2002.03.22
東 京製鉄(池谷正成社長)は、4月契約から異形棒鋼のサイズエキストラを改定し、ベースサイズを従来の16―25ミリから13―32ミリに拡大した。需要家の要望を受けたもので、実態価格がベースと並ぶ13ミリと、使用量が増えている太径サイズの29、32ミリとをベースに加えた。同時に16―25ミリサイズを1000円値上げし、ベース価格を2万8000円とした。東鉄の異形棒鋼の主要マーケットである関西地区では、他社はD13に2000円、D32に1000円のエキストラを乗せており、東鉄の改定は今後業界に波紋を広げそうだ。

 細物サイズに規定される13ミリサイズ(D13)は、ベースに比べ圧延費用がかかるため、通常メーカーは、関東でベース比1000円、関西で2000円のエキストラを付けている。太径のD32では両地区とも同比1000円のエキストラを乗せているが、東鉄はD13と32のエキストラを取り払いベースとしてそろえた。
日 本政府は20日、スイス・ジュネーブの世界貿易機関(WTO)で、米国政府が先の大統領決定を受けて鉄鋼製品14品目に対するー不ガード措置(緊急輸入制限)を発動したことに対し、米国政府にWTO紛争解決手続きに基づく(GATT関税と貿易に関する一般協定22条)に基づく協議を要請した。

 協議では措置発動に必要な輸入増加要件、重大な損害との因果関係や、カナダ、メキシコなど自由貿易協定締結国の除外がガット上の最恵国待遇、セーフガード協定上の無差別原則に反する点、事前協議の十分な機関がなく、代償措置にも応じる意志がない点などが、WTOルールと非整合と主張していく。

 WTO紛争解決手続きに基づく2国間協議は、要請から原則30日以内に開始し、60日以内に紛争解決に至らない場合、日本政府はパネル設置を求めることになる。
韓 国資産管理公社は、韓宝鉄鋼工業唐津製鉄所の売却でAKキャピタルと基本合意した。買収基本金額は4億100万ドルで実調査後9・3%以内の調整条項が入っている。これを受け朝興銀行など韓宝鉄鋼の債権保有各社は20日ソウル市内の銀行会館で内容を協議し、大筋で了解した。AKキャピタルは、来週末にも合意覚書(MOU)を締結。4月から実調査に入り、8月にも正式調印する。倒産以来5年以上経過した韓宝鉄鋼唐津製鉄所の売却問題はようやく決着する。

 韓国の韓宝鉄鋼唐津製鉄所は、大型電炉5基で年産600万トンの一貫工場を建設する事で計画。小棒200万トン、ホットコイル200万トンの工場が完成した段階で資金不足に陥り、倒産した。

中 央電工は茨城県の鹿島工場に建設してきた「廃棄物溶融リサイクルセンター」専用炉の完成に伴い、20日、同工場で竣工披露パーティーを開催した。同パーティーには内田敏郎・鹿嶋市長、替地享二・茨城県生活環境部廃棄物対策課長、益子照雄・産業廃棄物協会会長(日立セメント顧問)など自治体、廃棄物事業者、施工業者、住友金属鹿島製鉄所の協力会社で組織される鹿泉会のメンバーなど約150人が出席した。

 披露パーティーの冒頭、佐藤公一社長は、電気炉による溶融としては昭和9年から70年の歴史を有している点を踏まえ、「今般、周辺自治体の要請・指導を受けながら、これまで培ってきた溶融技術を今回の専用炉建設に生かした」と説明した。同社長はまた、既存の2基に新設2基の溶融炉が増設されることに伴い、「(1年後には)ネバーストップの4基の安定操業を続けることができる」と同リサイクルセンターの特徴を指摘した。さらに同社長は、「一般・産業廃棄物のほか、土壌の浄化にも着手していきたい」とさらなる事業展開の方針を示した。
主 要企業23社の社長・会長が一堂に会し、大型の技術革新や新産業創出のプロジェクトを産業界主導で提案していく「イノベーション戦略会議」が19日に発足、発起人代表である今井敬経団連会長(新日本製鉄会長)が「産業界が英知を結集してトップダウン型でプロジェクトを仕上げていく」と方針を語った=写真。今後3カ月に一度のペースで定期的にトップ会議を開催、具体的な提案を行っていく。

 19日のレセプション後の記者会見で今井会長は「モノづくりを強くするだけではダメで、やはり他国が追随できない先端技術を使った大型の商品や大型のサービスを提供していかないと日本の国力は衰えてしまう。昨年、産学官の連携強化によってイノベーション創出力を飛躍的に向上させる総合科学技術会議が発足したが、大学の改革には時間がかかり待てない。そこでわれわれ産業界が英知を結集し、トップダウン型でプロジェクトを仕上げていくことにした」と同会議設立の趣旨と方針を説明した。

豊 鋼材工業(本社=福岡県粕屋郡篠栗町)はこのほど、役員会を開催しトップ人事異動を内定した。新社長に専務の出原悠氏が昇格し、村田和久社長は取締役会長に就任する。4月19日に開催の株主総会で正式決定する。

 新社長に内定した出原悠氏の略歴は次の通り。

 出原悠(いではら・ひさし)=68年慶応義塾大学商経卒、伊藤忠商事入社。82年鉄鋼貿易開発部特殊貿易課長代行。87年鋼材貿易第一部特板貿易課長。90年金属事業推進室事業第一チーム長兼金属部門企画統括室。91年AGIS出向(ドイツ・デュセルドルフ)。95年ISE出向(ドイツ・デュセルドルフ)兼欧州金属グループ長。96年鉄鋼部門長補佐兼厚板部長。97年4月鉄鋼部門長代行兼厚板部長。同10月鉄鋼部門長代行。98年伊藤忠ドイツ会社社長兼ベルリン支店長(デュセルドルフ駐在)。00年欧州金属グループ長(デュセルドルフ駐在)兼伊藤忠ドイツ会社社長兼伊藤忠ドイツ会社ハンブルク支店長兼スカンディナビア支店長兼プラハ事務所長。01年豊鋼材工業専務取締役。
住 友商事・金属事業部門はこのほど、住商スチールトレード(株)を設立した。新会社は、鉄鋼第2本部・薄板貿易第2部が扱う、薄板コイルセンターなど東南アジアの事業会社向け鋼材貿易業務の受託会社となる。

 新会社は資本金1000万円で、住商100%出資により1月8日付で設立された。社長は薄板貿易第2部の厚和博部長が兼務。社員約20人は住商から出向する。

 住商は、東南アジア、中国、台湾などアジア各地で薄板CC、亜鉛鉄板工場などの現地事業を幅広く展開。薄板貿易第2部は、東南アジアにある事業会社を対象に鋼材・非鉄製品の輸出入をメーンとする。

阪 和興業は20日、電子商取引「hanwa‐steel.com」の第2回のデジタルアンケート調査結果をまとめ発表した。3月6日から15日までの期間、ID発行ユーザー1160人を対象にインターネットによるアンケート調査を実施、226人から有効回答を得、その分析結果から今後の課題を検証したもの。

 それによると何らかの形で「hanwa‐steel.com」を利用していると答えたユーザーは82%(よく利用している20%、時々利用している31%、在庫確認だけしている31%の合計)に達し、稼働当初の想定以上に利用されていることがわかった。またよく利用していると答えたユーザー(20%)に対し活用理由を聞いたところ「価格、在庫数がすぐわかって便利」との理由が一番多く48%を占めた。

 「在庫は確認しているが発注はしていない」というユーザーにその理由を聞いたところ、「価格が合わない」18%、「クリックするのが面倒」13%、「注文するもの自体がない」11%など、ユーザーによりバラツキがみられる結果となった。全く活用されていないユーザーの意見としては「営業マンと直接電話で話がしたい」が24%と一番多く、次いで「発注の権限がない」20%の順となった。

 有効回答226のうち全く活用していないユーザーを除いた185人に役立ち具合を聞いたところ「なくなると大変困る」が28%、「少し困る」が60%と88%が「なくなると困る」と回答。さらに画面商品の提示価格については「妥当」との答えが62%と圧倒的に多く、次いで「高い」が29%、「安い」が3%となった。画面の在庫量については「少し不満」が54%、「満足」が34%、「不満」が10%と在庫量に課題を残す結果となった。

 一方、今後追加を希望する商品を聞いたところ、「十分満足」が33%、「コラム」が22%、「切板」が15%、「丸パイプ」が12%となり、鋼管類の追加希望が多かった。阪和の配車・物流に関しては「まあまあ満足」が53%、「満足」が27%に対し、「不満」が12%。不満と思われる点については「少ロットに対応できない」が36%、「短納期に対応できない」が24%となった。今後望むことについては「ポイントバックの継続」37%、「メーカー直送品の手配機能」24%、「オークション機能」17%の結果となった。

 阪和の電子商取引数量は東名阪の流通センターからの出荷量月間約10万トンのうち約2万トン(蔵出し量)。第1回のアンケート調査は昨年2月に実施。
東 京地区のH形鋼は200×100で3万7000円中心の強含み横ばい。生産量トップの東京製鉄は、4月の販売価格を1000円値上げした。しかし流通は転嫁できていない。3月入り後の荷動きが2月以下と非常に落ち込んでおり、需要家からの抵抗が激しいため。

 流通は3万8000円下限に唱えを上げているが通らず、「メーカーは一度の交渉で値上げできるが、流通は毎日上げていかなければならない」(販売店)と不満を見せる。東京製鉄の値上げは店売り向けで、大手ユーザー向けは不透明と、ヒモ付き価格への安値懸念が流通にあることも、市況が上昇に至らない一因。

東 京地区の縞板は実需の停滞から横ばい推移。値崩れの小さい分、市況が即座に強気に転じる可能性も低く、今後の引き合い次第となりそうだ。

 需要は主力の建築関連に活気がない。首都圏の大型物件がピークを越え、郊外の建築は店舗で一部動きがあるほかには設備投資が少なく、年度末の3月も期待外れ。価格は小口受注のつながりが支えて中心は変わらず。

 熱延鋼板の市況上昇とは別個に、実需とリンクして市況は推移しており、熱延をはじめ建材や条鋼類など全般的にメーカー主導で値上げに動く品種が多い中、縞板は転機がまだ見えない。市中価格は5万4000―5万5000円。
大 阪地区の異形棒鋼はメーカーが依然として強気の姿勢を維持しており、上げ含みの展開となっている。市中相場はべース、トン当たりで2万6000円どころ。

 メーカーでは3月契約で1000円の値上げを実施、べース2万7000円を打ち出した。減産対応によってベース、細物ともにロールはタイト化、2カ月程度にまで延びている。スクラップ高は一段落の傾向にあるが、現状では赤字を余儀なくされており、4月契約でもさらに1000円の値上げを打ち出す構えだ。

 これに対し流通では需要が今ひとつ迫力を欠いているとしているものの、メーカーに追随する方針。目先一段上げとなるか。