2002年10月09日
国内向け鋼材在庫が適正とされる目標水準に入ってきた。需給がひっ迫する薄板をはじめタイト感が各品種に広がり、統計にも在庫調整の進展が明確に表れている。一つの目安となるメーカー・問屋在庫500万トン、薄板3品在庫370トンのレベルを維持しつつ、10―12月は需給環境を背景とした価格是正が実を結ぶか、重要な局面となる。
8月の大手高炉5社の出銑量(1日当たり)は21万6465トンで前月比2・23%増、前年同月比2・31%増加した。5社出銑量は5月以降、4カ月間連続して21万トン台の高水準で推移するとともに、5月の21万3193トンを上回り、単月でここ3年間で最高水準を更新した。引き続き中国、韓国などアジアを中心とした鋼材輸出が活発なほか、内需について自動車向けに懸念され出しているが、5社出銑量はハイペースを保っている。
ブリキの2002年度国内需要は、飲料缶からペットボトルへのシフトが加速化するなど、当初予想していた125万トン(食缶、一般缶トータル)を下回る可能性も出てきた。00年度144万1000トン、01年度129万1000トンに続いて減少傾向は強く、至近10年において過去最低を更新する見通しである。
三井物産は8日、日本重化学工業が所有していた南アフリカの中低炭素フェロマンガンメーカー、アドバロイ社の株式35%を9月中旬に取得したことを明らかにした。取得金額は十数億円の見込み。三井物産はこれまで同社の株式を15%所有していたが、今回の買収により、持株比率はBHPビリトングループのサマンコール社と同じ50%と対等となった。
韓国の8月粗鋼生産は366万3000トン、前年同月比7・2%の増加となった。転炉粗鋼が3・8%増加。電炉粗鋼は12・5%の大幅増加を記録した。電炉部門の増産は、需要増に対応して減産期の8月で逆に増産したため。1月以降の累計生産量は、2986万5000トン、前年同期比3・1%の増加。