2001.09.19
大 同特殊鋼は鍛造、鋳鋼品、精密鋳造の素形材事業について、自動車での環境対策も含めた環境・エンジニアリング分野で事業拡大を図る。環境対応から国内外でガスタービン関連需要が伸展、ガスタービンディスクの生産体制を拡充するほか、自動車関連でもターボチャージャーのターボホイール、チタン・アルミ合金のホットホイールなど精鋳品を拡大。各事業の収益面でのベースロードとして基盤を構築する。

 併せて新規事業として蘭・ロイヤル・ダッチ・シェルと共同開発した新エチレン製造炉管・PTTについて、試験用として1000メートル管を近く出荷。この結果を待って事業体制を具体化し、築地工場で月間1000メートル管の生産が可能な陣容づくりを目指す。

 同社・素形材部門では、素形材事業部、精鋳品事業部、鋳鋼品事業部の各事業部で構造改革を実践、強固な収益基盤の確立を念頭に品種構成の見直しなどにより、改善策が進んだ。これを踏まえて環境対応を加味した環境・エンジニアリングの領域で収益的に核となる事業を形成。渋川工場の特殊溶解、チタンの減圧吸引精密鋳造法レビキャスト法、減圧吸引法のCLA・CLVなど同社の持つ特性を発揮できる分野でグローバルな観点から強化策を進める。

日 立金属は18日、都市ごみ(一般ごみ)処理用としては国内では初となる「プラズマ式直接溶融炉」を、福井県美浜・三方環境衛生組合から受注したと発表した。施設規模22トン/日で、受注額は16億8000万円。溶融部に直接プラズマで熱を供給、連続出滓(せん)し、炉の立ち上げ・立ち下げが短時間で対応。ごみ質の変化に適合し、ランニングコストなどが従来炉より10%低減できる。

 今回の受注を契機に廃棄物処理関連設備で年間100億円の売上規模を確保、このうち50%を溶融炉とする計画だ。受注したのは「美浜・三方環境衛生組合・ガス化溶融施設」で、今年11月にも着工し、03年3月31日の竣工を目指す。

 「プラズマ式直接溶融炉(シャフト炉)」は日立金属独自の溶融炉で、ガス化溶融炉の一種。昨年9月に廃棄物研究財団から技術開発支援事業の第1号の概要書を取得した。

大 阪製鉄(桑原達朗社長)は第3次中期経営計画(99年10月―03年3月)に沿い、最終03年3月末までに人員を500人にスリム化する合理化計画を進めているが、今年9月末で99年9月末比約150人減の580人に圧縮するなど前倒しで推進中で、早ければ来年度上期中には目標の500人体制を達成する見通しである。

 同社では今02年3月期の下期が販売環境面で不透明要素が多いことを踏まえ、当初予想利益の確保に向け中期経営計画における人員合理化などを前倒しで推進する。今年末に堺工場・製鋼部門で15人程度の要員圧縮を図るなど省力化、合理化を進める。有利子負債の削減についても2000年3月期末に93億円あったが、今年9月末には約60億円に圧縮されるなど前倒しで推進中である。

N KKと日立造船は18日、神奈川県の「鶴見地区」に新修繕ドックを建設すると発表した。今後、行政諸官庁との話し合いを進めていく。新修繕ドック建設計画の概要は、長さ180メートル、幅35メートル、深さ11・5メートル、入きょ可能船舶は約2万8000トン相当。

 両社は02年10月をメドに造船事業を統合することで合意している。その後、両社で統合準備委員会を設置し、最終合意に向け、造船事業統合の詳細な検討を行っている。そのなかで、首都圏のNKK・鶴見事業所と日立造船・神奈川工場の2工場の修繕船事業については、将来の事業性を主眼に置いた比較検討の結果、新会社統合後、速やかに「鶴見地区」に集約することで合意した。「鶴見地区」に修繕船事業を集約し、その効率を高めるためには、新しい修繕ドックが必要だと判断した。
日 新製鋼は既存の塗装鋼板に関して、これまで機能・意匠両面でバージョンアップを図ってきたが、このほど「月星GLカラーTF」と「月星カラーソフテン(ぺコレスタイプ)」が完成した。

 「月星GLカラーTF」は優れた滑雪性を持ち、塗膜のキズ付き性を改善した屋根用フッ素塗装鋼板。原板に「ガルバスター(55%アルミ―亜鉛めっき鋼板)」を採用したことで耐食性をさらに向上させ、特殊骨材を配合することでエナメルタイプ並みの潤滑性を保ちながら、滑雪時の塗膜キズ付き強度を約1・5倍アップ。また、施工キズが小さくなり「花咲き現象(塗膜下めっき腐食による塗膜剥離)」も防止する。

 一方「月星カラーソフテン(ぺコレスタイプ)」は成型加工後、平面部に凸凹(ぺコ)感が無い、意匠性に優れた新タイプの塗装ステンレス鋼板。べコベコ感が無く、薄物に関しても美しい外観を実現する。自社で確立した製造ノウハウによって板厚0・35ミリ、ロール成形6段、働き幅375ミリの加工条件下でもぺコが発生しない。
米 国際貿易委員会(ITC)は17日、鋼材輸入に関する貿易法201条調査で、第1回のヒアリングを開いた。17日は冒頭の所見、一般的主張などを賛成派、反対派がそれぞれ主張。今後10月1日まで計7回にわたってヒアリングを開いて緊急輸入制限への賛成派、反対派それぞれの主張を積み上げる。これら証言をもとに、鋼材輸入が米業界に被害を与えているかどうかをITCが判断する。

 17日は各製品分野に共通する一般的主張、問題点の証言。賛成派として、米国鉄鋼労働組合(USWA)、大手高炉など国内メーカーが、反対派として日本、欧州、ブラジル、米国内の単圧メーカー、鋼材需要家などで構成する消費産業貿易活動連合(CITAC)などが証言に立った。

 19日は半成品、厚板、薄板、20日は引き続き厚板、薄板、冷延、ブリキ、24日は棒鋼、レール、形鋼、線材、25日は引き続き線材、ステンレス半成品、厚板、棒鋼、線材、工具鋼、28日はステンレス鋼管、10月1日は普通鋼鋼管などの日程で実施する。

P OSCOは、自動車鋼材研究センターを新規に設立した。世界的な自動車鋼材需要動向を把握するとともに、今後の商品開発の方向と具体的な素材開発・加工技術の研究を目的としており、技術研究所の下部組織としてスタートさせた。

 自動車鋼材研究センターは、素材研究グループと加工研究グループの2つからなっており、研究者34人が配属される。専門の研究棟を120億ウォンで建設する。来年1月に着工し、8月末に完成する。大型のシミュレーション設備を中心に、33種の実験設備を導入する計画で、2004年までに体制を整える。

 素材研究グループは(1)車体軽量化および安全性向上のための高強度鋼材の開発(2)耐食性向上のための高機能表面処理鋼板の開発―など、自動車用鋼材の素材開発がテーマ。加工研究グループは(1)顧客ニーズの把握(2)新規開発鋼材の需要調査(3)新規開発加工技術の需要家への移転(4)需要家との共同開発の推進―などを計画している。

ト ーメンは17日、100%出資会社のトーメン鉄鋼販売(本社=大阪市中央区、片山博正社長)をサーベラスジャパンに譲渡した。

 トーメンは、「トーメングループ経営再建計画」で鉄鋼事業からの撤退方針を決定、昨年11月には鉄鋼事業の大宗を豊田通商に譲渡した。トーメン鉄鋼販売についても、その時点で商権の大半を豊通に移管し、以降は譲渡対象外となった商権にかかわる債権残の回収、約残の整理を行ってきたが、その作業のメドがついたことから、トーメン鉄鋼販売の株式を同社が保有する一部債権とともに譲渡した。

東 京地区の縞板市況は高値が通らないが、基調は横ばい。市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)は5万4000―5万5000円。

 定尺品の売れ行きは8―9月にかけても「それほど落ちていない」(小売業者)が、薄板全体の市況下落と建材需要の停滞から、高値は通りにくい。小売業者は価格を下げても販売量は増えないとして、基本的には価格据え置きの方針。

 高炉メーカーが出荷量を抑え、需給は均衡状態。関連品種の熱延コイルは値上げが打ち出されたが、市中への浸透はなかなか進んでいない。縞板への影響は少ないものの、鋼板類に先行して縞板の市況が動くことはなく、目先も横ばいか。

東 京地区の大径角形鋼管(コラム)市況は12×300×300の一次加工付き価格で、STKR5万5000円、BCR6万5000円中心の横ばい。

 先週から、僚品H形鋼の流通が一斉に強気販売を始めたことを受けて、コラムにもようやく下げ止まり感が見え始めた。ファブリケーターは、ある程度の仕事量を確保しているものの、ゼネコンからの厳しい指し値で単価が安い。

 材料の発注は様子見で当用買いに徹しており、流通の加工納期の受注残は2―3日。このため「先延ばしになった需要がこれから出てくる」(大手メーカー)との見方もある。

大 阪地区の厚板市況は高炉メーカーが相次いで値上げ方針を打ち出したことを受け、特約店は安値販売を回避している。市況は3万6000―3万7000円どころで底入れムード。

 輸入材は韓国、台湾などの近国からの入着が減少傾向にあり、遠国物はほとんど入らない状況となっている。一方、国内メーカーは造船と大径管向けでロールが埋まり、タイトになっている。一方、需要は建築、機械など各分野がともに好転していない。ただ、熔断業者は注文が小口短納期化しており、稼働は比較的に堅調。

 在庫も特約店、熔断業者段階ともに適正な水準。メーカーの値上げした製品は1―2カ月後から本格的に入ってくる方向にあり、今後、特約店は唱えを上げる見通しだ。