2002.04.25
川 崎製鉄は24日、カナダ最大手の鉄鋼ミル、ステルコ(本社=オンタリオ州、アルファーノ社長兼CEO)と自動車用鋼材および大径鋼管を対象とした包括的提携契約を締結したと発表した。具体的には自動車用鋼板・特殊鋼棒鋼の製造技術・製品開発分野、大径鋼管の素材製造および加工分野などの技術を相互供与する。川鉄は米AKスチール、独ティッセンクルップ・スチールと自動車用鋼材を対象とした包括提携を締結済み。川鉄は「ステルコとの提携は技術関連をメーンとする」としているが、自動車メーカーのグローバル化が加速し、原材料の現地調達比率引き上げニーズが高まる中、これで米、カナダ、欧州の自動車鋼材マーケット対応を可能とする体制を構築したといえる。
川 崎製鉄は24日、川崎炉材などグループ5会社の社長人事について、各社の6月末の定時株主総会開催日に正式に就任すると発表した。5社のうち、川崎炉材の大西社長がダイワスチール社長に、また、ケープラシートの泉山社長が大和鋼帯社長へそれぞれ異動する。
住 友金属工業は24日、02年度の設備投資計画について、財務体質の改善の観点から工事ベース360億円で前年度より31億円圧縮すると発表した。同年度の減価償却費は600億円。設備投資額としては80年度以降、最低の水準で、特に97年度に986億円と1000億円の大台を割り込んでから漸減傾向を強めている。同社はこうした投資額の推移に関し、引き続き投資効率に重点を置き、投資案件を厳選し、また、今後、投資額を抑制していくため設備の延命化を図る方針としている。
三 井物産・鉄鋼製品本部は、薄板貿易部で扱う中国向け輸出を3年後に現行の30万トンから100万トンへ拡大する方針を打ち出している。国際鉄鋼業界の再編、世界各国の鉄鋼保護貿易施策の具体化などにより、薄板の商流が大きく変動している。こうした中、薄板貿易部としては、基本構造的商流の確保を目指し、投融資を絡めた調達・販売先の拡張を積極推進。輸出・3国間取引を年間300万トンから500万トンへ拡大する計画を持つ。中国向け輸出の拡大はこの計画の一環で、当面は慎重な輸出スタンスを保ちつつ、商流確保のための仕組み作りを進め、3年後に目標を達成する考えである。
合 同製鉄と東京鉄鋼による共同販売会社、東京デーバー・スチール(本社=東京都中央区、日野斌社長)は、5月1日から、ベース小棒の販売価格(枠売り)をトン1000円値上げする。環境対策や原料の鉄スクラップ価格の高止まりでコスト負担が増しており、「再生産可能な価格に向けて」(日野社長)、価格改善を進める。合同・船橋製造所は今月に7日間、鉄鋼・本社工場は5月末から7日間炉休を実施し、供給量を大幅に削減する。減産を維持し、市況上伸を後押しする。

関 東地区の細物小棒メーカーは、国内需給の調整と価格改善に向けて、韓国向け輸出に乗り出した。城南製鋼所(埼玉)は4―5月積みで6000トンを成約。関東スチール(茨城)は6000トン規模の商談に入っている。三興製鋼(神奈川)では、6月積みをメドに5000トン程度を検討。城南製鋼が5月連休中に3日間炉休するなど、各社減産と輸出を組み合わせ、国内需給を引き締める。4月の1000円上げに続き、5月に追加値上げを目指すメーカーもあり、値上げ環境を整える。
大 手鋼管問屋のニッコー(本社=大阪市西区阿波座2―2―18、田辺淳社長)は、一昨年から年間1億円レベルのコスト削減を遂行、併せて販売政策が奏功し、02年3月期決算は税引後利益として1億円超を計上。不良債権や退職年金の運用利回り低下などの累損一掃に一応のメドがついた形となった。今期は、「新たな第一歩を踏み出す」(田辺社長)として、年間で億単位の設備投資を行い、販売力の一層強化を図る。

愛 知県は資源循環型社会の構築を目的に、県の公共工事でリサイクル資材を積極的に活用するためのリサイクル資材評価認定制度「あいくる」を確立、4月から運用を開始した。今年度は17品目を対象資材としており、今後、建設工事などで使用可能な国内産のリサイクル資材を対象に評価基準を拡大していく予定。
東 京地区の一般構造用鋼管(STK)はメーカーの値上げをベースに強含み気配が広がりつつある。問題は建築向けを中心とする需要の弱さ。流通にとっては、仕入れ高が迫る厳しい局面に入ってきた。溶接鋼管メーカーは、独立系の丸一鋼管がすでに全面値上げしているのをはじめ、住友鋼管、日鉄鋼管、エヌケーケー鋼管といった高炉系列各社が5月出荷分からの値上げを表明した。値上げ幅はトン当たり3000円が一般的。

東 京地区の普通および特殊釘はメーカーの値上げ姿勢が流通の売り腰を引き締め、小じっかり調。春需の感触が薄く、商いは閑散としている。連休前の仮需もなく流通、顧客各層では当用買いに徹している。
大 阪地区の冷延薄板は需要が低調ながら、メーカーの値上げの動きを受けて、特約店やコイルセンターともに唱えを引き上げている。これを反映し、市況は3万5000―3万6000円(トン当たり、1ミリ厚の3×6幅)どころで強含み。