2001.08.23
N KKは、建設廃材として年間700万トン発生する間伐材などの木屑廃棄物をターゲットに、バイオマス事業に参入する。循環流動層ボイラー(CFB)を軸に20メガワットレベルの大規模発電を対象とするバイオマス事業参入は国内初。電力自由化や燃料多様化に対応し、ゼロエミッションや省エネルギーなど環境への取り組みに積極的な企業向けに、CFBボイラーの提案活動を開始する。初年度は、バイオマス発電プラントとして数基程度の受注を目指す。

 同社のCFBボイラーは、従来型のボイラとは異なり、無煙炭や低品位炭はもちろんオイルコークス、スラッジ、バイオマスなど多種多様な燃料に対応できる。

 未燃分の循環燃焼で燃焼効率99%を達成。高効率を維持しながら定格30%程度まで低出力運転が可能。煤じん対策も万全で、ヒ素などを含む建設廃棄物系の廃木材の処理に適したシステムとなっている。

 国内では太平洋セメント向けなど累計3基の受注実績を持ち、技術提携先のバブコップボルシヒパワー社は、欧州で木屑やRDF(ごみ固形化燃料)向けに20数基の納入実績を持つ。

 今回の事業参入は、2000年度からスタートした林野庁による日本木材保存協会補助事業への参画で技術面を含めた事業性の手ごたえを得たため。大阪の木材団地で行われている平林会木材協同組合とのFS(事業化調査)で木屑の発電や灰処理などを同社が担当。大阪府下で発生する40万トンの廃木材のうち13万トンで20メガワットの発電が可能との結果が得られ、本格的にバイオマス事業への参入に踏み切った。

新 日本製鉄の今02年3月期の連結経常利益は1000億円台に届かず、前期比減益が避けられない見込みだ。輸出減に加え、夏場から下期に向け内需が落ち込み、生産・出荷減となること、メーカー間の競争激化で自動車用鋼板など薄板価格の下げが見込み以上に大きいことが響く。同社は収益減を最小限に食い止めるため、コスト改善計画の見直しを急ぐ。

 今年5月時点における新日鉄の02年3月期の連結経常利益見通しは上期300億円、通期1150億円。前期実績(1113億7400万円)比で36億円程度の増益を想定していた。上期と下期とで550億円もの差があるのは、エンジニアリング事業本部など非製鉄業利益の下期偏重分が約150億円、上期利益から君津・3高炉の改修費100億円が差し引かれていることや、下期でのコスト改善効果が単独で150億円、関連会社全体で150億円見込まれているため。

 収益悪化の主因は国内販価の予想以上の下落。01年3月期では期中での価格下落で270億円、原料価格高で280億円を利益喪失し、これをコスト改善600億円、出荷増400億円などでカバー、製鉄事業全体で310億円の収益改善をみた。だが、今期は出荷が減少するなかで、製品価格下落と原料価格高がモロに収益を圧迫する。4―6月期と7月の月次決算を見る限りでは上期で見込んでいた経常利益300億円の確保も危うい状況にある模様。

 こうした製鉄事業の収益悪化は、新日鉄に限定されたことではなく、高炉大手に共通した現象だ。かつては代表的赤字品種とされていたシームレスパイプ、ステンレス、H形鋼のうち、シームレスが原油価格回復に伴う需要増で01年度から黒字転化、ステンレス、H形鋼も、収益改善努力によって各社とも収益性はそれなりに好転している。だが半面、高炉にとって“主食”の薄板3品の価格下落が大きい。「想定していた時期より1年前倒しで下がっている」(高炉首脳)ことで、全社の収益を圧迫している。高炉各社は早晩、程度の差こそあれ、軒並み通期業績見通しの下方修正を強いられることになる見通しだ。

住 友金属労働組合連合会(和島哲雄・中央執行委員長、組織人員1万5800人)は21日開催の中央委員会で、住友金属から提案された出向者の移籍条件を協議した結果、受け入れることを決定した。

 会社提案は、所定の退職金に加え、年収差額が発生する場合は、平均的には、その差額の3分の2相当分を加算するもの。

 移籍対象となる出向者9150人のうち、住金労組の所属者は約4000人、出向先の組合加盟者は約4000人で、合計約8000人、管理職など非組合員は1150人。
関 西地区のパイプ特約店の宮脇鋼管(本社=大阪市西成区津守、宮脇敬治社長)は7月下旬から9月にかけて、本社工場にワイテック(大阪府枚方市)の物流合理化システム「とくとくラック・HFクレードル」500セットを導入する。手狭になっていた工場の在庫スペースを削減するほか、省人化などで生産性アップを図るのが狙い。クレーン改造費などを含めた総投資額は約4000万円。

 同社は7月下旬から今月上旬にかけ、まず丸パイプを在庫する第3号棟に300セットを導入、据え付けを完了した。ラックは6―7段で3メートル前後の高さにセットされ、導入により約20%の省スペース化を実現した。また、入出荷業務は現業員1人での作業が可能となり省人化されたほか、在庫管理も従来より簡単になったため、生産性がアップした。

 同社はこれに続いて9月にも、角パイプ(100ミリ角以下)を在庫する第2号棟に200セットを導入する予定。最終的には、第1、2号棟で計500セットを設置することになる。

 さらに同社では、今後、125ミリ角以上の角パイプを在庫する第1号棟にも追加導入するか検討していく考え。
新 日本製鉄はスチールハウス事業に関して、今年度600棟分の形鋼販売を見込んでいるが、今年7月からレオパレス21での採用が決まるなど、大手ユーザーへの浸透スピードが速まっており、さらなる伸長が期待されている。

 新日鉄では「KC型スチールハウス工法」に関して、大手ユーザーへのPR活動のほか、全国のフレーマーとタイアップするなど、地場需要の開拓にも注力している。これが功を奏し、これまでのトヨタ自動車住宅事業部に加えて、今年7月からレオパレス21で採用が決まるなど、大手ユーザーに着実に浸透してきている。また、フレーマーの数は30社を超えており、エリア事業も徐々に拡大中だ。

 その結果、新日鉄が手がける「KC型スチールハウス工法」は、99年度から実績が大幅に伸長。95―98年度累計は9棟分であるのに対し、99年度は31棟分、00年度が215棟分に増加。01年度は600棟分を見込んでいる。

 新日鉄では同工法を市場浸透させるため、既存ユーザーとの協力を深めながら新規アプローチを強化。フレーマーに関しては各都道府県に最低1社、需要地には数社と提携し、中期的には60社にまで増やす計画。一方、形鋼加工拠点は、契約5社のうち3社がJIS生産中であるが、下期以降の販売状況を見ながら、残り2社の稼働開始を検討していく。
東 邦シートフレーム(本社=東京都中央区、村上社長)は今年度(3月期)、上期において建材部門が好調に推移するなど、これまで取り組んできた営業力強化や、コスト削減効果が表れてきており、経常利益目標を当初計画比10%アップの2億円に上方修正する。

 同社は当初、今年度目標として売上高約110億円(前年度比5・8%増)、利益は経常ベースで3期ぶりに黒字を確保する計画を立てていた。このうち、部門別の売り上げ目標は建材部門約58億円、容器部門約39億円、デッキ部門約11億円、金属パレットやインスタンド(ポータブル・ディスプレーシステム)などを扱う開発営業部門は約1億4000万円となっている。

 今年度に入り、製品単価が低迷しているデッキ部門は売上高、利益ともに下方修正を余儀なくされているが、その半面、建材と容器両部門は利益目標を上方修正。これに横ばい見通しの開発営業部門を含めたトータルでは売上高107億円、経常利益2億円を見込んでいる。

 東邦シートフレームでは今年度から営業コンサルタントを採用し、同業・異業種を含めた知識や経験を営業活動に反映させているほか、顧客満足度調査を実施してユーザーニーズをキャッチするなど、営業力をより一層強化。その一方で、常勤役員数を6人から4人にスリム・若返り化を図るとともに、懸案であった輸送費低減に本格着手するなど、コスト削減にも尽力しており、収益基盤の改善が着実に進んでいる。
普 通線材および普通線材製品の生産量が落ち込んでいる。普線の1―6月上半期の国内向け生産量は、前年同期比12・1%減の73万5000トン、製品では鉄線生産量が、同2・2%減の30万5000トンとなった。建築、土木需要の減退が響き、とくに鉄線は6月に前年同月比9・2%減と大きくダウンし、「月を追って」(加工メーカー)景況感は悪化している。一方で、普線の輸入材が1―6月で同58・1%増の3万50トンと増えており、市況を冷やす一因にもなっている。

 非住宅着工面積は、1月から6カ月連続で前年比を2割前後下回り、地方自治体での公共事業予算の圧縮傾向も強い。鉄線需要の指標となるコンクリート2次製品の1―6月生産高をみると、道路用製品が3・2%減の388万6000トン、パイルが4・1%減の186万3000トン、ヒューム管が15・1%減の53万5000トンと軒並み減少。98年比では、道路用製品14・3%減、パイル18・8%減、ヒューム管22・1%減と3年前に比べ2割程度縮減している。

 鉄線のほか各種製品の1―6月生産量も、鋲線0・6%減の16万9000トン、針金13・2%減の8万1000トン、くぎ4・4%減の6万5000トンと振るわない。

 国内生産が縮小する半面、輸入線材が増えている。バブルピーク時の60万トンから99年には1万7790トンにまで縮小したが、00年に5万3040トンと復調。今年は6万トンを超えるペース。昨年から輸入され始めたロシア材(00年計3万2940トン)は、今年も3、4月に約5000トンずつ入着した。

全 日本特殊鋼流通協会(会長=田島清、テクノタジマ社長)は10月14日から18日の5日間、「韓国特殊鋼流通事情」視察研修を実施する予定であることから、同協会の全国支部会員に参加者募集を行う。募集人数は35人(先着順)。申し込み方法は同協会指定の申込用紙を最寄の同協会支部事務局へFAXすることとなっている。

 視察研修では、ソウルとプサンの特殊鋼流通業者とメーカーおよびユーザーを訪問し、北東アジア経済圏の中心である韓国における特殊鋼の生産、流通加工業界の実態を調査する。加えて、両国の商慣行の実態、物流合理化の状況等のついて意見交換を行い、交流・協力を深める予定だ。

 同協会は、特殊鋼流通業界の健全な発展を図るため、以前から、海外の特殊鋼流通業者との交流を行い、海外への視野を広め、海外発展の可能性を検討してきた。

東 京地区の厚板は底値横ばい。市中価格(12ミリ)は3万9000―4万円が中心。

 需要の停滞から休み明けの荷動きは悪い。定尺品や母材の市中在庫は流通が抑制傾向であるものの、需要減で過剰感も残る。価格的には底とされるが、切板は6万―6万2000円中心だが、一部安値が出ているようだ。関西地区との価格差も広がっている。

 一方、供給は国内材を中心にタイト化。高炉各社の納期が遅れ気味で、3工場で対応できる新日本製鉄でも、「かなり余裕がなくなっている」(商社)ようだ。いずれもUO鋼管の受注で店売り向け減少のため。

 輸入材も内需を反映して低水準で推移。

東 京地区の大径角形鋼管(コラム)は12×300×300の一次加工付き価格で、STKR5万5000―5万6000円、BCR6万5000―6万6000円中心。ジワジワと下値に移行しており、弱含み。小口短納期が続く。

 流通が保有する一次加工の契約残は1―3日と短い状態が続いている。

 中小物件が少なく、8月は稼働日数の関係もあって、出庫量は減少。

 メーカーは、需要見合いの生産体制を維持することで、需給緩和を防ぐ構えを見せるが、市況反転への効果は薄い。僚品H形鋼の流通が20日から再度唱え上げを試みるも浸透はしておらず、コラムは当面弱含み。

大 阪地区の等辺山形鋼はベース3万2000―3万3000円どころで弱含み。

 地区2大メーカーの大阪製鉄、エヌケーケー条鋼は減産体制を堅持。先月以降は一部出荷調整を実施するなどしており、市中在庫は比較的タイトな状況。「6×50などベースを中心に不足感がある」(特約店筋)という。

 このため、一部流通では旧盆明けから唱えを引き上げる動きも出ている。

 ただ、荷動きが相変わらず低調で、秋にかけての需要も迫力不足であることから、市中実態は軟弱。

 僚品のH形市況が値下がり基調となっていることも手伝って、一部には安値折り合いも散見される。