2002.02.22
日 本冶金工業は推進中の構造改革を軌道に乗せ、計画を前倒しする。高合金など高機能材料の展開では、川崎製造所での連続鋳造設備を活用した生産技術が戦力化、量産体制が確立した。これを受けて高機能材料の売り上げ構成比も現状18%にアップ、02年度上期には23ー24%程度に拡大できる見込みとなった。このため、当初の03年度末での30%目標を前倒しし、次ステップとして新目標を定める。4月以降には高機能材の販売力を強化するため、営業部門で研究開発などの機能も付加した専門部署を設置、販路拡大に当たる。また、日本冶金本体の人員も今年3月末には約980人と1000人を割り、03年度末の約960人体制への移行を早める。

 同社では、昨年9月、中期経営改善計画の追加アクションプログラムを策定、合理化策を進めている。売り上げ構成の見直しや人員スリム化など計画よりも早く進行している事項もあり、計画を前倒し実施し、体質強化を加速する。

 従来の量産ステンレスを主体とするステンレスメーカーから、高合金などの比重を高めたステンレス・特殊鋼メーカーとしての脱却を目指す。
日 本鉄鋼連盟が21日発表した鉄鋼生産概況によると、1月の粗鋼生産は848万8000トンで前月比2・5%増加したが、前年同月比では5・8%減少した。大手高炉は01年度第3・四半期から粗鋼の減産体制に入り、同期は2480万トンで月平均826万7000トンであったが、第4・四半期当初の1月の生産は同平均を22万トンほど上回る水準となった。

 1月の粗鋼生産のうち、転炉鋼は628万1200トン(前月比6・5%増、前年同月比4・6%減)、電炉鋼は220万6800トン(7・4%減、9・1%減)だった。鋼材生産高は普通鋼熱間圧延鋼材(一般)が、656万3800トン(4・8%増、4・5%減)、特殊鋼熱間圧延鋼材が125万3000トン(1・1%減、7・5%減)。
2 ・3次製品メーンの関東地区大手問屋・稲垣商事(本社=東京都千代田区、稲垣善夫社長)はこのほど、自社製品であるIC加工屋根製品に、雨音防止や断熱など高機能を付加した制振遮音・断熱屋根「オントルシリーズ」を開発し、3月1日から販売を開始する。同シリーズの月間販売目標はトータル5万平方メートルに設定している。

 同社がこのほど開発した「オントルシリーズ」は、従来のIC加工屋根製品に古河電工の断熱材「しずかエース」を裏張り・加工したもので、制振効果による雨音防止機能に、断熱材の防露・耐熱・防火性能を備えるとともに、屋根軽量化や施工省力化を実現する。

 減音のメカニズムは、アクリル系の粘弾性・制振樹脂とアルミニウムの拘束材に、断熱材を一体化することで、金属屋根から伝わる雨音の振動エネルギーを吸収・減音するもの。効果は、一般的な降雨量(20ミリ/hr)で静寂状態(NC―28)が得られ、どしゃ降り時(40ミリ/hr)では図書館や会議室程度の音レベル(NC―37)にまで抑え、安眠を妨害しない。



世 界最大級の揚水式水力発電所として、群馬県上野村−長野県南相木村間で建設が進む東京電力・神流川(かんながわ)水力発電所の水圧鉄管(ペンストック)向けに、100キロ級の超高張力厚板約1000トンの発注が行われ、住友金属工業など国内の複数の高炉メーカーが受注した。ペンストック用途における100キロ級厚板の採用は海外で95年に1例あるだけで、国内では初めて。

 神流川水力発電所は、長野県南佐久郡南相木村の上部ダムと群馬県多野郡上野村の下部ダムを地下水路で結び、この中間に当たる群馬県側の地下500メートルに発電所を設置する計画。最大発電出力270万キロワットと世界最大級の揚水式水力発電所で、04年7月に1号機45万キロワットの運転開始を予定している。

 これまで水圧鉄管向けに100キロ級厚板が採用された例は、95年に住友金属が約1000トンを納入したスイスのクルソン・ディクセンス発電所だけ。国内では神流川水力発電所が初採用で、過去最大の100キロ高張力厚板適用となる。

 すでに約1000トンが発注され、このうち住友金属が約40%を受注したのをはじめ、国内の複数の高炉メーカーがそれぞれ数百トンを受注したとみられる。水圧鉄管用の厚板では従来、比較的圧力の低い上部に60キロ級を、下部に80キロ級を適用していたが、コスト低減を狙う国内の電力会社が80キロ級の部分に、より高強度な100キロ級厚板を積極的に採用しているという。



N KKと川崎製鉄は「NKK・川崎製鉄合同採用プロジェクトチーム」を設置し、03年4月に設立する「JFEスチール」「JFEエンジニアリング」の第1期総合職の定期採用について、事務系約30人、技術系約70人の合計約100人を合同で採用する。21日、両社が発表した。

 両社によると、採用形態はJFEスチール、JFEエンジニリングへの入社を前提に新卒の大学・大学院を対象に、いずれかの会社に内定することになる。



大 同特殊鋼は21日、3月から光触媒と銀メタル系抗菌材を応用した抗菌スプレー「光ギンテック・スプレー」を販売する、と発表した。97年に開発した銀メタル系抗菌材「ギンテック」に光触媒性能を付加し、強い抗菌性と有機物分解機能を有した新タイプとなるもので、医療や食品分野をターゲットに普及を進め、2003年度には年間5億円の売上高を目指している。

 「光ギンテック・スプレー」はナノサイズの二酸化チタン(光触媒)と銀メタル(抗菌)を複合、特殊加工を施すことで、両者の性能を相乗的に高めていることが特長。具体的には従来のギンテックの粒子径が0・2ミクロンの微粒子であったのに対し、新タイプは7ナノメートル(0・007ミクロン)にまで超微細粒化し、比表面積(重量当たりの表面積)も1グラム当たり5平方メートルであったものを300立方メートルにまでアップさせている。これにより光触媒単体よりも有機物分解機能が高いうえ、銀の抗菌作用も加わり、菌の死がいまでも分解するとしている。



細 物小棒メーカーの関東スチール(本社=茨城県新治郡、座古俊昌社長)は、4月から夜間操業にほぼ全面移行する。圧延能力が製鋼能力を上回り昼間に圧延操業を行っているが、製鋼と圧延能力をマッチングさせ、電力料金の割安な夜間操業に一本化する。1月から昼間操業分を夜間へ徐々にシフト。コスト合理化を図るとともに、設備能力の削減によって、約10%の減産体制にスリム化する計画だ。

 以前から夜間操業が主体だが、圧延能力が製鋼能力を上回っており、昼間も圧延および一部製鋼を行っている。圧延能力を落とし製鋼に合わせることで夜間操業に移行する考えで、変動費の圧縮を図り、体質強化を進める方針。

日 本自動車工業会は2002暦年の自動車国内需要をまとめ、ほぼ前年並みの588万台になるとの需要見通しを明らかにした。01年の四輪車総需要は、米国景気の後退とその後のテロ事件の影響から最終的に592万台(前年比99・3%)となるもよう。02年は米国テロ事件の輸出への影響や国内経済の2年連続マイナス成長と厳しい環境が想定される中、軽乗用車など新型車投入やモデルチェンジ効果が下支えすると予測している。

 02年の普通・小型四輪乗用車需要は、新車投入による下支え効果が期待されるものの、年前半は個人消費の伸びが見込めない。普通乗用車は、前年比95・4%の71万台、小型乗用車は、前年比99・5%の225万4000台と推定される。



東 京地区のH形鋼は200×100で3万7000円中心の強含み横ばい。東京製鉄が累計4000円になる値上げを発表し、高炉メーカーの3月契約での値上げもほぼ確実になってきた。このため流通は、市況4万円を視野に入れて売り腰を強める。

 2月の出庫量は1月と同程度で、低位横ばい。01年度下期と02年度上期の需要は、同程度の180万トンと予測されており、春需の出る可能性は薄い。また3月は与信不安拡大の恐れも強い。このため需要家は値上げへの強い抵抗を示しているものの、流通も現在では採算割れのため、3月1日から3万8000円下限販売を強化する。



東 京地区の縞板はホットコイル値上げの影響も小さく、底値横ばい。市中価格は5万4000―5万5000円(4×8、3・2―4・5ミリ)が中心。

 2月も需要低迷が続いて、縞板専業の販売量は停滞している。もともと1―3月に対する期待が小さいうえ、民間の設備投資が低調で建築物件も店舗関連の好調が目につく程度。小口注文が中心で、工場の忙しさが量に結び付かない。

 東京製鉄がホットコイルを追加値上げし、関連品種の中板市況が1000円から2000円の上昇基調に転じているが、同じような販売低調でも縞板は価格が動きにくい。その分底値は堅いが、強気転換はまだ先か。

大 阪地区の冷延薄板は荷動きが不振ながら、流通は唱え引き上げに動いており、市況は3万6000円(トン当たり、1ミリ厚みの3×6幅)どころで強含み。

 高炉メーカーは10―12月から、減産に本腰を入れてきており、現在も徹底している。輸入材も輸入ソースが韓国、台湾に限定されており、入着量も直近で月間4万―5万トンレベルにとどまっている。在庫はコイルセンター、特約店段階でともに減少、一部で品薄サイズも出ている。ただ、需要は建築着工の落ち込みによる、建材の低迷、家電も消費の落ちを反映し、不振。

 しかし、高炉は昨年の値上げの浸透に加え、今年4月以降にもさらに値上げする方向。このため、流通は唱えを引き上げてきている。