2002.03.01
国 内向け普通鋼鋼材在庫は需要が減退している中にあって、メーカーの価格正常化に向けた減産効果から減少基調をたどっている。日本鉄鋼連盟が28日発表した02年1月の普通鋼鋼材在庫速報(メーカー・問屋)によると、国内向けメーカー・問屋在庫は前月末比0・9%減の566万7000トンと5カ月連続で減少するとともに、4カ月連続の600万トン割れとなった。

 1月末在庫が前月を下回ったのは、統計上では過去78年と83年の2カ年だけ。異例の減少は、メーカーの価格正常化に向けた減産の足並みがそろっていることを示すものといえる。ただ輸出船待在庫が前月比9%増の147万7000トンと2カ月ぶりに増加に転じたため、トータル在庫は同1%増の714万4000トンとなった。在庫率は前月比2・6ポイント上昇(国内は3・6ポイント低下)。

 一方、1月の普通鋼需給は生産が641万1000トンで前月比では2・9%増加したが、前年同月比では4・7%、31万5000トンの減少となった。出荷は前月比1・3%減の634万1000トンで、内訳は国内向けが同2%増の470万9000トン、輸出が9・8%減の163万2000トン。国内向け出荷は前月よりは増加したものの、3カ月連続の500万トン割れとなった。

大 手小棒メーカーの東京鉄鋼(吉原毎文社長)は、本社工場(栃木県小山市)の50トン電気炉と第1圧延工場の休止について、当初予定していた今年12月までの実施を早め、4月1日に休止することを決めた。事業再構築のスピードアップを図るため約8カ月前倒しする。休止に伴い、合同製鉄・船橋製造所(千葉県船橋市)に一部生産を委託し、本社工場はネジ節棒鋼に重点を置く。同1日には東北棒鋼事業の分社化と合鉄との関東地区における共同販売会社をスタートさせる。一連の改革事業の開始時期を合わせ、新年度から新体制で臨む方針だ。

 鉄鋼は、昨年9月に合鉄と共販会社設立で合意した。同時に東北棒鋼事業(工場・八戸)の分社化を決め、事業の再構築に乗り出した。共販の「東京デーバー・スチール」と「東北東京鉄鋼」のスタート時期に設備休止を行い、事業改革の最大効果を追求する。

 休止する50トン炉および第1圧延の生産能力は、月間2万4000トン(夜間のみ)。現在1万トン弱の生産で、うち2000―3000トン分(ベース16―25ミリ)を合鉄に委託する。残り7000―8000トン分は供給削減となる。本社工場は、70トン炉と第2圧延(同能力3万6000トン)での操業となり、ベースと継手製品「ネジテツコン」を生産。東京鋼鉄からの委託分は従来通り本社工場から供給。



愛 知製鋼と住友電気工業は28日、共同出資により鍛造用金型及び周辺部品の開発・設計・製造・販売を行う新会社「アスデックス」を4月1日に設立し、6月1日から営業を開始すると発表した。

 今回の新会社設立は、鋼製鍛造金型を一貫製造する愛知製鋼と超硬合金製金型を一貫体制で製造する住友電工の高い開発・生産技術を統合し、シナジー効果を発揮することが狙い。グローバル競争が進む中、調達先の選択・集中と、金型のエンジニアリング化、設計・生産準備から加工までの一括発注化を推進している自動車メーカーのニーズに即応することで、ソリューション型総合金型サプライヤーを目指す。

 新会社の資本金は5000万円。出資比率は愛知製鋼60%、住友電工40%。本社は愛知製鋼構内に置き、社長は同社の横溝良雄・営業本部工具鋼部長が就任予定。従業員約50人(内訳は愛知製鋼から約10人、住友電工から約40人)。2002年度の売り上げ目標は25億円(通年換算で30億円)で、早期に40億円に持っていきたい考え。新会社の鍛造用金型の国内シェアは約7・5%となる。
米 LTVは27日、同日実施した一貫製鉄設備売却の競売で、投資会社のWL・ロス・アンド・カンパニーを売却先に選定したと発表した。WL・ロスは、12月以来、休止状態にある設備を再稼働させ、当初、鋼板400万トン、年間売上高10億ドルを目指して再建に当たるとの考えを表明している。LTVの粗鋼年産能力は870万トンで、一部設備が切り売りされて操業を再開するのか、あるいは廃棄されるのか今後の動きが見守られるところだ。

 WL・ロスはクリーブランド東部、クリーブランド西部、インディアナ・ハーバー製鉄所、下工程のヘネピン工場などの設備に加え、住友金属工業との亜鉛めっき合弁事業、L―S・エレクトロガルバナイジングの権益を買収する。

 買収金額は3億2500万ドルで、うち1億2500万ドルは現金で支払い、負債の引き受けなどに約2億ドルを充てる。新会社の社長兼CEOにはニューコアとUSスチールに在籍した経歴を持つロドニー・モット氏が就任する。
岡 谷建材(本社=千葉県市川市、工藤正雄社長)は老朽化による設備更新や、メタルフォーム工場の集約に伴うコスト削減を目的として、東京工場を千葉県八千代市に移転し、メタルフォーム整備・塗装ラインを新設した。この火入式が28日、現地で執り行われ、工藤社長ら岡谷建材首脳をはじめ、岡谷鋼機の海部幸也・常務など関係者30人以上が出席した。

 神事のあと、工藤社長は直会で「メタルフォームの整備ラインは72年の会社設立時に、塗装ラインは77年にそれぞれ旧・東京工場に設置して、今日まで手を加えながら動かしてきた。選択と集中ということで、メタルフォームの拡販・リースに力を注いできたが、受注は好調に推移している。工場の集約に伴うコスト削減を目的として、このほど東京工場を移設し、整備・塗装ラインを新設した。月間能力は整備が5万2000枚、塗装は3万5000枚で、今後はメタルフォームの中央工場として、優れた製品を全国に供給していきたい」とあいさつするとともに、工事関係者らに謝辞を述べた。

 東京工場の所在地などは次のとおり。

 ▽住所=〒276−0047、千葉県八千代市吉橋1085−1
 ▽電話=047−458−0004、FAX=047−458−0162





N KKは28日、転炉から連続鋳造機間の製造時間を表すダイヤグラムをコンピューターで自動作成する機能(出鋼計画自動編成)について、業界に先駆けて遺伝的アルゴリズムを適用した生産計画最適化のシステムを開発した、と発表した。

 同システムは、薄板SCMシステム「SPEED―XU」(薄板品種の販売強化を目的とした薄板SCMシステム)整備の一環として同社基盤技術研究所が開発し、各工場のライン特性を加味したもの。また、同システムの本格適用に際し、京浜製鉄所において約1年間の実操業適用試験を行い、その最適化率やメンテナンスフリー性、納期管理の精度やコスト合理化などの効果を確認した。
住 友金属工業は28日、窒化処理された鍛造用金型の窒化層を化学反応によって取り除く「窒化層除去装置」を開発、日本で初めて商品化し、このほど第1号機を販売した、と発表した。同装置を使用することにより、金型を加工する工具寿命が4―7倍、加工速度が30%向上し、鍛造用金型を効率的に再生利用することが可能。同社は同装置の特許を出願中。

 同装置の窒化層除去の原理は、塩化第2水溶液(溶解除去液)に浸した窒化処理金型から鉄イオンが溶出し、水酸化鉄が生成・沈殿するため、酸化腐食反応によって金型の表面から窒化層が溶解除去されるもの。

 同装置の効果は、工具寿命が4―7倍延長することから資材費低減につながる。また、切削速度が30%向上することで作業能率が向上する。





大 手プレスコラムメーカーのセイケイ(本社=栃木県佐野市、浦孝雄社長)は28日、「大径角型鋼管の製造方法」特許係争に関して、ナカジマ鋼管が上告を取り下げたことで、特許の無効が確定したと発表した。

 ナカジマ鋼管は、「大径角型鋼管の製造方法」の特許を74年に出願し、85年に設定登録。セイケイは74年から製造を開始していたため、86年に特許無効の審判請求を行った。特許庁は00年8月に無効審決を下したが、ナカジマ鋼管は審決取り消しを請求。東京高等裁判所は01年12月、この請求を棄却する判決を下した。ナカジマ鋼管は不服として最高裁に上告していたが、2月21日に取り下げたため、25日に高等裁判決が確定した。



東 京地区の等辺山形鋼は6×50で3万7000円、溝形鋼は5×50×100で4万1000円中心の強含み。販売店によっては、山形3万6000円、溝形4万円の割合が30%以下になった。東京製鉄以外のメーカーは3月の販価を据え置いたが、4月の値上げに向けて減産は継続することで、市況は引き続き上伸基調。

 1月の中小形の生産量は13万6100トンで、前月比2・4%減とわずかな減少。これに対し、東京鋼鉄は3月の生産を1―2月比20%減らし、エヌケーケー条鋼も国内向けの引き受けカットを検討している。10―12月の生産は40万2000トンで、7―9月比16・3%増加したが、1―3月は大幅に減少する模様。



東 京地区の縞板は市中価格は5万4000―5万5000円(4×8、3・2―4・5ミリ)中心で横ばい。

 品種的に近い熱延鋼板が値上げに転じているため、底値は固まった状態。しかし、小口注文を中心に実需が少なく、強気とまではいかない。数量がまとまった場合に一部下値が出る一方、与信を懸念するため委縮した雰囲気も漂う。

 販売、加工は昨年12月以降停滞感を強め、1月と2月を比較しても同水準か2月が多少下回った感触。倉庫・工場など建築需要が低迷する中で、年度末の3月も期待は薄い。販売業者は「下げを回避しながら、雪解けの時期を待つ」姿勢で、市況は当面横ばい。

大 阪地区の一般形鋼は流通段階での荷動きに迫力がなく、もちあい商状で推移している。 市中相場はベース・トン当たりで等辺山形鋼が3万5000円、溝形鋼は3万8000円どころ。

 東京製鉄では3月契約分で1000円の値上げを実施したものの、大阪製鉄では市中の荷動きが今ひとつ低調なこともあり、据え置きとした。

 特約店筋では「できれば据え置いてほしい」といった声が多かっただけに今回の据え置きを評価している。ただ、メーカーとしてもスクラップ高が続いていることからさらに売り腰を強める見通しであり、流通としても口銭確保に向けて早急に体制を整えることになりそうだ。