2002.04.12
新 日本製鉄は11日、欧州鉄鋼大手のユジノールと締結したグローバル戦略提携契約による1年間の成果を発表するとともに、今年2月にユジノール、アーベッド、アセラリアの3社経営統合により誕生した世界最大の鉄鋼メーカー、アルセロールと今後、米国をはじめとする海外での事業協力検討を促進するなど、提携をさらに拡大発展させていく方針を明らかにした。

 新日鉄の千速晃社長とアルセロールのメール会長、ドール社長が11日パリで会談し、提携初年度の成果を評価確認すると同時に、同提携を今後さらに拡大発展させ、効果を最大限発揮する努力を継続することを確認した。自動車メーカーのグローバル展開に対する協力に、共同で取り組むための枠組みを整備し、具体的な協力活動を開始するなど成果をあげている。

新 日本製鉄、欧アルセロール、インドのタタ製鉄の3社は11日、インドの自動車用鋼板市場のニーズに対応するための技術協力を共同で行う、「自動車鋼板技術協力契約」を10日に締結したと発表した。

 インドの自動車メーカーに対して効果的な鋼材ソリューションを提供し、合わせて3社の効率およびパフォーマンスの向上を狙う。具体的には、日欧自動車メーカーのインド展開に伴う鋼板の現地調達ニーズの高まりに対応するもので、新日鉄が冷延鋼板、アルセロールがメッキ鋼板の技術をタタ製鉄に供与する。

 インドの自動車生産は年間80万台で、今後の大幅な規模拡大が見込まれている。日系ではスズキ、トヨタ、ホンダが現地生産拠点を持ち、GM、フォード、フィアット、現代自動車なども進出している。
平 沼赳夫・経済産業大臣とゼーリック・米通商代表部(USTR)代表との会談が11日、経済産業省内で開かれ、米国の鉄鋼セーフガード(緊急輸入制限)措置について協議した。平沼経済相はセーフガード措置撤回を要請したうえで、代償措置の履行を要求、代償措置に応じない場合、「対抗措置の準備に入らなければならない」と述べ、米側の譲歩を求めた。これに対しゼ代表はセーフガード措置は世界貿易機関(WTO)ルールに整合的と反論し「日本から要望のある除外品目は21品目を認め、対象国で最も多い」と回答するなど、協議は平行線をたどった。

 今後、電話での協議を行っていくことで一致、ゼ代表帰国後、継続される見込みだ。来週にはエバンス商務長官の来日も予定され、経済相と再度、鉄鋼セーフガード問題について意見を交わすものと見られる。

中 嶋英雄・大阪大学産業科学研究所教授はこのほど、普通鋼やステンレス鋼を材料に、均一で長尺な微細孔をもつレンコン型ポーラス金属を作製する技術を確立した。

 すでに、銅やマグネシウムなど他の金属を用いたレンコン型ポーラス金属を作製する技術は確立している。今回、鉄鋼やステンレス鋼のポーラス化は金属の熱伝導性にかかわらず、凝固速度を人為的に制御できる連続凝固法により実現、長尺のレンコン金属を連続的に作製が可能となった。これにより、ポーラス金属の産業、医療向けでの実用化に弾みがつき、量産化につながる方向。



駒 井鉄工(笠畑恭之社長)は、厳しい経済情勢や建設需要の激変に対応するため、生産体制の見直しと設備の削減などを骨子とした緊急構造改革計画を策定し、4月からスタートした。

 橋梁の国内需要は、構造改革に伴う公共投資の削減を受けて、ここ数年で大幅に減少。日本橋梁建設協会によると、00年度の国内橋梁実績は73万8283トンで、99年度比13・4%減少。直近のピークである95年度実績(89万8225トン)と比較すると、17・8%減と2ケタマイナスに。01年度は60万トン台、さらに02年度は50万トン台に下押しするとみられる。

 これを受けて、橋梁メーンのファブリケーター各社はコスト削減や合理化を進めてきたが、収益悪化に歯止めがかからないのが現状。駒井鉄工でも中期計画「生き残りをかけた再構築の3カ年」(00―02年度)を進めてきたが、取り巻く環境の変化が激しく、緊急構造改革をスタートした。



鉄 骨建設業協会(会長=毛利哲三・松尾橋梁会長)と全国鉄構工業協会(会長=橋本誠・大川トランスティル社長)は11日、高炉メーカーが4月以降の新規契約分から実行している鉄骨構造用鋼材(厚板、H形鋼)の値戻しに対して、反対する意向を表明した。

 高炉メーカー各社は、建築プロジェクト向け鉄骨用厚板の販売価格に関して、今期契約分からエキストラを含めてトン当たり15%(平均1万円)を、またH形鋼のヒモ付き販価は4月ロール分からトン当たり5000円をそれぞれ値戻ししている。

日 鉄建材工業は、合成スラブデッキ「スーパーEデッキ」、フラットデッキ「SFデッキ」、一般デッキのメッキ品、カラー品について、プロジェクト向けおよび店売り向け価格を、5月契約からトン当たり5000円引き上げる。母材の値上がり分の吸収に努めてきたが、困難なため値上げに踏み切る。合成スラブデッキの値上げは、川鉄建材も表明済み。



関 東地区の鉄スクラップ業者で構成する関東鉄源協同組合(理事長=渡辺淳、丸和商事社長)は11日、商社対象に5月積み共同輸出入札を行い、2社計1万5000トンを落札した。

 落札結果は、高値の順に1万860円(5000トン)、1万600円(1万トン)。平均落札価格は1万730円で、前回の1万313円に比べ417円の値上がり。

東 京地区のH形鋼はベース3万7000―3万8000円中心。ときわ会在庫は増加したが、4月以降の追加減産は6月末の在庫に反映されることから、5月までの在庫増は予測済みとして、流通は3万8000円固めに努めていく。

東 京地区の一般構造用鋼管(STK)は、実需の低迷から値上げの機運が高まっていない。ただ、先行きは本格的な値上げ局面を迎えることになる。

 母材の熱延コイル価格が大幅値上げとなったのを受け、鋼管メーカーは値上げの意向。すでに丸一鋼管が全面値上げを打ち出し、住友鋼管も5月出荷および7月出荷で、合計トン当たり5000円の値上げを決めた。

大 阪地区のH形鋼は特約店筋が1000円刻みでの値上げを打ち出しているが、需要は予想以上に低迷しており、模様眺めで推移している。市中相場はベース、トン当たりで3万5000円どころ。