2002年10月04日
住友金属工業は10―12月の鋼材輸出量を7―9月比10%強(約10万トン)減らす。東アジア向け薄板を中心に削減。暫定セーフガード発動中の中国向けを自粛するほか、他のアジア向けについても価格改善を優先し、慎重な対応を行うもの。輸出価格は10―12月積み商談で一段の引き上げに注力、ホットコイルで300ドル(FOB)を確実なものにする。
川崎製鉄は10月出荷分から、特殊鋼鋼帯、鋼板の本格的な値上げ要請に入る。熱延と冷延品の全品種が対象で、上げ幅は約10%強(トン1万円程度)。値上げはほぼ5年ぶりで、自動車部品、産業機械メーカーなどの全ユーザーを対象に実施にする。ユーザーの品質要求に応えるため、再生産可能な水準への販価の是正を図る。
日本の小棒メーカー各社は、韓国への小棒輸出を縮小しており、貿易摩擦回避の姿勢を明確にしている。本年2月から急増した韓国向け輸出に対して、韓国メーカーが懸念を示し、日本メーカーに数量抑制を要望。日本サイドは各社が自粛に動き、財務省統計による8月の韓国向け輸出は、前月比48・8%減の1万8047トンと急減した。米国向けも同国によるセーフガード発動によって、1―8月累計は前年比42・3%減。国内各社は、堅調な内需を支えに、下期も輸出を抑える意向を示している。
8月の輸出船受注実績が、206万総トンと前年同月比299・9%増と急増した。バラ積み船の受注が、パナマックス型17隻を含め30隻。加えてVLCCが3隻と大型受注が集中したため。8月の受注急増で、8月末の手持ち工事量は484隻、2485万総トンと2年半強に達した。こうした受注拡大からクオーターで54万トン前後とやや低迷している造船鋼材の需要も、先行き明るくなるとみられている。
国際鉄鋼協会(IISI)第36回年次総会が6―9日、ローマで開催される。メーン会場はローマ・カバリエリ・ヒルトンホテル。世界の大手高炉はじめ鉄鋼関係者が参加。6日夜のウエルカムパーティー、7日午前の開会式に続いて、理事会、総会、「中東欧の発展」「建設用鋼材の選択」「環境負担軽減技術」――の3パネルセッション、プラントツアーなどが催される。

 7日の開会式では、モファット会長(英コーラス会長)が開会スピーチを行い、クリスマス事務局長が年次報告、鉄鋼需給見通しなどを発表。続いて自動車超軽量化プロジェクト・ULSAB―AVCの経過が報告される。午後は「中東欧の発展」をテーマに、中東欧の経済および鉄鋼産業の現状と今後の見通しが討論される。