2001.09.18
N KKは、世界初となる回転炉床炉と直接溶融還元技術を組み合わせた次世代型新鉄源製鉄法「Duplex―DIOS」で、北米やアジアをターゲットに市場参入する。世界最大の回転炉床炉である米国IDI社への納入実績を持つ三菱重工業などハードサプライヤーと連携。CO2削減やダイオキシン、NOX、SOXフリーの環境対応型製鉄技術として北米やアジア向けに提案をスタートする。将来的には高炉法に変わる新製鉄技術として、国内でまもなく寿命を迎えるコークス炉更新などにも対応していく方針。

 DIOSは、88年からはナショナルプロジェクトとして、日本鉄鋼連盟加盟の8社で実用化に取り組んできた。NKKは、直接溶融還元であるDIOSに回転炉床技術を組み合わせることで「Duplex―DIOS」技術を独自に確立。回転炉床炉での予備還元率を50%程度にすることで生産効率とエネルギー効率を両立させ、年産150万トンもの生産性を実現した。

 ダイオキシンやNOX、SOXなどを発生させない環境負荷が少ない製鉄法で、建設コストを高炉新設と比べて5割程度、溶銑製造コストで2割以上の削減を実現。石炭原単位が15ー20%下がることで、CO2削減などの効果も期待できる。

経 済産業省はこのほど、特殊鋼部会、特殊鋼分科会を開き、特殊鋼の需要、生産の動向と2001年度第3四半期(10―11月)見通しについて聴いた。それによると特殊鋼需要は国内については鋼種によって在庫調整が完了、このため実需分程度の伸びの可能性も示し、生産見通しは第2四半期と比べ、総じて横ばい、微増の感触だ。主力の自動車生産を第3四半期は238万―245万台と想定、7―9月より若干のプラスとし、これに付随して構造用鋼など自動車用鋼が増産計画となる。輸出は合金鋼、高抗張力鋼の鋼管が伸びるほか、工具鋼、軸受け鋼も伸展する。

 第3四半期の見通しは、これまで継続されてきた在庫調整が、鋼種によって完了したとする見方もあり、生産も微増、もしくは横ばいとされた。自動車生産が10月末のモーターショウ開催を控え、新型車種の投入効果から国内自動車販売は堅調と予想、これを背景にわずかながらも自動車用鋼の増産を見込んでいる。

 鋼種別に見ると、工具鋼は微減。在庫調整の進展度がまだら模様で、自動車のモデルチェンジの端境期のため、生産も落ちる。

 構造用鋼は機械構造用炭素鋼、構造用合金鋼とも若干増。工作機械、建設機械が減少するものの、自動車の増加と在庫調整が進んだことで増加を予想した。

 バネ鋼も自動車生産の後押しで増加とされた。軸受け鋼は昨年の高水準生産の反動から在庫調整が今年度いっぱいかかると見て減少。ステンレスは条鋼が7―9月で在庫調整が終了したとして増加の見通し。鋼板は通常、季節的に増加する時期だが、在庫調整段階にあり、横ばい、微減とされた。高抗張力鋼は橋梁が伸びず、マイナスの見込み。

新 日本製鉄は、君津製鉄所でのダストリサイクル処理の成果を踏まえ、処理能力年間10万トン超の設備増強を狙った2期工事を行う。大同特殊鋼が担当した1期工事ではインメトコ法をベースとする回転炉床炉を導入したが、今回は同社プラント事業部が技術導入、光製鉄所で建設する米・モーミー・リサーチ&エンジニアリングの回転炉床技術を採用する。

 君津製鉄所では現在、年間処理能力18万トンのダストリサイクル設備を設置して、酸化鉄を含んだダストのリサイクルに取り組んでいる。製鉄業の製造工程で発生する相当量のダスト回転炉床炉で還元リサイクルして高炉原料として装入する。

 今回の設備増強は、石炭ベースのドーナツ型の回転炉床炉でペレットを還元、製鉄所の廃棄物ミニマム化を図るもので、10万トン超の設備増強を図る。プラント事業部が設備建設を担当、同事業部にとって光製鉄所に次ぐ採用実績となる。

 これまで製鋼ダストは産業廃棄物として有償で埋立処理していたが、鉄分含有率50%と資源としての価値が高く、ダストの埋立処理コスト高騰などを背景に回転炉床炉でリサイクルする動きが本格化している。

 世界で初めて導入した君津製鉄所に次いで、広畑製鉄所、光製鉄所と新日鉄の3製鉄所でスタート。今後、国内外の製鉄所で普及する動きを見せている。

関 東地区のステンレス棒鋼市況が、SUS304種でトン当たり約2万円下落した。市中の需給ギャップ感によるムードの冷え込みと、僚品のステンレス鋼板の値下げが、ジリ安要因となっている。

 昨年末から失速しているIT関連需要の影響で、流通問屋の扱い量の減少が顕著化している。ある大手問屋の扱い量は「特に4月以降の荷動きが、月を追うごとに悪くなっている。7―9月期は4―6月期と比べて減少する見通し。1―3月期比では15―20%落ち込んでいる」(営業担当)とのこと。今年に入り増加を続けてきた在庫は「ピークは越えた」との見方も一部にあるが、「依然高水準」との見方が一般的だ。

 流通各社は、需要の落ち込みに対応して発注を減らしてはいるものの、需要減のスピードに追いついておらず、適正水準になるには「年内いっぱいはかかるだろう」との予想をする関係者もいる。加えて、ステンレススクラップが6月以降値下がりしていることや、ニッケルの価格が5月以降下降していることもマイナス要素として作用している。
日 新製鋼は、「ガルバスター」(55%アルミ―亜鉛合金めっき鋼板)をベースとする、新機能・新意匠製品の開発を手がけてきたが、このほど一部完了し、今下期から市場投入する。同社では、塗装製品のバリエーション充実を図ったことで、ユーザーや流通などへのPRを強化すると同時に、日新総合建材などグループ企業が手がける建材製品への採用も働きかけていく方針だ。

 このほど開発したのは、太陽熱反射型塗装鋼板「涼くん」と雨筋汚れ防止塗装鋼板「肌美人」、抗菌・防カビプレコート鋼板「星潔」、ちぢみ模様の脱塩ビ鋼板「レザーくん」の4製品。
N KKは17日、オーストリアのIUT社に資源リサイクル処理システムの要素技術のうち、プラスチックボトル材質選別技術とびん選別技術を技術供与したと発表した。

 今回の技術供与は、イギリスやベネルクス3国など欧州20カ国での2年間の独占製造販売実施、それ以降の非独占継続実施に関するもの。今後、同社ではIUT社を基軸に欧州地域で営業展開していく方針で、これら選別機の製造販売はIUT社が受け持つことになる。

 NKKは、95年11月に多目的揺動式選別機をIUT社から技術供与を受けるなど、これまでにも技術交流があった。今回は、同社が持つプラスチックボトル材質選別技術とびん選別技術に関して技術を供与、IUT社と連携してリサイクルで先行する欧州マーケットでの営業展開を狙うもの。

 NKKは、日本国内で70基の資源化リサイクルプラントを販売してきた実績を持つ。自治体などにとどまらず、コンペチターである国内プラントメーカーなどに単体機器として販売するなど高い評価を得ている。今後は、国内にとどまらず、IUT社と連携しながら、欧州での資源化リサイクル設備の普及に取り組む。

 IUT社は、85年に設立されたオーストリアの環境プラントエンジニアリング会社。従業員は約20名で、売上規模2億6800万円。
川 崎製鉄は17日、同グループで光触媒を用いた防汚・環境浄化建材を相次いで受注・納入した、と発表した。

 昨年6月から今年8月まで受注し、納入した実績は、道路建材が日本道路公団、浦安市、国土交通省、建築建材が名古屋市、倉敷市のほか民間2件。

 光触媒技術は、鋼板やプラスチックなどの表面に酸化チタンなどを塗装することで、汚れ防止・大気浄化などが可能となるもの。

 同社は昨年6月、光触媒応用製品に関する広範囲の特許を有するTOTOから特許ライセンス供与を受けたことを契機に、川鉄建材などグループを挙げて光触媒を用いた防汚・環境浄化型健在事業を本格的に開始していた。

ウ エダ産業(本社=大阪府茨木市)は、鉄スクラップ処理で使用するマグネットの専用発電機を輸入販売しているが、6年前の販売開始から150台の実績を上げるなど好調だ。これまでは製鉄所や、大手スクラップ業者への納入が多かったが、今後は小規模業者にも販路を広げていく方針。

 同機は交流発電機、整流器、制御盤を一体化した軽量かつコンパクトなマグネット用発電機で、名称は「油圧式220V式ニューマグ発電セット」(外形寸法は40×50×36)。パワーショベル、クレーン車、小割機などの建設機械にマグネットとともに取り付ければ、小割と同時に鉄スクラップ運搬処理ができる。取り付け・取り外しが容易なのでスクラップヤードのほかに、工事現場での鉄筋除去作業などにも適している。

 同社は産業廃棄物処理業者や、スクラップ業者向けに建設機械の附属機器を販売、レンタルしている。スクラップ関連では電源式マグネット、金属からビニールシートまで対応できる万能型切断機、スチール缶、アルミ缶、ペットボトルなどを選別回収する磁選機なども取り扱う。

東 京地区の厚板は国内高炉メーカーが値上げを打ち出したが、市中の流通や溶断業者は様子見の姿勢。市中価格(12ミリ、ベースサイズ)は3万9000―4万円中心で横ばい。

 先週中に高炉各社の値上げが出そろい、10―11月出荷以降に値上げが浸透するかどうかが注目される。しかし、一般の溶断業者では建材をはじめ需要低調で、値上げの浸透には一段の需給好転が必要との見方が強い。

 東京地区の無規材在庫はほぼ横ばい推移。稼働は中小溶断業者でバラつきがあるが、首都圏の大型建築物件関連の発注がピークを越えたとみられ、目玉となる需要が見当たらないだけに10月に向けての期待は薄い。

東 京地区のガス管は黒ガス管(50A・2インチ)がキロ71円、白ガス管が同2529円で弱含み横ばい。

 公共・民間と需要が動く下期に入ったものの、建築物件の冷え込みを反映し、市中の荷動きはさえない。扱い量は、前年度末にかけての落ち込みはなくなったものの、低位で推移しているのが現状。「(秋口の)荷動き回復を期待したが、難しそう。このまま年末まで行きそうな気配だ」(問屋社長)との声も。東京・品川などの大型再開発事業の需要のプラス要因は、その多くがゼネコンに吸収され、店売りへの寄与度は少ない――との見方が一般的。

 目先、弱含み横ばいの見込み。

大 阪地区のH形鋼は突っ込み警戒感から流通各社が値戻しに動き始めている。市況はベース3万円どころ。

 市中の荷動きは相変わらず低調だが、長引く採算難から流通各社で突っ込み警戒感が台頭。これまで売り腰の弱かった電炉の物件価格も1000―2000円上昇したことから、市中価格は先週から3万円割れの安値が消え始めている。流通各社は今週から本格的な値戻しを実施する方向。

 また、8月末のときわ会在庫はほぼ横ばいの推移となったものの、一部サイズで歯抜けが散見されるなど在庫環境はややタイトぎみ。今後も高炉各社の減産強化などで、需給は均衡状況が続く見通し。