2002年6月20日
新日本製鉄と日本金属工業は19日、ステンレス事業の競争力強化のため、相互協力を実施することで合意したと発表した。新日鉄からは00年に開始した厚中板中間製品の供給を月間200トンから同500―700トンに拡大、逆に、日金工からも同水準の数量をスラブ、ホットコイル、冷延中間製品などの形で供給する。さらに、日金工の相模原事業所で手掛ける極薄品など特品事業の将来構想に沿って協力態勢を検討、物流をはじめ原料調達や関連の加工会社の事業も対象に、協力関係を具体化する。両社間で検討チームを発足、月内から検討作業に着手し、可能な案件から早期に実行に移す。

日本鉄鋼連盟が19日発表した5月の粗鋼生産量は、前年同月比5・5%増の938万9000トンで、91年5月(963万5000トン)以来の高水準となった。前月比では63万2000トン、7・2%の増加。鉄連では「内需は変化なく横ばいだが、輸出がアジア経済の回復により、非常に好調に推移しているため」とみている。輸出は昨年度実績3268万トンを上回るペースで、このペースが続けば4―6月の粗鋼は2700万トン水準と、経済産業省が4月末に集計した生産計画2568万トンを大幅に上回る見通し。年度粗鋼では90年度以来の1億1000万トンレベルに達する可能性も出てきた。
NKKは、02年度中に独自開発したロータリーキルン式脱塩素装置を実用化し、現在、京浜製鉄所で行っている廃プラスチック高炉一貫処理システムにおいて塩化ビニルを含む廃プラスチック類の100%リサイクルに乗り出す。コークスを活用した脱塩素装置で処理能力は年間5000トンで、これまで埋め立て処理されてきた塩ビを分解して塩素を塩酸としてリサイクルする。今後は、都市計画審議会などで処理業として認可を取得し、03年度をめどに早期実用化を目指す。
NKKは19日、新潟県津川町水質浄化センターと共同で常温可溶化菌を活用した「汚泥発生抑制型水処理システム」の実証試験をスタートしたと発表した。設備建設や分析など2年間の実証試験に関する投資金額は約1億円で、06年度中の市場投入を狙う。常温可溶化菌によって溶解した引き抜き汚泥を後曝気槽に戻して分解し、汚泥発生をゼロにする技術。汚泥ゼロのコンセプトにより建設コストで2分の1、操業コストで5分の1と大幅なコスト縮減が可能になるという。
住友金属工業は、7―9月のH形鋼の総生産量を、4―6月比15―20%減らす方針を決めた。8月上旬に予定している製鉄所の定修と、それに前後したミルの休止に合わせ、7―8月を中心にトップヘビーで減産する。需給バランスを整えることで、市況上昇を図る。