2002.02.15
谷 本鉄鋼(本社=大阪府泉大津市、向内勝海社長)は今年3月末に、関連コイルセンターのクレスチール工業(本社=広島県呉市)のレベラー加工を休止、同加工から撤退する。主力のマツダ向けの受注がピーク時に比べ激減し、採算的に合わなくなったためで、全社レベルの合理化の一環。クレスチールでは今後、スリット加工に特化する。

 レベラー加工の商権については同業の国興産業(本社=呉市、槇岡達真社長)に委譲、逆に、国興産業からスリット加工の一部をクレスチールが引き受ける方向で検討している。4月以降は中国地域における両社での加工の分業体制を確立させる。こうしたケースは他の地域でも想定され、その波及が注目される。

新 日本製鉄が14日発表した1月末の「ときわ会」H形鋼流通全国在庫は27万4000トンで、前月比2・2%増とわずかながらも11カ月ぶりに増加に転じた。

 入庫量は減産効果で減少しており、一昨年4月の集計条件変更後の最低レベルを更新しているが、それ以上に出庫が減少したため。在庫増加分の6000トンは半日分の出庫量相当と誤差範囲であり、2月以降は再び減少に転じると新日鉄はみている。

 タイト感を維持するため、4―6月の生産水準は1―3月と同程度に抑える。10―12月の生産は需要よりも5%減らしたため、1−3月の生産は、需要の10―12月比10%減想定に対し5%減としている。4―6月の需要は90万トンと、1―3月の85万トンから増えるとみているが、生産量は増やさずに「早期に4万円以上の市況を実現する」(建材営業部)方針。円安によるコスト増から、値上げの検討も始めたことを明らかにした。
岡 谷鋼機の建材会社、岡谷建材(本社=千葉県市川市、工藤正雄社長)は、東京工場と仙台工場を集約して千葉県八千代市に新工場を設置し、メタルフォーム部門のコスト削減を図ると同時に、管理を一元化する。新工場はメタルフォームの中央工場に位置付け、1月末に新鋭設備の導入を完了。塗装部門も新工場に集中させる。既存の東京工場は本社機能のみ残す。すでに2月から2回のテストランを終えており、2月28日に火入式を行い、3月から本格稼働に入る。

 岡谷建材は、岡谷鋼機の鉄鋼建材販売部門の事業会社。鋼製型枠「メタルフォーム」を中心としたリース部門や鋼材販売部門、加工・工事部門の3本柱からなり、年商は50億円弱。今回のメタルフォーム工場の集約でコスト削減を目指し、収益改善につなげる。

 これまで岡谷建材の東京工場は、岡谷鋼機市川倉庫の一部を借りて、メタルフォームの整備および在庫業務を行っていた。ただ、建屋と設備の老朽化に伴い、昨年3月から新工場設置の検討を開始。千葉県八千代市の岡谷鋼機所有地内(敷地面積約3万7000平方メートル)で、岡谷鋼機の事業会社である岡谷ホームコンポーネントが使用していた建屋の一部に、新しい設備を導入した。
メ ーカーと商社間の小棒取引を電子化する、デーバー・イーディーアイセンター(DBE、社長=松岡直人・三菱商事建設鋼材・冷鉄源ユニット部長)への参画企業が徐々に増えているが、3月から阪和興業など9商社が接続を開始する。DBEはネットを介して受発注業務を行うシステムを構築、関東のベースメーカー4社と大手5商社が00年12月に先行してスタートした。今年1月からは関東細物メーカー2社が接続を始めており、他地区のメーカー・商社も随時参画する予定。参画予定の全14商社が3月に出そろうことで、関東から他地区へと普及に弾みがつきそうだ。

 DBEは、関東のベース4社(朝日工業、伊藤製鉄所、合同製鉄、東京鉄鋼)と5商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠丸紅テクノスチール、住友商事、日商岩井)が設立し、00年12月にシステムを稼働させた。商社では出荷情報収集など事務処理が簡素化し、メーカーではオーダーインプット業務の時間を削減する。株主企業間では、すでに取引の全量をDBE経由で行っている。
松 本シヤリング工場(本社=大阪市住之江区南港東、中嶋秀章社長)は切板の効率化を図るため、このほど、本社工場の加工設備を増強するとともに、効率の悪かったシャーリング部門から撤退した。設備増強は昨年12月から今年1月にかけて、レーザー切断ラインの架台を延長するとともに、同ラインに最新鋭のレーザー切断機1基を増設した。併せて、付帯設備として2・8トンの門型クレーン2基を設置するとともに、事務所内にCAD/CAM設備1基を増設した。増設したレーザーは1月末から稼働を開始した。今回の投下金額は約1億円。今後、同社では小物の加工を強化していく方針。

財 務省通関統計による01年暦年のステンレス鋼板類輸入実績は、前年比10・5%増の9万8872トンと3年連続で前年実績を上回った。内訳は熱延が同1・6%増の2万8705トン、冷延が同14・6%増の7万168トン。総輸入製品のうち、熱延および冷延それぞれの主力をみると、熱延が幅600ミリ以上のコイルで同22・4%増の1万9497トン、冷延が幅600ミリ以上・板厚3ミリ未満の製品で同12・5%増の6万491トンとなった。

 輸入先は構成比トップの韓国が同12・4%増の8万3411トン。内訳は熱延が同3・0%増の2万4257トン、冷延が16・8%増の5万9154トン。熱延の幅600ミリ以上のコイルは同25・6%増の1万7411トン、冷延の幅600ミリ以上・板厚3ミリ未満で13・7%増の5万3811トンとなった。

 12月単月の実績はステンレス鋼板類輸入量が、前月比12・8%減の5219トン(前年同月比43・2%減)と前月比では2ヵ月連続で減少した。

日 立造船は、造船分離後の新たな併記ネームを「HITZ(ヒッツ)」と定め、新5カ年中期経営計画「Hitz―Advance」を策定した。新生「HITZ日立造船」として、事業分野別グループ経営体制により重工業体質から事業構造を変革、「技術をベースに製品とサービスを複合的に提供するテクノロジー&ビジネスイノベーター」として新たに躍進することを目指していく方針。

 同社は創業以来、120年にわたり事業基盤としてきた船舶部門がユニバーサル造船として分離独立したことを機に、新5カ年中期経営計画「Hitz―Advance」をスタートさせる。スタート後3年間は基盤整備期間とし、残りの2年を発展的展開期間と位置づけ、この5年間で目標完遂、早期復配に取り組む。

 環境事業を中核事業と位置づけ、総合環境サービス事業のトップメーカーを目指す。さらに産業・精密機械、エネルギー、電子・情報システムと海洋・防災の各事業分野を戦略指向分野として製品とサービスが複合した高付加価値事業構造に変革する。

佐 藤工業、戸田建設、西松建設、ハザマ、フジタ、前田建設工業は13日、耐火被覆を施さない一般鋼材を用いた自走式開放型立体駐車場の耐火設計で初となる国土交通大臣認定を、1月30日付で取得したと発表した。色が暗く汚れやすい耐火被覆を施す必要がないため、工期短縮で施工コストが約5%低減され、美観も向上できる。

 また、耐火被覆材の厚さ分の駐車スペースが増える一方で、建物解体時の産業廃棄物を抑制する等の利点がある。佐藤工業は現在2物件に採用見込みで、認定取得を機に今後、受注活動を広げていく。
東 京地区の大径角形鋼管(コラム)は12×300×300の一次加工付き価格でSTKR5万5000円、BCR6万4000―6万5000円中心の横ばい。

 形鋼部会の調査によると、1月分の出庫量は3784トンで前月比17・0%減、直接販売量は1427トンで同8・6%減、入庫量は3762トンで同28・5%減の結果、在庫量は9225トンで同0・2%減とほぼ横ばいとなった。

 契約残は3654トンで同17・0%増。Mクラスファブの仕事量が平均1―2カ月程度と少なく、与信不安による選別も進んでいることから価格はもちあい。メーカーはテコ入れのため、値上げも視野に入れている。



東 京地区の縞板は底値圏だが実需が乏しく横ばい。市中価格は5万4000―5万5000円(4×8、3・2―4・5ミリ)が中心。

 市中の販売量は1、2月を通じて低位で安定し、販売業者としては「今ひとつ、ふたつ物足りない」という。店舗が一部好調なほかは設備投資の需要が低調なためで、中小規模の物件がちらほらとある以外は小口の受注に終始している。

 需給は高炉メーカーが販売業者向けの出荷を抑え、バランスが取れた状態。関連する中板市況が上昇傾向であるほか、一般鋼材も値上げが進むが、縞板はこうした影響が最も遅れて表れる品種。このため市況は当面横ばいの展開。

大 阪地区の厚板は需要が低調ながら、扱い業者は安値の玉を手当てしづらいポジションにあり、先行き、唱えを上げてくる方向だ。市況は3万7000円どころで強横ばい。

 高炉メーカーは店売り向けの減産を強化してきている。輸入材も韓国、台湾に限定されており、両国ともに日本向けの輸出数量を絞っている。在庫も特約店段階で減少しており、輸入材の岸壁在庫もB、C材を中心に品薄ぎみ。ただ、需要は産機、建機ともに低調で、建築も落ち込んだ状態が続いている。

 高炉メーカーは昨年の値上げの市場への浸透に注力しており、これを受けて、扱い業者も安値対応を回避してきている。現在は価格維持だが、先行きは唱えを上げてくるとみられる。