2002.03.07
ブ ッシュ米大統領は5日、鋼板類に30%の関税を課すなど、3年間の鋼材輸入制限措置を発表した。昨年の対象品目の輸入量が直近のピークの98年より35%減少したなかでの緊急輸入制限に対して、貿易相手国は批判を強めている。欧州が世界貿易機関(WTO)への提訴を表明しており、今後貿易紛争に発展しそうだ。また、安定化の兆しが見られる世界の鋼材市場を混乱させる要因にもなる。

 発効は3月20日で、厚板、熱延鋼板、冷延鋼板、表面処理鋼板、ブリキの鋼板類は30%の関税を課す。スラブは関税割当で、540万トンの数量割当に対して超過分に30%の関税を課す。スラブはカナダ、メキシコを除く昨年の輸入実績が429万トン余りで、実質的な影響はなさそうだ。

 2年目以降の措置について政府は公表していないが、米メーカーの情報によると、鋼板類は2年目24%、3年目18%の関税を課す。スラブは2年目の数量割当が590万トン、3目は640万トンになる。
新 日本製鉄は6日、製鉄用高炉設備事業でIHIと、連続鋳造機で三菱重工業と業務提携すると発表した。三菱重工との提携については、圧延機を軸とする製鉄プラント事業会社の「MHI−HITACHI製鉄機械」との提携などは含まない。また、国内で高炉エンジニアリング事業を行うのは新日鉄とIHIの2社だけだが、両社が業務提携したことで、製鉄事業での新日鉄、グループとJFEという対坑軸が、製鉄プラント事業でも新日鉄、MHI、IHIグループとスチールプランテックの両グループに集約される可能性が強まってきた。

 今回の事業提携は、01年度末をめどに協業施策の具体的な検討に入り、02年度から本格的に業務提携の成果を発揮していく。

 三菱重工業との業務提携は、連続鋳造機に限定、MHI−HITACHI製鉄機械との提携にまでは当面、踏み込まない。今回は、両社が保有するビレット、ブルーム、スラブ連続鋳造機の設計や政策に関するもの。操業ノウハウや販売サービス網を相互活用することで、競争力強化を図る。

 連続鋳造機は、国内2強といわれた住重と日造がNKKを軸に統合した製鉄プラント事業会社「スチールプランテック(NKK、住友重機械工業、日立造船)」に集約されている。今後、新日鉄・三菱重工とスチールプランテックの2社で熾烈な受注競争が繰り広げられることになる。
日 新製鋼は7日、ステンレス溶接配管の販売価格を3月契約、4―5月積みから店売り、ヒモ付きとも、トン当たり2万5000円値上げすることを明らかにした。需要低迷から価格下落が顕著な状況となり、収益面での低下を余儀なくされているうえ、ここへきての原料ニッケルの価格上昇や為替の円安傾向が、より収益圧迫を強めていることから、販価是正に取り組むことにした。

 ステンレス溶接配管は、需要低迷を受けて、減産を実施。01年10―12月期は前年同期と比べ10%減産、現在も今年度上期対比で5%程度供給を絞り込んでいる状況という。在庫水準が高く、市場への製品流入を抑制することで、需給バランスの改善を図るほか、販価是正を通じて、事業として適正な利益確保を目指す。

 すでに、僚品のステンレス薄板、ステンレス厚中板などでは、値上げが打ち出されており、ステンレス溶接配管でも価格引き上げが本格化することになる。
中 山製鋼(本社=大阪市、神崎昌久社長)は6日、同社の第1高炉(炉容積=1000立方メートル)、第2高炉(同=757立方メートル)、及び焼結工場の操業休止時期を当初の9月末から7月に早めると発表した。

 同社は昨年11月、構造改革による鉄鋼事業の体質強化策を発表、この中で第1、第2高炉と焼結工場を今年9月末をメドに休止し、これに伴う鉄源確保のため電気炉をフル操業させるとともに外部からスラブを購入する方針を打ち出していた。

 しかしスラブ受け入れヤード、置き場の整備や船による荷役設備などの整備が5月末までには終了するメドが立ったことから、休止時期を2カ月早め7月に繰り上げることにしたもの。

日 立金属は6日、東京ガス、サンコーガス精機と共同で、ガス用フレキシブル管ワンプッシュ継手を商品化、販売を開始すると発表した。屋内ガス配管の主流となっているフレキシブル管の配管システムで、従来のツータッチ型フレキシブル管継手に代わるフレキシブル管継手で、差込が容易なうえ、マーキング作業が不要となり、施工時間が30%短縮。現場での施工性が大幅に改善できる新機種として拡販に当たる。順次、既存製品を新機種に切り替え、02年度で25億円、03年度以降には30億円の販売を目指す。

 LPG用の日本LPガス機器検査協会(LIA)の認定も取得済み。

 ガス用フレキシブル管ワンタッチ継手は、管の挿入確認が、音と感触で確認でき、挿入後はナットをワンプッシュして施工が完了する。施工時に専用治具で印をつけるマーキング作業も不要で、狭隘な施工場所や暗所での問題も解消される。

 シール構造も独自のワンプッシュ機構で側面シールを採用、シール性能も向上、さらに特殊配合パッキンなどにより温度変化の影響も小さく、冬場の低温下での挿入も容易(マイナス5度で8A―20A・100N以下、25A・150N以下)。

 ガス栓の位置換え、配管変更に伴う管と継ぎ手の取り外しができ、管の再使用も可能とした。接続部は回転し、ねじれも起こらない。

 販売アイテムは、片ネジソケット、両メカソケット、分岐チーズなど全44アイテムで、サイズは従来と同じ8A―25A。02年4月から片ネジソケット(8A―25A)を発売、5―7月からその他のアイテムを販売する。

 特許7件、意匠5件出願済み。

共 英製鋼名古屋事業所(愛知県海部郡飛島村、所長=疋田修三常務取締役)は来週11―13日までの3日間、臨時に圧延部門を休止する。需給調整を目的としたもので、原料の鉄スクラップの市況、入荷状況によっては製鋼部門の操短なども検討している。名古屋地区で小棒のトップシェアを誇る同事業所が臨時休止に踏み切ることで、今後、需給のタイトが一段と進むのは必至、メーカーの進めている値上げにも弾みがつくことが予想される。

 原料の鉄スクラップの値上がり、製品市況の伸び悩みによって、電炉メーカーは苦しい経営を強いられているが、こうした厳しい環境が今回の臨時休止の要因。同事業所ではこれまでにも生産体制の減直をしたほか、今年に入っては従来、祝祭日に限って24時間操業していた製鋼部門を、祝祭日に関係なく月―金曜日は完全夜間操業にし、それに伴う生産シフトの変更を行うなどの減産策を実施してきている。しかし、予想外の鉄スクラップの値上がりよって、収益は大きく圧迫されている。製品市況についても徐々に上がってきてはいるものの、スクラップの値上げピッチに追いつかないのが実情。契約残が1・5カ月ほどあることもあって「無理には造らないということ。月次の生産量を調整し、早く再生産可能な価格体系にしないと、小棒メーカーは立ち行かなくなる」(疋田所長)との危機感から、圧延部門の臨時休止を決めた。
岡 部土木(本社=東京都墨田区、松本成朋社長)は、山岳トンネル掘削補助工法に使用する低価格・高浸透性・高強度・完全無機系の地山改良注入材「ジェルフォー」を旭電化工業と共同開発し、3月から販売をスタートした。販売目標は02年で1億円、07年には8億円に設定している。

 トンネル先受け工の注入材は従来、発泡ウレタンが一般的に用いられているが、発泡ウレタンは接着性や膨張による圧密という優れた面があるものの、有機系であることから使用に際して環境面で配慮が必要となっていた。

 「ジェルフォー」は、発泡ウレタン等に変わる無機系の超微粒子懸濁型注入材。不燃性で完全無機系であり、BOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)に対する影響がなく、環境に配慮する。また、懸濁粒子は平均粒径3―4ミクロンと浸透性が良好で、亀裂の多い地山・砂地山に浸透して固結改良するとともに、注入ポンプの圧入によって細かなクラックにも入り込み固結化。

 その一方で、1リットルあたりの価格が配合条件によって300―390円と低コストで、従来のウレタン系注入材と同量(体積比)を注入し、同等の効果が得られることで、工事費の低減につながる。さらに注入は、通常地盤改良等で使用されるニ液型グラウトポンプと、堅型二層式グラウトミキサーを使用するため、特殊な機械や技術を要せず、簡単に作業可能。

川 崎マイクロエレクトロニクス(本社=千葉市、平野征社長)はこのほど、PCのインターフェースとして普及し始めたUSB2・0に対応してPCと周辺機器の間で接続を容易にするUSB2・0ファンクション1チップLSI「KL5BUDV003」を開発した。4月からサンプル出荷、6月から量産の予定で、月産50万個の出荷を見込む。

 「KL5BUDV003」は、PC内部のデータ転送に用いられるPCTバスを内蔵したPC周辺機器やOA機器などに対してUSB2・0のデータ転送速度を容易に実現するもの。USB2・0トランシーバ、ハイスピードSTEとPCTバスインターフェース、データバッファを備え、USB2・0とPCTバス間の高速データ転送が1チップで実現可能。昨年10月から量産を開始し、現在までに5万個の市場実績をもつUSB2・0―PCTブリッジLSI「KL5BUDV002」の機能拡張版で、特徴は(1)PCTバスインターフェースを内蔵、16ビットの汎用バスにも対応しているためPCTバスをもたない機器にも搭載可能(2)USB2・0トランシーバおよびハイスピードSIEを内蔵、ハイスピード、フルスピードのデータ転送が可能(3)2チップ版USB2・0―PCTブリッジLST「KL5BUDV002」で採用実績のあるOA機器分野に加え、プリンタサーバ、セットトップボックスなどのUSBファンクション・コントローラとして力を発揮―など。
東 京地区の等辺山形鋼は6×50で3万7000円、溝形鋼は5×50×100で4万1000円中心の強含み。山形3万8000円、溝形4万2000円も一部で通り始めた。3月販価を据え置いた東京製鉄以外のメーカーは、4月で値上げすることが確実視されている。このため流通は転嫁を図っていく。

 3月に入り荷動きは多少上向いてきたが、水準は低い。二、三次店は小口当用買い中心。3月販価は「2カ月連続値上げは、ついていけない」という流通の意向を受けて大半のメーカーが据え置いた。来月は1000―2000円値上がりして、昨年4月から続く東西格差が1年ぶりに解消される可能性もある。

東 京地区の厚板は弱含み横ばい。市中価格(12ミリ、ベースサイズ)は3万9000―4万円。

 メーカーの値上げ浸透が進まず、市況は底値で停滞している。販売業者は母材の値上げに対し、末端の需要が伴わず転嫁が難しい面とメーカーの供給姿勢自体が値上げには物足りない面から、市況動向に対して不安を残している。

 加工業者の仕事量は低水準。1月の全国の切断量は前年同月比13%減と大きく落ち込んだ(無規材)。中小の溶断業者は小口、短納期の受注でつないでいるが、先行きの需要を計算できない状態。輸入材は合計3万―4万トンと低位安定。供給圧力はないが、当面横ばいで推移しそう。
大 阪地区のH形鋼は一部高炉メーカーがもう一段価格を引き上げる意向を明らかにしており、強含みで推移している。市中相場はベース、トン当たりで3万5000円どころ。

 東京製鉄など電炉メーカーでは3月契約で1000円の値上げを打ち出しているが、高炉でも川崎製鉄が3月契約、4―5月積みで3000円の値上げを行う構え。需要自体は迫力を欠いているものの、4月以降さらに減産を強化することを示唆しており、一部サイズでの歯抜け現象も続いている。

 大阪市内の大手特約店筋でもこのような情勢を受け今週から唱えを1000円引き上げており、次第に基調は強まりそうだ。