 

関 西コイルセンター工業会はきょう10日、役員会を開き、工業会ベースの製品梱包用のスチール・スキッドを正式に決定する。これまで同工業会の技術委員会(技術委員長=早川憲二郎・川鉄甲南スチールセンター社長)がスチール・スキッドのプロット・タイプ数種を製作、委員会内のワーキングチームで使いやすさやリサイクル方法を検討してきたが、今回、コイル用で1種類、シート用で2種類を正式に決める。今月、もしくは来月にも技術委員会の主催で、製品の説明会を開催する予定で、今年秋には製品が市場にお目見えする見通し。

 近年、コイルセンターの主力ユーザーの自動車、家電業界は環境対策を強化しており、この一環として、材料納入業者のコイルセンターにも環境対策の徹底を要望してきている。その一つとして、コイルセンターが製品の梱包時に使用する木製スキッドも、材料の木材が大量伐採による、地球温暖化を発生させると指摘されていた。

 このため、同工業会の技術委員会では昨年、スチール・スキッドのプロット・タイプを製作、その後、顧客を加えた形で使いやすさなどを調査していた。このほど、実用にメドがついたことから、きょう10日の役員会で正式に製品化を決定する。

 決定するスキッドはコイル用で1種類、シート用で2種類で、いずれもかん合方式。

横 河ブリッジは8日、システム建築事業を別会社化すると発表した。8月1日付で100%出資の新会社「横河システム建築」を設立。来年4月1日から新会社での営業を開始し、低層建築市場での機動的な営業展開を進める方針。

 新会社の横河システム建築(略称YSC)は資本金3億円で、社長に浅井恭・横河ブリッジ専務が就任。営業開始は02年4月1日を予定している。従業員70人程度でスタート、業容の拡大に合わせて増員する考え。

 横河ブリッジは、米国ヴァルコ・プルーデンビルディングズ社(旧アムカインターナショナル社)のメタルビル技術を導入し、91年からシステム建築事業に参入。「YESS建築」のブランドで工場、倉庫、店舗、スポーツ施設などで実績を上げている。主力事業である橋梁、超高層ビルなどの重鉄骨と環境の異なるシステム建築分野で、機動的な営業展開と柔軟な経営体制とするため、別会社化した。

 01年3月期の実績は生産量1万2500トン、売上高41億円、営業損失1億円。新会社での営業開始から3年後の05年3月期には生産量2万4000トン、売上高80億円、営業利益2億5000万円と生産量、売上高とも倍増を目指す。

神 鋼電機は、独自のカラーマッチング技術とデジタルプリント技術を活用した複製絵画をインターネット上で販売する事業を8月から開始した。デジタルプリントによる絵画の本格複製とネット販売は、国内では初めて。価格は1枚当たり数千円から6万円程度。

 デジタルリトグラフ事業は、日本ムデジタル・フォートの協力を得て水彩画を主体にスタート。ネット上に掲載した絵を希望に応じて販売するもので、本格的なネット画廊として事業化していく。現在、契約画家は3人、作品数60点。今後、油絵、墨絵、版画などの分野も対象に入れていく。 

 ネット画廊は家庭で手軽に絵画を鑑賞して、好きな絵を入手することが可能。将来は絵画教室、カルチャーセンターなどの教材用としても需要開拓を行う。ネット画廊のアドレスは、http://www.digilit.net.

東 京地区の縞板市況は市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)は5万4000―5万5000円中心で横ばい。

 夏休み期間中の工場の設備補修などで需要があり、7月末から8月前半にかけては受注が一時的に集中。短納期の小口切板と併せて加工は忙しさを保っている。ただ、中小民間建築の停滞から、8月後半以降の需要には慎重な見方もある。

 高炉メーカーの値上げに対して一部流通でも段階的に転嫁する方針が出始めたことで、熱延鋼板市況は雰囲気が変わりつつある。縞板は比較的需給が均衡しており、熱延鋼板の動き次第で下値と中心値の差が縮まる可能性もある。横ばいでお盆休みに入る。

東 京地区の大径角形鋼管(コラム)市況は12×300×300の一次加工付き価格で、STKR5万6000円、BCR6万5000円中心で弱含み。小口短納期の状態が続く。

 加工納期の受注残は長くて3日、その日暮らしもある。機械を遊ばせないため、加工賃などを削っての安値受注もある。中小物件が減少している。需要に3カ月ほど先行するS造とSRC造の、6月の着工床面積から算出した鉄骨需要量は前年度比21%減。

 Mクラスのファブの仕事の山積み量は1―2カ月程度。このため今後の需要増加は見込めず、秋需は期待できない。当面弱含み。

大 阪地区の厚板市況はミルのロールがタイトになってきており、扱い特約店も安値販売を回避しつつある。市況は3万6000―3万7000円(トン当たり、12ミリ厚の3×6幅)どころで横ばい。

 高炉メーカーは輸出用の大径管に加え、造船向けなどで、ロールが埋まり、店売り向けの出荷は余裕がない状態になってきている。このため、6月まで過剰だった熔断業者の在庫もここにきて、減少してきている。サイズ的にも5幅以上のものが品薄ぎみとなっている。

 ただ、需要は建築がS造物件の不振の影響を受け、機械も設備投資の落ち込みから、盛り上がりに欠ける。現段階では流通は価格建て直しのタイミングを探っている状態。