2002年7月30日
経済産業省が29日発表した2002年度第2・四半期(7―9月期)生産計画の集計によると、粗鋼生産計画は2688万7000トンと前期比40万4000トン、1・5%減、前年同月比106万1000トン、4・1%増となった。同省が先月末に策定した需要見通しの2670万トンより、18万7000トン、0・7%増加した。鋼材生産ベースでは、国内は自動車以外の需要での減少を見込み、引き続き供給の絞り込みを念頭とした生産が継続。輸出も米国、中国の緊急輸入制限措置などの影響から前期実績を下回る。国内、輸出とも全体的に抑制基調の慎重な生産対応がとられることになる。3期ぶりの前期比減で、2期連続の前年同期比増。
02年6月の国内向け薄板3品在庫(国内メーカー、問屋、全国コイルセンター工業組合の合計)は、375万9000トン(前月比3・5%減)となった。4月の382万トンを下回り、02年度で最も低い水準。01年度下半期から本格化した在庫調整が、1つの目標水準に入ったと言える。
新日本製鉄は29日、宝山鋼鉄有限公司から第4冷延工場の主力設備である年産45万トンの自動車用連続溶融亜鉛めっき設備(1CGL)と年産95万トンの連続焼鈍設備(CAPL)を受注したと発表した。設計、製作、据付、試運転調整のスーパーバイザー派遣及びトレーニング一式の受注で、ホットランは契約発効後33カ月の予定。
鉄鋼産業懇談会の三村明夫会長(新日本製鉄副社長)は29日の懇談会後の定例会見で、7―9月の粗鋼生産計画が前期実績比1・5%減となったことについて「国内は需要の低迷と在庫削減という観点から、また輸出は中国の暫定セーフガードに伴う自粛も含めて、各社生産計画を抑えた結果」と分析。10―12月も引き続き価格優先方針のもと、慎重な生産姿勢で臨むべきとの考えを示した。
三井物産および中国最大の鉄鋼企業、上海宝鋼集団は中国国内における鋼材加工・物流網を共同構築することで最終合意、包括協定を締結した。既存の現地コイルセンターを統合・共同運営するとともに、中国各地に新たに鋼材加工・物流拠点を共同で設立。5年後の年間250万トン規模の鋼材加工・物流網の構築を目指す。両社は第1弾として、加工・物流網の統括機能を兼ね備えるコイルセンター、「上海宝井鋼材加工配送有限公司」を8月に設立する。