2002.01.16
日 立金属はソフトフェライト、積層部品などの情報部品事業で収益基盤を再構築する。IT不況で厳しい経営環境の中、生産・販売体制を抜本的に見直し、収益力のある布陣を固めていく。海外展開の拡大や国内拠点と海外拠点との住み分け、販売形態の変更、開発の重点化を推進。海外展開ではアイソレータ生産の90%を海外にシフト、ソフトフェライトも海外比を80%程度とする。国内では鳥取工場を開発拠点とするほか、開発も素材に近い上流工程指向を強める。構造改革を加速することによって02年度上期には黒字化させ、03年度、04年度には連結ベースの売上高で倍増を目指す。

 構造改革の遂行に当たっては、コスト競争力強化のため、海外比率を高め、並行して国内では鳥取工場を拠点とする強固な体制を形成する。設備についても海外への移設するもの以外は、製品アイテムの変更などで、既存設備を有効活用。生産性を向上させることで、大幅な設備廃棄は回避する方向だ。

 海外展開では、ソフトフェライトで中国のヒタチメタルズ・ホンコン・リミテッド番禺工場での生産能力を増強。顧客の認定を得て02年度上期までに従来比倍増とし、他の拠点と合わせ、ソフトフェライト生産の海外比率を現状の50―60%から80%に引き上げる。併せて販売形態の変更を実行、グループ企業との一体運営により、ソフトフェライトの総合メーカーとしての色彩を濃くする。中国、タイ、鳥取工場などグループ6社で一元的な営業戦略を立案、遂行。グループでの収益管理も徹底する。グループ間での生産分担やOEMなども行い、製品バリエーションを拡大、販路開拓に取り組む。



日 新総合建材(本社=東京都中央区、木田治夫社長)は今年度、これまで赤字基調が続いていた、めっき事業部の収益を改善し、経常ベースで黒字転換を図る。この一環として、昨年後半には、八千代工場の「No2めっき槽」を休止して「No1めっき槽」に生産をシフトし、現場作業を効率的な体制とするなど、スリム化に取り組んでいるが、下期で黒字基調に乗るなど、着実に成果を上げている。

 めっき事業部は00年5月の組織改正によって、これまで分離していた溶融亜鉛めっき事業の製造および販売部門を統合し、設置されたもの。八千代工場では「No1めっき設備(亜鉛めっき槽幅2・25メートル×高さ3・3メートル×長さ16・6メートル)」と、「No2めっき設備(同幅2・1メートル×高さ2・5メートル×長さ8・5メートル)」を有している。

 ただ、鋼構造材および建材の需要低迷や重量物の減少によって、ピーク時4800トンとなっていた月間生産量は現行3500トンにまでダウンし、さらに加工単価も低レベルに落ち込むなど、97年から赤字基調が続いていた。このため、同社ではめっき事業部の採算を回復させるため、昨年後半に「No2めっき槽」を休止して「No1めっき槽」に生産をシフト。これに連動して、現場の作業体制も見直しし、従来の2釜・3シフトから1釜・2シフトとしたほか、うち1シフトを外注化するなど、従業員の効率活用も推進中。
川 鉄商事は、電子機器やエレクトロニクスなど精密製品の製作工程で使用される産業用洗浄器と洗浄液のシステム販売に力を入れ、このほどそれらに関連する現在の売上高3億円を3年後の05年には3倍増の10億円を目指す計画を立てた。

 同社電子機器営業部が7年前から推進しているもので、国内とアジア地域向けにクリンビー(本社=長野県諏訪市、岡村和彦社長)が製造している炭化水素真空ベーパー洗浄乾燥機「CLEANVYシリーズ」と、真空洗浄乾燥機「VACCYシリーズ」をこれまで約50台を販売してきた。洗浄機の販売価格は800万円から。

 CLEANVYシリーズは製作工程に合わせて洗浄方法が脱気超音波、真空超音波、噴流、揺動、回転、バブリング、シャワーなどから選べ、乾燥方法も独自の吸引か真空ベーパー洗浄を選択できる。VACCYシリーズは洗浄・乾燥・安全性の3拍子がそろい、止まり穴や貼りつきやすい部分の洗浄が難しいワークに適している、という。

 一方、同社は洗浄液としてフロン・エタンの全廃により、エクソンモービル化学(本社=東京都港区、池田俊次社長)の炭化水素系洗浄液「Actrelシリーズ」を使用。同シリーズは環境保全に有効な製品で、シンガポールのエチレンプラントから副生物として製造されているため国産品より安価で、また、短納期の安定供給を図っている。

ス テンレス流通のスズキテクノス(本社=東京都墨田区、鈴木邦夫社長)は1月から、ステンレスグレーチングの本格販売を開始する。同製品の市場ニーズ拡大に伴い、ステンレス製建築製品メーカーの寿要(本社=三重県桑名郡、西村治男社長)とタイアップし、関東地区での販売を担当することになった。現在金額ベースで100万円の同製品の月間売上高を、年内に1000万円にすることを目標にしている。また年度明けには、さらに扱い品目を1品目増加させる計画であり、引き続き小ロット多品種販売を強化する方針だ。

 今回販売を拡大するステンレスグレーチングは、主に玄関マットや横断・側溝用みぞぶたなどに使用される。材質はサビに強く耐摩耗性の高いSUS304で、用途に応じた形状、サイズを各種取りそろえている。また、規格外のサイズ・異形・特殊使用など別注品にも対応できる。

 同社は従来、ステンレス、アルミ、チタン等のパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網の3製品が販売の柱。ステンレスグレーチングは、昨年から従来品の関連製品として販売を開始したが、多品種の需要低迷にかかわらず、同製品のニーズは拡大したため、本格的な販売に乗り出した。



日 本鉄鋼協会の主催で異業種交流セミナー「材料と機能シリーズ」(ポーラス金属の21世紀革新的材料への応用)が25日午前10時から午後5時半まで、東京都のサンケイプラザで開催される。中嶋英雄・大阪大学産業科学研究所金属材料プロセス研究分野教授が「ロータス型ポーラス金属の製法と応用」と題した講演、「ポーラス金属と機能」のパネルディスカッションを行う。

 パネリストは“形状と強度”が大塚正久・芝浦工業大学工学部材料工学科教授、“吸音特性”が田中俊光・神戸製鋼所機械試験所主席、“自動車部材”が柴田勝久・本田技研研究所主任研究員、“建材”が北沢孝次・北沢産業専務取締役、“機械部品材料”が村山弘・村山製作所社長、“ヒートシンク”が大串哲朗・三菱電機先端技術研究所主席研究員、“医療材料”が森有一・早稲田大学理工学総合研究センター教授。セミナー終了後、経団連会館3階で懇親会を開く。

 定員は100人までで、申し込みは日本鉄鋼連盟総合企画事務局総務グループまでFAXかE-mailで、締め切りは1月18日まで。参加費は5000円。



P OSCOは、モデルプラントでのホットコイル連続圧延試験に成功した。これをもとに2004年までに実機を導入し、本格的な実用化を目指す。日本の川崎製鉄、新日本製鉄に続いて世界で3番目のメーカーになる。97年からRIST(浦項産業科学研究院)と日立製作所が共同開発に着手していたもので、スラブの接合には世界初の超変形剪断接合方式が採用された。

 ホットコイルの連続圧延は、スラブを圧延途中で接合することにより実現したもので、川鉄が96年に世界ではじめて実用化した。川鉄はコイルボックスで温度低下を防ぎ、シートバーの接合に電磁誘導加熱方式を採用している。新日鉄は、レーザー接合方式で実用化している。いずれも実用生産段階にあり、ホットコイルの世界を厚みで0・8ミリまで広げた。同時に高張力圧延が実現できたことにより、高機能の新しい鋼板の開発が可能になった。

 POSCOは、一定の厚さに圧延したスラブとスラブを粗圧延機と仕上圧延機の中間で重ねて圧搾した後、接合する方式を開発。この方式はレーザー方式や、電磁誘導方式に比べ設備の設置空間が小さくて済む利点があり、投資額も少ないとされている。試験操業は、昨年6月から準備作業に入り、10月から実施。年末までに終了した。

 ホットコイル生産の連続化が実現することで、圧延精度や平坦度のアップが進む。圧延歩留まりも0・5―1・5%改善する。高潤滑圧延ができ、最薄で1・2ミリのホットコイル生産が可能になる。
韓 国自動車工業協会によると、韓国の2002年国内自動車生産は、315万台と前年実績見込み比11万台、3・7%の増加見通し。昨年末、2002年の生産見通しを313万台と発表していたが、内需拡大見通しから今回2万台上方修正した。国内生産は、過去最高の水準になる見通し。

 韓国の国内自動車生産は、1998年から景気後退の影響で低迷。99年は300万台を割り込んだ。2000年は311万台まで回復したものの、2001年は再び304万台弱まで低下している。特に輸出が対米を中心に低迷している。

 こうした状況から昨年末、韓国自工会が発表した国内生産の見通しは313万台と小幅の回復が想定されていた。今回の新しい想定では315万台と過去最高を更新する見通し。国内販売は152万台、前年実績見込み比4・2%の増加。輸出も163万台で同3・2%の増加見通し。国内販売の伸びを大きく見ているのは、6月まで消費税引き下げの効果が続くのに加え、サッカーのワールドカップ開催や、選挙など内需拡大効果が期待されているため。

日 本鉄鋼連盟の調査によると、2002年の世界主要国の経済成長率は中国(7%)、ベトナム(6・2%)、インド(6・3%)などが比較的高い伸びが想定されているのに対し、日本(−1・3%)、アメリカ(0・7%)、欧州(ユーロ圏で1・5%)などの先進国の停滞が予想されている。特に日本は2001年の−0・9%からさらに低下することが想定されており、停滞感が強い。

 鉄連が集計した主要国の経済成長率動向によると、2001年は日本(−0・9%)、台湾(−2・0%)、香港(−0・4%)、シンガポール(−3・0%)がマイナス成長を記録した。

 これに対し、工場進出がラッシュしている中国は7・3%と前年の8%に続く高い伸びを示した。さらにベトナム(7・0%)、インド(5・6%)なども高い水準を維持。日本、アメリカ、欧州などと好対照となっている。

 こうした傾向は、2002年も継続する見通し。デフレ傾向の強い日本は3年連続のマイナス成長が見込まれており、アメリカも前年の1・1%から0・7%へ鈍化する。欧州も、全体では世界銀行の予測で1・3%と前年の1・5%を下回る。

東 京地区のH形鋼市況は200×100で3万7000円中心の強含み横ばい。年明けで小口中心の商い。

 不需要期に入り荷動きは悪い。しかし、電炉メーカーの追加値上げ実施が見込まれるなか、流通は品薄感と関西、名古屋地区の強基調を背景に、採算確保のため3万8000円を目指す。

 例年ならば年末はメーカーからの引き受けは多いが、「今年は引き受けカットが行われて売るものがない」(大手在庫商社)状態。在庫率は1カ月前後。需要家からの引き合いは鈍く、1―3月の内需は85万トンで10―12月比10%減と予測されているが、それ以上に生産が抑えられている。目先強含み。



東 京地区の冷延薄板市況は横ばい。市中価格(1・0―1・2ミリ、3×6)は4万5000―4万6000円。

 小売販売業者では、先週末から本格的な商いがスタート。今が底値との認識はコイルセンター、小売店とも一致しており、とくに小売店では「価格を大事にしたい」との意向が強い。コイルでは一部安値の話が出ても市況が横ばいを維持するのはこのためだ。

 一方、需要環境は自動車の頭打ちに加え、設備投資の低迷で1―3月は例年の不需要期にも増して厳しい状況が予想される。昨年末から引き続いて与信不安もあり、販売量に対する期待は小さい。当面は様子見横ばいの展開か。



大 阪地区の中板市況は、需要が低迷しているものの、流通は採算改善から唱えを上げてきている。市況は3万円(トン当たり、3・2ミリ厚の3×6幅)どころで強含み。

 高炉各社は減産してきているうえ、店売りの出荷を絞っている。輸入材も入着量が月間14万―15万トンと限定されている。この結果、コイルセンターの入荷も昨年11月以降、確実に減ってきている。在庫はコイルセンター段階、特約店段階ともに圧縮されてきており、厚み・幅によっては品薄ぎみになっている。

 ただ、需要は建築、機械ともに落ち込んでおり、特約店段階の定尺の荷動きもさえない。しかし、流通はメーカーの値上げを転嫁しようと、しっかりとした販売を展開している。