2002.05.23
神 戸製鋼所は22日、汚泥ケーキ処理システム「エコサンドリサイマー」をベースに、水熱反応を応用した重金属類汚染土壌の無害化技術を開発し、12月から市場投入する。キレートなど添加剤が不要で従来法に比べて2分の1のコストで高効率に汚染土壌をリサイクルできる。今後は、プラント販売やリース、可般式処理事業などを計画しており、これまでキレート固化などで処理されてきた重金属類の無害化処理マーケットをターゲットに提案活動を強化していく。
全 国小棒懇談会(会長=宮本盛規・新日本製鉄常務)は22日、運営委員会後に会見を開き、宮本会長は「昨年は輸出で内需をカバーしたが、国際的環境下で続くかどうかは不透明であり、需要に見合った生産でなければならない」と生産調整の重要度を改めて示した。
住 金スチールの社長に、家城保雄・住友金属工業東北支社長の就任が内定した。正式には6月の株主総会・取締役会で決める。重松麓・住金スチール社長兼住友金属建材社長は、住友金属建材社長に専任する。
メ ッツオ・ミネラルズ・ジャパン(本社=横浜市港区、奥信彦社長)は、日産自動車スペイン工場(日産モトール・イベリカ、MIFA)向けに大型ベーリングプレス機「RASV」1基を受注した。MIFAの生産台数を、現在の年間20万台から40万台へ引き上げることを受け、スクラップ処理ラインを増強するため受注につながった。受注金額は約1億円で、今年中にプレス機を設置する。
大 同鋼板(本社総尼崎市、服部正幸)は需要開拓の一環として、高機能・複合機能鋼板の開発を推進しており、近日中に「遮熱鋼板」「防菌・防カビ・防臭鋼板」「非汚染鋼板」など新商品の市場投入を予定。用途別に総合的性能バランスの取れた商品の提供を図るとともに、外壁材商品のラインナップ拡充による拡販を目指す。

関 西スチールフォーム(本社=大阪市西淀川区西島、杉本孝志社長)は鉄筋の曲げ・切断加工に注力しているが、4月はトータルで4400トンの加工量を達成、過去最高を記録した。今後は一部の部門を2直体制に強化することも検討しており、秋口には新工場スタート時の目標としていた5000トンのクリアを目指す方針だ。
東 邦シートフレーム(本社=東京都中央区、村上社長)は02年度(3月期)、売上高105億円、経常利益1億7000万円を確保する計画で、さらなる飛躍を図る。同社では、深彫りサイディングが好調な建材部門を中心に新製品を開発、市場投入するとともに、輸送費などコスト削減を徹底し、全社一丸で目標を達成していく方針。

関 東地区の線材製品市況は、普通丸釘やナマシ鉄線など徐々に下値が切り上がってきた。4月帳端明け以降、メーカー各社がトン5000円の値上げを進めていることで、問屋の売り腰が強まっている。問屋各社は仕入れ値上昇分の転嫁に努め、5000円以上の引き上げをアナウンス。段階を踏まず「一度で浸透させたい」(問屋社長)としている。需要が少ないなかでの値上げとあって、小幅の値上げ局面も見られるが、基調は上向いている。
東 京地区の熱延鋼板(中板)は強含み。メーカーの値上げピッチが速く、市況は上昇基調ながらもメーカーの値上げに追いついていない。コイルセンターは、再販価格への転嫁を一段と強く迫られている。

東 京地区のナマシ鉄線は問屋の売り腰は強いが、荷動きに精彩を欠き、横ばいで推移している。
大 阪地区の厚板は荷動き不振が影響し、扱い特約店はなかなか唱えを上げられない状態が続いている。市況は3万7000円(トン当たり、16ミリ厚の3×6幅)どころで横ばい。