2002.03.12
新 日鉄化学と日本カーボンは11日、特殊炭素製品事業を来年1月をメドに事業統合することで基本合意した。新日鉄化学の子会社である新日化テクノカーボンの全事業と、日本カーボン本体の同事業に係る全部門および子会社の日本カーボン精工ほか4社の事業を統合するもので、会社分割制度を利用して統合会社を設立、年商70億円規模を見込む。

 特殊炭素製品事業はIT不況などによる需要低迷と企業間競争の激化から厳しい経営環境下にあり、商品開発力や生産販売体制の強化・安定化が重要課題となっていた。両社の事業統合はこうした状況を踏まえ、同分野での協力の可能性を検討するなかで具体化した。

 黒鉛素材の製造技術並びに機械・機器分野の販売に強みをもつ新日鉄化学グループと製品加工・処理技術並びに半導体分野での販売に強い日本カーボングループが事業統合することで、素材生産から製品加工販売、研究開発などに至るすべての機能を補完し合い、幅広い需要分野に対応できる強固な事業基盤を確立。またコスト競争力、商品・技術開発力の強化とともに、効率的な事業運営体制を整え、業界最高レベルの特殊炭素製品事業を構築する。
新 日本製鉄のエンジニアリング事業部は、01年度受注高3000億円弱、売上高3000億円弱と健闘、受注面では当初計画値3200億円を下回ったものの、14期連続黒字と2年連続の6事業部黒字化を達成したことを明らかにした。厳しい経済環境下で、事業効率化や調達面などコストダウンを徹底。02年度は、ソリューションビジネス展開と海外事業強化により、バブル崩壊以降、最高額の受注高3300億円、売上高3000億円を目指す。

 01年度のエンジニアリング事業を取り囲む環境は、公共投資縮減や00年にピークを迎えたガス化溶融炉マーケット縮小など非常に厳しい1年だった。

 同社のエンジニアリング事業部は、バブル崩壊後、急速に縮小するマーケットのなかで、91年の受注高4000億円をピークに受注3000億円レベルで推移してきた。今中期計画を策定した99年当時に比べて20%減と公共事業費が縮減するなか3000億円レベルを維持。さらに2年連続で6事業部黒字化を果たした。
新 日本製鉄は、インドネシアのKRAKATAU STEEL(クラカタウスチール)と冷延技術協力契約を締結した。98年の東南アジアの経済危機の影響により中断していたもので、改めて同社に発注されたもの。今回は、クラカタウスチールの子会社であるラティヌサ社のブリキ工場に関する協力も一部含まれる。契約期間は3年間で、この間に10チームが派遣される予定。

 今回のプロジェクトは、クラカタウスチール社が93年から冷延工場に関する技術協力を実施していたが、98年に起こった東南アジアの経済危機の影響によって中断していたもの。今回、それら中断していた冷延工場に関する技術協力を締結した。

 クラカタウスチールは、インドネシア最大の鉄鋼会社。2000年度の粗鋼生産実績は、189万トン。売上高約690億円で、収益面でも約54億円を計上している。

 主要生産品種は、熱延鋼板、冷延鋼板、ブリキ、線材、形鋼、パイプなどで、ブリキや形鋼、パイプについては、クラカタウスチールの子会社が生産販売している。
住 友商事がタイに持つ、タイ・スペシャルワイヤ(TSW)は、2つある工場を一極化し、生産効率を改善する計画だ。現在移設工事を進めており、今夏から新体制で稼働をスタートする。拠点集約によって工場要員は約10%圧縮(現在100人強)。生産能力に変更はないが、コスト競争力を高め、とくに自動車・家電向けに好調なバネ用鋼線の生産拡大に注力する。

 TSWは、鈴木金属工業との合弁会社で74年の設立。資本金1億6000万バーツで住商が74%出資している。PC鋼線・鋼より線、バネ用鋼線などを製造・販売している。

 第1工場はPC鋼より線とバネ線、第2はPC鋼線を製造し、現在両工場で月1500トンを生産している(第1と第2で半量ずつ)。第2への集約によって横持ちを省き、生産効率を高め、コストダウンを推進。販売力強化につなげる。

 以前から第2工場への集約を検討していたが、97年の通貨危機の影響で計画を中断。生産量は96年の月産4000トンから00年には1200トンに縮小した。

 その後のタイ経済の復興とともに需要産業が立ち直り、自動車生産は01年46万台(99年20万台)と回復基調を遂げ、日系家電メーカーのタイへの生産シフトで部品需要が好転。TSWは既存のPC関連に加え、自動車用や家電、シャッター用のバネ線製造に着手し、バネ線生産は月200―250トンと順調に拡大している。
三 菱電機と田中製作所は、大型溶断市場向けレーザー加工機分野で業務提携した。三菱電機・産業メカトロニクス事業部が高出力発振器「ML7050D」を田中製作所にOEM供給し、田中が溶断用搭載型レーザー加工機「LMXV TM7050」として発売する。TM7050は4月24日から開催のJIWSに出展の予定。



モ リタ技研(本社=大阪府東大阪市高井田中2、藤井勇二郎社長)は油圧事業から全面的に撤退することになった。撤退後のアフターサービスは4月1日付で設立するモリタテクノスで行うことになっている。

 同社はモリタの100%子会社。本社工場を構え油圧シリンダーの製造・販売などを行っている。しかし、油圧事業を取り巻く経済環境が非常に厳しいことから、このほど全面撤退を決めたもの。

 発注受付については実績品は今月15日まで受け付けを行い、納期は6月30日までとする。新規品は発注を辞退する。また、修理・部品は今月31日まで受け付ける。

大 阪地区の鉄スクラップ業者で組織する大阪府鉄屑加工処理工業協同組合(理事長=中辻恒文・中辻産業社長)はこのほど、2回目となる鉄スクラップの共同輸出を決めた。今週早々にも、鉄スクラップを扱う商社に入札案内する。

 今回は、H2品種を中心に4000トン。応札締め切りは18日正午までで、同日、落札商社を決定する。積み期は4月8日から5月8日(ただし、4月27日から5月6日までの連休中を除く)を予定している。

 同組合の初輸出は、昨年11月の豊田通商扱いの2500トン。今回は、輸出への取り組みを定着させるのが目的。

 先月には、大阪地区もうひとつの業者組織である関西鉄源協議会(代表幹事=黒川友二・扶和金属興業専務)が5000トンの入札を実施、丸紅テツゲンが1万200円で落札している。

ス テンレス協会がまとめた02年1月のステンレス鋼板用途別受注実績によると、総計は前月比2・6%減の12万6830トン(前年同月比3・2%減)と前月比では4カ月ぶりに減少した。内需は同0・5%増の7万8196トン(同16・1%減)と前月比で4カ月ぶりに増加。昨年8月以降、増加し続けていた輸出は同9・7%減の4万1184トン(同45・6%増)になった。

 主な用途別内訳は、建築用が同17・4%減の8601トン(同32・5%減)、産業用は同6・3%減の6694トン(同24・7%減)、電機用が同3・0%増の4938トン(同14・9%減)、家庭用は同1・9%減の1万3476トン(同22・9%減)、自動車用が同8・7%増の1万1702トン(同2・5%減)、販売業者向けは同1・0%減の2万6015トン(同13・3%減)。自動車用の受注は堅調に推移。他の用途では、電機用以外の分野で総じて減少した。
東 京地区の一般構造用鋼管(STK)市況は、供給サイドに不安が残り弱含み横ばい。

 建築、土木の需要が低迷しており、3月も例年の年度末に比べると需要が増加するとの期待は薄い。流通では実需の弱さとともに、メーカー側が年度末にかけて一部安値販売に出るのではないか、との懸念がある。

 ただ、小売価格としては実需に見合う形で現状維持をしており、販売業者も大台を割り込むような販売は「絶対に避けたい」としている。熱延コイルの値上げが先行きの強気材料だが、この波及は時期がずれ込みそうだ。

 市中価格(STK400)は、5万2000―5万3000円。



東 京地区の冷延薄板はメーカーの値上げが先行する形だが、再販価格は上がっていない。市中価格は(1・0ミリ、4×8)4万5000円が中心で横ばい。

 国内高炉は新日本製鉄が値上げを表明した。他のメーカーも収益面と原料コストから、価格を引き上げたい点では同じ認識。メーカー、問屋在庫は84万トン(1月)で00年末と同水準まで減少している。

 ただ、足元から反発する雰囲気はなく、小売業者には価格維持をしながら需要動向を見極めたい姿勢が強い。流通やコイルセンターは値上げ分の転嫁を急ぎたい考えだが、これを後押しする需要が弱いため。先行きは強気に移行しそうだが、目先はなお横ばいか。
大 阪地区のH形鋼は高炉メーカーによる第2弾の値上げが本格化しそうだが、末端の荷動きは低調に推移しており、一本調子での市況上伸とはなっていない。市中相場はベース、トン当たりで3万5000円どころ中心。

 電炉各社では鉄スクラップのジリ高気配を受けて1000円刻みの値上げを行っている。高炉でも今週には3000円の値上げ発表が出そろう見込みでメーカーの売り腰は強い。一部で見られるサイズ切れも依然解消されていない。

 ただ流通でも特約店がメーカー値上げ分の引き上げにかかっているものの、鉄骨価格はむしろ値下がり傾向にあるなど、末端の状況はさえないのが実情だ。