2002.03.14
新 日本製鉄、NKKなど高炉6社は13日、02年春闘で組合側から要求されていた「雇用安定協定の締結」について、「雇用の場の維持・確保に向けて最大限の努力を傾注する」旨を明記した「確認書」として締結すると回答した。協定期間は2年間。

 また、年間一時金に関しては、新日鉄が新たに業績連動型決定方式の導入および同制度に基づき113万円プラスα(αは当年度経常利益見通しにより算式で決定。前年度実績は138万円)、NKK111万円(121万円)、住友金属工業95万円(114万円)、神戸製鋼所85万円(103万円)、日新製鋼92万円(123万円)と前年度実績を10―31万円もの大幅な減額を回答した。既に業績連動型決定方式を導入している川崎製鉄の場合、121万円(135万円)と予測される。

 60歳以降の就労確保の問題については、組合側は「03年4月実施の確約」で取り組んできたが、一部で継続検討の見解に止まったが、おおむね「実施の確約」が示された。



住 友金属工業は13日、土留め鋼材「SM―Jパイル」のウェブ部にH形鋼を溶接した、大断面の土留め鋼材「SM―HJパイル」を開発し、このほど販売をスタートしたと発表した。販売は年間1万トンを目指す。

 「SM―HJパイル」は、都市再生や地球環境負荷の低減など、多様化・高度化する建設工事に対応するために開発された、単独打ち込みによる無排土や近隣施工が可能な大断面土留め鋼材。同製品は大きな断面性能が得られるほか、任意のH形鋼との組み合わせによって、バリエーションが多様に。専用圧入機を用いることで「SM―Jパイル」と同様の近接施工を実現する。

 その一方で、コンクリートによる連壁などに比べ排土処分のエネルギーを低減でき、環境への負荷を最小限に抑える。仮設のみならず本設構造物で採用することによって、現場作業の省力化・工期短縮につながり、従来工法に比べて10%以上の建設コスト縮減が可能。



N KKは、店売り向けの熱延、冷延、表面処理鋼板を追加値上げする。4月出荷分以降を対象に、熱延でトン当たり3000円、冷延と表面処理で同じく5000円価格を引き上げる。併せて電機などひも付き分野についても、個別に値上げ交渉を進める方針を明らかにした。

 店売り薄板については昨年10月までに、熱延の黒皮と酸洗、冷延、表面処理の薄板3品でトン当たり3000円の値上げを実施した。今回の値上げと合わせて熱延6000円、冷延・表面処理8000円の値上げ幅を前提に収益改善を図る。

関 東大手小棒メーカーの朝日工業(本社=東京都豊島区、大塚寿郎社長)は、来週18日からの3月後半販売分について、小棒販価をトン1000円値上げする。2月上旬・下旬、3月初旬と各1000円ずつ引き上げており、来週からの値上げで販価2万9000円に乗せる。原料の鉄スクラップ価格が高止まりの状況にあり、コスト転嫁を進める方針。朝日は4月1日から追加1000円の値上げを予定しており、4月に販価3万円を実現。他メーカーも3万円目標に値上げに取り組んでおり、市況へのインパクトはさらに強まりそうだ。

 2月から本格的な価格改善に乗り出し、段階を経て価格を引き上げてきた。減産体制を強め数量を絞り、需給を調整。併せて減販姿勢を崩さず、価格優先の受注に徹している。

 商社からの明細は、3月はやや落ち着いた動き。1、2月はゼネコンや商社が先高とみて買いが活発化し、関東地区では30万トンを超える明細投入がみられた。3月に入り、平静を取り戻しているが、朝日では値上げによって明細が減少している感触はなく、明細は順調に寄せられている。

 朝日は今後も減産・減販姿勢を継続し、3万円以上の水準を目指す。関東地区では、他のベースおよび細物メーカーも同様に2、3月と値上げに取り組んでおり、各社とも来週から追加値上げに動く見通し。

仮 設工業会はこのほど、会員会社を対象に2001暦年(1―12月)の仮設機材全国総生産数(国内外合計)をまとめた。それによると、32品種のうち14品種で前年対比でプラス。とくに「鋼製脚立」と「防音パネル」が大きく伸びたほか「金属製足場板」や「つりチェーン用クランプ」も増産となった。

 01年は地方需要の低迷を受けて建築、土木ともに需要停滞感が強まったものの、首都圏を中心に一部地区では堅調に推移。また、ゼネコンが機材センターを閉鎖・縮小したことに伴い、仮設関連のレンタル化が進み、リース稼働率は軒並み高水準をキープしている。

 軽仮設リース業者ではリース単価の低迷によって、ここ数年、仮設機材の新規購入を控えてきた。01年も同様の傾向が続いていたが、長尺足場板など消耗の激しい製品に関しては使用に耐えられない状態。現場の安全確保の観点からも、各社ともに補充買いに動かざるを得ない状況で、生産増加の要因となった。







大 同鋼板は、今年6月から適用される改正建築基準法の防火構造に対応した金属サンドイッチパネル「防火エスガード」の販売を開始する。これにあわせて、既存の耐火壁パネル商品も「耐火エスガード」に統一し、防火・耐火エスガードの製造能力強化を図る。

 今回の建築基準法改正により、ウレタンなどの有機系フォームを芯材とした従来の金属サンドイッチパネルで防火構造に対応するには、室内側に石膏ボード等を張ることが必要となる。このため、同社では金属サンドイッチパネルの特性を活かし、材工コストのみでなく施工性の良さにも重点をおいた商品として、ロックウールを芯材とした「防火エスガード」の供給体制を整え、防火構造に対応するもの。





大 手軽仮設リース業者、SRGタカミヤ(本社=大阪市北区、高宮東実社長)はこのほど、京滋営業所・滋賀近江八幡センターと、北陸出張所・石川金沢センターを開設した。同社では近畿、北陸両地区において今後、ユーザーニーズに即応できる体制を整えるとともに、地場密着の営業を展開していく方針。

 京滋営業所・滋賀近江八幡センターは京都府、滋賀県を担当エリアとし、人員は営業所3人(うち女性1人)、センター3人(男性)で構成される。ヤード面積は約1万3300平方メートルで、建枠や足場板など一般仮設材を中心に当面10億円の機材を保有していく。

 一方、北陸出張所・石川金沢センターは北陸3県(富山、石川、福井)と新潟県の一部がエリアで、人員は営業所2人(男性、今後増員する予定)、センター4人(男性)。ヤード規模は約1万3300平方メートルで、支保工を中心に当面5億円の機材を保有する考え。





関 東地区の有力鉄スクラップ業者である武蔵野金属(本社=埼玉県越谷市、立花信男社長)は、千葉県松戸市で建設中の新営業所にギロチンシャー、プレス機を各1基導入する。設備投資額は2億4000万円。

 同社は、昨年10月から総工費17億円(土地取得費用、機械設備含め)をかけ千葉県松戸市稔台で松戸営業所の建設に着手。現在、建屋建設を進めながら機械設備も順次導入している。





東 京地区のH形鋼は200×100で3万7000円中心の強含み横ばい。高炉による店売り向け3000円値上げが出そろい、流通も転嫁すべく3万8000円下限販売の徹底に動いているが、需要の減少で安値販売も残るなど、せめぎ合いが続いている。

 3月入り後も荷動きは低迷。2月入庫が前月比8・8%減少し、在庫の品ぞろえ悪化から出庫が減少している側面もある。だが大半の販売店では引き合いの減少が響く。需要家は先高観による手配をせず、当用買いに徹する。需要減の深刻化で、新日鉄は4―6月の生産を1―3月比10%削減の緊急追加減産を行い、稼働率を50%以下にして、市況の底上げを図る。







東 京地区の厚板は弱含み横ばい。需要が弱いことに加えて、流通が価格転嫁に慎重な姿勢を崩していないため。市況と切板価格のかい離も一部に見られ、まだ反発材料が少ない。

 溶断業者の仕事量は大手クラスでばらつきがあるが、中小は相変わらず短納期・小ロットの加工でつないでいる状態。大手からあふれる部分の受注が減っており、切板価格についても需要家からの要請と受注確保で、一部安値に流れるようだ。

大 阪地区の中板は需要が振るわないものの、メーカーの相次ぐ値上げ表明もあって、流通は段階的に唱えを上げてきている。市況は3万1000円どころで強横ばい。

 新日本製鉄が4月出荷から、ホットコイルの店売りを3000円引き上げる方針を打ち出し、ポスコも第2クオーターで3000円上げる方向。