2002年7月22日
住友商事は、東南アジア、中国で日系の音響、家電ユーザー向けのステンレス鋼板供給態勢を強化する。すでに、タイの普通鋼CC「CSメタル」では、ステンのレベラー、スリッター加工を実施。ユーザーの海外進出によって、ステン需要が高まっており、他の東南アジアや中国に持つ関連CCでもステン加工に乗り出す。併せて、国内の流通加工機能を強化し収益を改善、ステンレス・線材特殊鋼部のステン事業の今期売上高を前期比19・0%増の250億円に拡大する。

住友金属工業は19日、マツダと共同で薄鋼板のプレス成形品の寸法精度不良を防止するプレス成形技術「スライドロックドロー成形法」を実用化したと発表した。曲げ成形法としわ押さえ力制御成形法の利点を組み合わせたもので、スライドカム機構を付与した金型構造として開発。コストアップとなるプレス技術ではなく金型技術を応用しているため、自由度が高く従来の20―30%のイニシャルコスト低減が図れる。すでにマツダの「トリビュート」など2車種での採用が決まるなど、自動車メーカーの生産準備期間短縮に大幅に寄与できると期待している。

鈴木金属工業(佐藤眞樹社長)は今期、習志野工場で合理化および品質アップのための設備投資を行い、製造部門の競争力強化を図る。老朽更新など基礎投資3億円に、極細鋼線の能力増強を含む新規8億円(計画10件)を上積みした。今期の売上高予想は、厳しい市場環境から前期比4%減の210億円。合理化投資のほか、要員圧縮でコスト削減を図り、経常利益は3・4倍増の5億円を見込む。製・販での体質強化を進め、中期的には、売上高200億円レベルでも、ミニマム6億―7億円の利益を上げる経営基盤を確立する。
02年5月の普通鋼鋼材受注高(日本鉄鋼連盟めとめ)は641万8000トンで前月比1・6%増加した。建設用は土木の減少が響いて前年実績を下回ったが、製造業用は自動車の好調が寄与して増加した。品種別では、厚板や線材が前月比プラス、冷延鋼板類がマイナスだった。
中国・華東地区における薄板の現物市況が回復局面を迎えたようだ。3品市況は、家電製品の生産縮小など季節要因や在庫調整を背景に6月入り後、軟化してきたが、このほど酸洗鋼板がトン2750元へ小幅反発。冷延鋼板、GIともに引き続き弱含んでいるが、8月以降は「暫定セーフガードの影響で輸入が減少する。在庫調整の進捗にもよるが、市況は底入れあるいは上昇に転じることになろう」(現地商社)とみられている。