2002年11月27日
関東のベース小棒メーカー各社は、高騰している鉄スクラップ価格の安定化と市況の改善に向けて、正月をはさみ製鋼・圧延の休止日を拡大する。減産によるコスト増分を転嫁し、12月販価はトン1000円引き上げる。

 朝日工業は正月5日間、前後に4日間計9日間休止。合同製鉄・東京鉄鋼は各7日間、伊藤製鉄所とエヌケーケー条鋼も数日間設備を止める方向。細物メーカー6社も正月前後の炉休を計画。関東全体で12―1月は前年比約1割の減産となる。関西各社も減産姿勢を示しており、全国的に原料・市況対策が進められている。

川崎製鉄は、来年1―3月のH形鋼の生産量を、10―12月比20%強減らす方針を固めた。12月ロールでは、10―11月を上回る幅での引き受けカットを実施する。不需要期入りを控え、減少する需要に合わせた水準に抑えることで、需給バランスを整え、市況上伸への弾みをつける。市況が東京4万円、大阪3万8000円に到達次第、再値上げしたい考えだ。
上海日嘉金属制品有限公司(董事長=中西真佐裕・ニチメン執行役員)は年内に、熱処理設備1基を新設して、大型金型の熱処理態勢を拡充する。総投資額は約5000万円。来年3月稼働を予定している。これによって、同社の熱処理設備は5基態勢となり、熱処理能力は約20%向上。現地で高度化している熱処理ニーズに対応し拡販につなげる。

鉄鋼主力商社9社の03年3月期中間決算(単独)は6社が増収、8社が経常損益で増益となった。前中間期に比べ販売量は増加したが、金額はダウンの傾向。各社アジア向け輸出が堅調で、国内の不振をカバー。

 また、コストダウン効果で利益率は改善した。下期は上期に進めた値上げの浸透を見込み、6社が増収、7社が経常損益で増益を予想。当期純利益は5社が黒字転換し、残り4社も増益とそろって利益改善する見通しだ。
韓国の昌原特殊鋼は、日本、インド、スペインの3カ国を対象にステンレス棒・形鋼輸入製品のアンチダンピングおよび相殺関税提訴を検討している。輸入増加で、被害が出ているとしてAD提訴の準備に入っているもので、「被害が立証されれば、政府の産業資源部貿易委員会に提訴する」としている。