2001.09.06
ブ リキのコイルセンターのキヨイ鋼業(本社=大阪府松原市、渡邉治樹社長)は10月1日から、社名を「新キヨイ鋼業」に変更、新体制でスタートする。これに先立って増減資を完了させ、有利子負債を20億円から4億円に軽減するなど、財務内容を適正・強化した。増減資作業は8月に20億6500万円を増資、資本金を23億8500万円とした。増資はすべてトーメンが引き受けた。その後、23億2500万円減資、新資本金を6000万円とした。

 新しい資本構成はトーメンの元鉄鋼担当役員の桑田敬士氏が個人で49%、桑田氏の経営する扶桑インターナショナルが11%と、桑田氏関連でトータル60%、渡邉社長が25%と、完全なオーナー体制となった。これ以外に、NKKが10%、共英製鋼の代表取締役会長の高島成光氏が5%。今期(02年2月期)は経常利益で5000万円を確保し、配当を目指す。

 同社はトーメン系のブリキのコイルセンターだったが、トーメンが鉄鋼事業から撤退したことにより、事業継続をどのような形で行うかを模索していた。そうした中で、トーメンの元鉄鋼担当役員の桑田氏を中心に株式を買い取り、事業継続することで基本合意、その後、条件などの交渉を行っていた。

 同社の前期(01年2月期)の業績は取り扱いが年間4万4000トン、売上高が年間36億円、経常利益で500万円。ただ、1992年の奈良印刷工場の買収で、多額の借入を行い、これが大きな負担となり、今年2月末段階で長期借入(12億円)を中心にした有利子負債が20億円となり、累損が3億300万円、これ以外に、子会社で製罐メーカーのフソーの負債を抱えていた。

 このため、桑田氏はトーメンがキヨイ鋼業とフソーの財務内容の適正化・強化を行ったうえで、その後、事業を引き受けることを条件とし、これが両者で了解に達した。これを基本に増減資を行い、8月末で桑田氏を中心にしたオーナー体制となった。

住 友金属工業は5日、関西製造所の製鋼品事業所で、乗用車用鍛鋼製クランクシャフトの生産能力増強とコストダウンを目的に5000トンプレスラインを導入し、このほど営業運転を開始したと発表した。最新鋭ラインの稼働で生産能力は現状比70万本増の300万本に拡充。現状の乗用車用鍛鋼製シャフトの国内シェア20%から25%への拡大を目指す。建設には24億円を投じており、5日に竣工修祓式を行った。

 同シャフトには、鍛鋼製とダクタイル鋳鉄製があるが、疲労強度で2割、剛性で約3割上回る鍛鋼製化が急速に進み、鍛鋼製比率は約70%(90年50%)と伸びている。自動車業界では軽量化や燃費向上、排ガス規制強化などに対応する高性能の小型エンジンのニーズが高まり、とくに鋳鉄製シャフトが主流の小型車でこの傾向が顕著となっている。

 小型車を中心に採用増が見込まれることから住金は、従来の6000トンプレスライン(1962年稼働)をリプレースし、コンパクトで生産性の高い最新鋭ラインを導入した。同事業所では新ラインのほか、乗用車用6500トンプレスライン、トラック・バス用のプレス2ラインの全4ラインを持つ。鍛鋼製シャフトの年間売上高は乗用車とトラック・バス用で約100億円ずつ。能力アップで乗用車用50億円増の計250億円を目標とする。

住 金物産の上田英一社長は4日、01年度決算について、「フリーキャッシュフローで15億円の利益を上げ、(これで)累積損失の14億円を一括償却する」とし、「02年度には復配を目指すとともに従業員にも還元したい」と3カ年続いてい無配状態から脱却する方針を明らかにした。同社がこの4月に策定した3カ年の新経営計画(01―03年度)のうち、重点課題に位置づけた「財務体質の強化」を実現するため、初年度の具体的方策を示したもの。同日、東京・青山の東京本社で開いた社長就任後、初めての記者会見で述べた。

 会見に同席した井上尚男副社長(東部鉄鋼事業部長)は、鉄鋼、繊維、食糧の3事業部全体の売上高の約6割を占める鉄鋼事業部(単体)の03年度(新経営計画の最終年度)業績見通しについて、「売上高は5040億円で00年度実績に比べると約5%減少するが、売上高総利益は138億円で同5%増加する」と予想した。同事業部の人員は03年度までほぼ横ばい、としている。

 同副社長は新経営計画を達成するため(1)経費削減の継続(2)商社機能の発揮(3)東南アジアを中心とする海外戦略を利益に結びつける―の3点を強調。とりわけ組織見直しの一環としてSCM(サプライ・チェーン・マネージメント)を駆使すること、また、販売戦略面では、提案型、与信管理の強化、低収益から高収益への取引先の選別などを課題として掲げた。
関 西地区ベース小棒大手の中山鋼業は5日、合同製鉄、国光製鋼からの生産受託分を含めた10―12月の小棒生産量を月間3万5000トンに圧縮する方針を明らかにした。7―9月比約10%減、前年同期比約30%減の大幅減産で、関西地区の厳しい需要環境を踏まえ、来年1―3月も継続する。30%もの大幅減産をしかも今年度下期いっぱい継続するのは異例のこと。同社として更生計画提出を直前に控え、あえて思い切った減産強化策を決定、量より価格を優先する姿勢を改めてマーケットに示したものといえる。

 中山でのベース小棒3社の集約生産は昨年10月からスタート。これに伴い生産規模が縮小したが、その後、地区建築需要が減退する中で、需要見合いの生産に徹する姿勢から今年1月以降、減産体制に入っている。3月以降は昨年11月比約20%減の月間4万トン程度に抑える減産強化策をとり、価格維持に努めてきた。

 しかし下期の地区需要は一段と厳しくなることが予想されるため10月以降、さらに減産を強化し、月間3万5000トンまで圧縮する方針を決定した。

 減産強化により昨年8月以降続いている中山の月次キャッシュインの幅が縮小することも考えられるが、同社としては量より価格を優先する方が落ちは少ないと判断、長期大幅減産により需給改善を図り、全国最安値圏に沈んでいる地区市況の立て直しに取り組む。減産強化から雇用調整助成金制度の適用申請も検討する。
合 同製鉄の連結子会社である合鉄商事(霜出尚志社長)は電炉周辺設備の本格販売に乗り出す。主力の鉄鋼部門が伸び悩む中で、将来の収益事業の一つとして育成強化する。

 電炉周辺設備の本格販売は主力の鋼材や鉄スクラップの取扱数量減、価格下落などで、今期業績が当初計画を下回るペースで推移している状況や将来を見据えたうえで、「明日の事業」の一つとして取り組むもの。

 取扱品目は韓国からの輸入品(コムスー製)の炉蓋、水冷パネル、電極ホルダー、集塵ロ布、助燃バーナー、米国からの輸入品(ニューコア製)の水冷ケーブルなど。すでに炉蓋は合同製鉄の船橋および大阪製造所に納入、船橋では7月25日から稼働しており、現在、耐用度を確認中。また水冷ケーブルは合鉄船橋、大阪ほか数社に納入済み。

 同社では今後、全国ベースで本格販売し、エンジニアリング事業やプラントメンテナンス事業とともに実績拡大に注力する。
建 材メーカー、ケンテック(本社=東京都千代田区、矢口滋社長)はこのほど、長年の懸案であった「ラス型枠シリーズ(捨型枠工法)」の商品ラインナップ化を完成させるとともに、ロングセラーである「スーパーフェローデッキ」が首都圏再開発向けで大幅な受注増となるなど、期待製品が好調に推移している。これを受けて、同社では、今年度の売り上げ目標を前年度比倍増の20億円に設定し、これをクリアするため、より一層の拡販に力を注ぐ方針だ。

 ケンテックは「鉄が作る地球環境保護製品」をモットーに、環境保護の観点から建材床製品部門をはじめ、各種製品の開発・製造・販売に取り組んでいる。製造は市原加工センター(千葉県市原市、敷地面積約5万6000平方メートル)で行っている。

 「ラス型枠シリーズ」は、従来の合板や鉄板などに代替する、特殊金網を用いた捨型枠工法。同工法は生コン打設時の気泡や余剰水をスムーズに排水するため、鉄筋の被覆が完全であり、上下均質なコンクリート構造物に仕上がる。また、一人当たりの工事進捗は在来工法の約3倍と工期が短縮し、コストダウンにも貢献。

 一方、「スーパーフェローデッキ」は、床用鉄筋と型枠を工場で一体化させた製品で、建築現場に搬入・敷設するだけの簡単施工で、タフな床構造を実現する。型枠製作・解体工事が不要で、工期が大幅に短縮。また、上下弦材とラチス材はともに3種類、高さは75―230ミリと品種は多く、スラブ厚は135―310ミリ超とニーズに応じたスラブ設計が可能となる。また、機械的接合の「直天型スーパーフェローデッキ」や、軽量化を推進した「スーパーボイドスラブ構法」など、バリエーションが豊富。
鈴 秀工業(本社=名古屋市緑区大高町南関山35、鈴木清詞社長)は、自動車関連の大型部品の冷間鍛造化のニーズに対応するため、本社工場に太物伸線機、三重工場に大型パーツフォーマ各1基を12月までに導入する。伸線・冷鍛技術を駆使し、新製品開発を強化するもので、投資額は約5億5000万円の大型投資となる。

 同社は、第4次中期3カ年計画(2000年9月21日―2003年9月20日)で、基幹事業である磨棒鋼・CH関連設備の統廃合を含む抜本的な体質強化と、冷鍛パーツ、異形磨棒鋼など3次加工分野の拡充、そして新分野の環境リサイクル事業の基盤確立を推進。この中で3次加工分野では同社の特長である引抜、伸線から異形引抜、パーツフォーマ、プレス、センタレス、切削などに至る幅広い加工が一貫生産できることを生かし、複合加工による最適プロセスの開発に注力している。

日 本鉄リサイクル工業会(会長=鈴木孝雄・鈴徳社長)は、全国的に輸出が増加している状況を踏まえ、9月14日に東京・茅場町の鉄鋼会館で「輸出基礎知識講習会」を開催する。

 講師は、同工業会の専務理事である土井鼎氏。日本の鉄スクラップ需要は減少する一方、中国、台湾などこれから需要が期待される地域からの引き合いは強まるばかり。そういった状況下で、輸出契約固有の留意事項や専門知識の重要性が高まっていたことが、講習会開催のきっかけとなった。

 受講料は3000円で、定員は30人。申し込みは受講申込書に必要事項を記入し、9月7日までに本部事務局に提出する。

 ▽連絡先=電話03―5695―1541、FAX03―5695―1548

東 京地区のコラムは12×300×300の一次加工付き価格で、STKR5万5000―5万6000円中心、BCR6万5000―6万6000円中心に下落。需要の減少から、価格よりも量を求める動きもある。小口化が進んでいる。僚品H形鋼の影響も受けて、目先弱含み。

 加工納期の受注残は1―3日と即納状態。このため機械を遊ばせないよう、安値で受注する向きもある。小口化も目立ち、通常300角のものを200―250角にして予算を抑えている。このため流通の採算は悪化。需要は減少の見通しが強い。S造着工床面積は前月比増だが、「一時的なもの」(ファブ)とみられ、鉄骨量の大幅増には至らない。9月中間決算を控え、量を追う可能性もある。

東 京地区の中板は市況に反発力なく横ばい。市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)3万4000―3万5000円中心。

 夏季休暇を挟んだ8月の荷動きが停滞したうえ、9月も「再び環境が悪くなる」(二次販売店)との厳しい見方が出ている。定尺品は底値感が強まっているものの、需要が弱いため反発に結びついていない。

 コイルセンターや小売業者では、自社在庫以外の各サイズとも容易に手当てできる状況にあり、品薄感はまったく見られない。建築、機械関係など需要が出てくれば別だが、当面はメーカーの値上げを背景とした値戻し浸透への準備にとどまり、市況としては横ばい。

大 阪地区の等辺山形鋼はベース3万1000円どころで横ばい。市中の荷動きは相変わらず低調だが、大阪製鉄、エヌケーケー条鋼など大手メーカーの減産効果もあって、市中在庫はタイトな状況。

 特に4×50、6×50、6×65などベースサイズがタイトで、「先月以降さらにひっ迫しており、事実上、入荷待ちの商売になっている」(特約店筋)のが現状だ。極端な場合だと、契約量の半分しか入荷しないケースもあり、秋口にかけてさらに窮屈な状況となる見通し。また、こうした環境を受けて、2・3次店が市中買いに出るケースも増えており、地合いは目先横ばいか。