2001.10.17
新 日本製鉄とタイタニウム・メタルズ社(TIMET、本社=米コロラド州、J・ランディス・マーティン会長兼CEO)は16日、自動車バネ向けのチタン合金市場開拓で相互協力することで合意したと発表した。今後、TIMETは同社が開発したバネ用チタン合金「TIMETAL LCB(ローコスト・ベータ)」の中間素材などを新日鉄に供給し、新日鉄はそれを光製鉄所・棒線ミルで加工、自社の営業を通じて自動車メーカーやバネメーカー、部品メーカーに販売していく。TIMETはチタン合金を非航空機用途分野に拡大、新日鉄はTIMETAL LCB合金を新たに営業項目に加える。

 TIMETはチタン合金市場で世界の20―25%のシェアを持ち、新日鉄のシェアは約10%(合金鋼では日本の約50%、世界の10―20%のシェア)。両社は今回の提携により、2、3年後には日本の4輪車向けに年間300―400トン(年間120万台)、2輪車向けに60トン(年間10万台)の販売を計画している。すでに新日鉄は2輪車のチタン合金マフラー向けに50―60%のシェアを有しており、今後はこれにチタン合金バネが加わる。

 TIMETは航空機向け合金開発の経験と知識を生かし、自動車用途として優れたバネ特性と自動車用途開発して受け入れ可能なコストで生産できるTIMETAL LCB(ローコスト・ベータ)合金を開発。すでにフォルクスワーゲン社が「LUPO FSI」に採用(01年見込み6000台)している。

川 崎製鉄は21日、千葉製鉄所構内で恒例の「第24回かわてつまつり」を開催する。当日は、川鉄の鉄を使った製品をお買い得プライスで販売する「川鉄製品即売会」、観光船に乗って、海から製鉄所を見学する「船上見学会」、世界最新鋭の第3熱間圧延工場の「工場見学会」など盛りだくさんの催し物を準備している。

 この他、国内各メーカーのニューモデルが勢ぞろいした「モーターショー」、地元商店街、労働組合、グループ・協力会社などがにぎやかにオープンする「出店コーナー」、川鉄音楽部による演奏会、県警音楽隊、白バイ試乗などの「イベント広場」、ミニSLやエアドームなど楽しさいっぱいの「子供広場」などに加え、東京ディズニーシーのペアチケットが当たる「福引抽選会」も用意している。

住 友金属工業は、海外への事業進出も視野に入れ、インバー鋼をツールに配管エンジニアリング事業を強化する。LNG基地をターゲットにグループ会社との連携など材工一括供給体制を整え、配管事業のトータルエンジニアリングを提案していく。96年にスタートしたエネルギープラント関連の累計売上高は60億円だが、2002年度を最終年度とする今中期計画中に配管エンジニアリング事業で累計100億円規模に事業拡大する方針。

 同社は、川崎重工業と大阪ガスと共同開発したインバー鋼(36%Ni―Fe)をツールに、配管部分をターゲットにした「配管エンジニアリング」でエネルギープラント事業拡大を狙う。グループ会社である継手メーカーの住金機工との連携で設計から工事まで一貫して行える。

 同社のLNG部隊は現在30人で、エネルギーエンジプロパー入社の若手社員が40%を占める機動性に富んだ体制をとっている。堺プロジェクトなどのLNG基地向けの配管エンジニアリング受注に向け重工メーカーなどへの提案を強化する。また、インバー鋼への海外エンジニアリングメーカーからの引き合い増などを背景に海外進出も計画する。

川 崎製鉄は水島製鉄所第4高炉の改修工事を16日に開始したと発表した。同社は改修期間を60日前後、総投資額については約170億円と見込んでいる。改修工事により同高炉の容積は4826立方メートルから5005立方メートルに拡張される。

 同高炉の改修には、98年の千葉製鉄所第6高炉改修工事で期間短縮、経費削減、安全性向上などの効果を発揮した、同社独自の「大ブロックリング工法」を採用する。耐食性レンガの採用、炉体冷却設備の強化など炉寿命の延長策も施す。また操作室を第3高炉と統合し、計装制御装置も全面更新する。

 同高炉は73年4月25日に初稼働、82年1月29日の第2次稼働以来19年8カ月間稼働した。同製鉄所第2高炉は22年7カ月間連続稼働世界記録を更新中。同社は同高炉の吹き止めに先立ち、休止していた同製鉄所第1高炉(炉容積2564立方メートル)を、8月23日に再稼働させている。

財 務省通関統計による8月のステンレス鋼板類輸入実績は、前月比33・5%減の5366トン(前年同期比29・4%減)と直近のピークだった1月の1万2416トンから57・2%減少、昨年9月以来の5000トン台に戻った。関係者は「国内需要の減少により、輸入材を扱う流通の在庫が高水準になったことで、在庫調整のため輸入の大幅減につながった」とみている。

 内訳は熱延が53・5%減の1181トン(52・3%減)、冷延が24・3%減の4185トン(18・4%減)と特に熱延での減少が著しい。1月からの累計は前年同月比27・6%増の7万4358トン。

 総輸入製品のうち、熱延および冷延それぞれの主力をみると、熱延が幅600ミリ以上のコイルで74・8%減の534トン(55・6%減)、冷延が幅600ミリ以上・板厚3ミリ未満の製品で22・1%減の3640トン(18・2%減)。輸入先国別では構成比トップの韓国からの輸入量が、前月比39・8%減の4353トン(前年同期比32・2%減)。
N KKとエヌケーケー物流は16日、NPO(特定非営利活動法人)ヴォース・ニッポンのボランティア海洋観測活動に協力することになったと発表した。NPOヴォース・ニッポンの活動は、自動測定機器を開発し、これをエヌケーケー物流の外航本船に搭載し、帰港するごとにデータを回収し、研究用に公開するというもの。

 観測の主な目的は水温、塩分濃度、クロロフィル量、海水に含まれている栄養分や植物プランクトンの種類などを調べ(1)衛星に搭載されているセンサーの感度補正(2)物質循環、気候変動など、いろいろな数値モデルの検証(3)観測データの公開による国際協力――など多岐にわたる。

 ボランティア海洋観測とは、民間商船に観測装置を取り付け、海水の温度や塩分などを計測し、その結果を海洋循環・気候変動などの数値モデルの検証や衛星に搭載されているセンサーの感度補正などに役立てる。一般船舶による観測は、長期にわたって同一海域で高密度の観測を行うことができる点で大きな利点がある。
米 高炉大手のベスレヘム・スチールは15日、連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。今後も操業を従来通り継続する方針で、人員削減や労働コストの見直しなどを通じて再構築に取り組む。ただ、破産で債務の負担が大幅に軽減されても高コスト体質の改善がない限り根本的な収益改善にはならないとみられており、今後の再建手続きの過程で、労働コストを抜本的に改善できるか、あるいは操業の一部停止や資産を切り売りする形になるのかなど、再構築の形態が焦点になる。

 当面必要な資金としてGEキャピタルから4億5000万ドルの融資を確保した。破産法の適用下で財務の安定化を図り、米国鉄鋼労働組合(USWA)と交渉し、約30億ドルに上る退職者健康医療費の打開策を探るとしており、2002年1月までに人員の追加削減を実施する検討を進めているという。

 GEキャピタルは占有を継続する債務者(DIP)としてベスレヘムSから債務を引き継いだ形になり、日本の管財人のような形で、今後の再建手続きで中心的な役割を果たす。今後合併相手または買収先を探すとも伝えられており、不採算品種の整理など操業形態の見直しや資産の部分的な売却も論点になりそうだ。

日 本鉄鋼輸出組合によると中国の済南鋼鉄は、9月末から溶銑予備処理・120トン転炉・炉外精錬・大型スラブ連鋳設備などの高級厚板生産のための設備導入工事に着手した。完成は2002年5月。鋼管用厚板、造船厚板など高級鋼板の生産比率を60%以上に引き上げる。 

 小型高炉を主体にした同社は99年で297万トンの粗鋼生産で、このうち40%程度が厚中板。分塊工程からの厚板生産であるため、効率が悪く、品質的にも安定していないためスラブ連鋳の導入による高級化と効率化を図る。中心設備であるスラブCCは、今年4月の国際入札でオーストリアのVoost Apine社が受注している。

 99年の鋼材生産は260万トン。40%強が厚板。生産は厚幅板圧延機によるもので、厚板は年産能力72万トン、中板は同60万トン。設備能力としては、鞍山鋼鉄に次いで中国で2番目。厚板のほかには丸棒、異形棒鋼、山形鋼、線材などで、年間137万トン程度。 

 今回の投資は、総額16億5000万元。経済貿易委員会が利子補助対象の国家プロジェクトに認定されている。導入される設備のうち120トン転炉は、年産130万トン。スラブCCは、アルピネ製で、年産130万トン能力。

東 京地区の等辺山形鋼市況は6×50で3万4000円、溝形鋼は5×50×100で3万8000円中心の強横ばい。

 今週から流通は、それぞれ1000円唱えを上げた。下値は切り上がっており、帳端明けから山形3万5000円、溝形3万9000円下限を固める。

 メーカーでは、8月後半から余剰在庫の減少が顕著になっている。このため、デリバリーは窮屈な状態が続き、歯抜けも拡大。ただ末端流通にはまだ在庫意欲がなく、当用買いに徹しているため、仮需が出ていない。大手流通はさらなる減産を求め、最低口銭5000―6000円の確保を目指す。

東 京地区の縞板市況は横ばい。市中価格(3・2―4・5ミリ、ベースサイズ)は5万4000―5万5000円。

 高炉メーカーが熱延鋼板、厚板を含めて値上げを打ち出した。しかし、縞板への影響はもともと小さいうえ、両品種とも流通から末端への浸透が難航している。このため、市況反発は見込めない。販売業者は小口注文を集めるが、荷動きは10月以降も停滞気味。

 定尺のスポット価格は横ばい、まとまった数量は割引対象となるが、そうした引き合い自体が減少。月間の販売量も前年を下回る形で推移している。それと比べて加工の落ち込みは小さいが、工場の稼働率は夏場をピークに減少傾向。

大 阪地区の等辺山形鋼市況はベース3万3000円どころで強含み。今月から扱い流通筋が陥没価格是正に向け、唱えを市内オントラ3万5000円下限に引き上げている。

 市中環境は大阪製鉄、エヌケーケー条鋼の大手2社が強力減産を実施しており、6×50などベースサイズを中心にかなりタイトな状況。

 大阪鉄鋼流通協会の調べによると、9月の入出庫は仕入量が横ばいの1万2166トン、販売量が横ばいの1万3131トンで、在庫は同比6・8%減の1万3217トンと5カ月連続で減少した。また、僚品主力のH形鋼市況が上昇機運にあることも値戻しの追い風となっている。