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2003年07月09日
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高炉、厚板の需給改善を強化
・ JFEスチール、リオドセと新鉱山開発
・ 三菱製鋼―中国での精密ばね設備増強、年内完了
・ 高炉4社の出銑量、3ヵ月ぶり21万トン台回復
・ 中国・鉄鋼SG輸入割当枠、熱延の一部が超過
・ JFEスチール、リオドセと新鉱山開発
・ 三菱製鋼―中国での精密ばね設備増強、年内完了
・ 高炉4社の出銑量、3ヵ月ぶり21万トン台回復
・ 中国・鉄鋼SG輸入割当枠、熱延の一部が超過
高炉メーカーは7―9月、厚板の国内需給バランス改善を一段と強化する。造船や建機の需要が堅調である一方、内需は建設分野の不振が続き、建材主体のシャー(溶断業者)や流通段階の需給環境を整備することが急務。今後需給はタイト化する見通しで、国内トータルでの在庫調整の実効が注目される。
JFEスチールは8日、ブラジルの資源大手、リオドセ(CVRD)との鉄鉱石開発合弁事業、MSGを通じてミナス・ジェライス州で新規鉄鉱山、ファブリカ・ノバ鉱山を開発すると発表した。2005年初から年産1000万トンを生産する計画で、2009年までに年産1500万トンに拡大する。
JFEスチールは同時にCVRD南部システムの鉄鉱石を年200万トン購買する12年間の長期契約を締結。中国の大量購入で需給が窮屈ななかで、鉱山開発を通じて良質の鉄鉱石を安定調達する。
JFEスチールは同時にCVRD南部システムの鉄鉱石を年200万トン購買する12年間の長期契約を締結。中国の大量購入で需給が窮屈ななかで、鉱山開発を通じて良質の鉄鉱石を安定調達する。
三菱製鋼は年内をメドに、精密ばねを製造する子会社、プレシジョンスプリング(PSK、岡山)にあるデジタルビデオカメラのヒンジ(本体と液晶映像部分をつなく蝶番)組み立て用設備4ラインを中国の子会社、寧波菱鋼精密部件有限公司(MSM寧波)に移管する。
MSM寧波の同製品組み立てラインは合計5ラインに拡充。対応機種を増やすとともに、デジタルビデオカメラ用他部品への業容拡大も検討している。来年以降のライン本格稼働によって、足元の月間売上高1000―2000万円を8000万円に引き上げる。
MSM寧波の同製品組み立てラインは合計5ラインに拡充。対応機種を増やすとともに、デジタルビデオカメラ用他部品への業容拡大も検討している。来年以降のライン本格稼働によって、足元の月間売上高1000―2000万円を8000万円に引き上げる。
新日本製鉄、JFEスチールなど5月の大手高炉4社の出銑量(1日当たり)は21万9618トンで前月比・6・89%増加、2月以来3カ月ぶりに21万トン台を回復した。また、単月の推移では昨年11月の21万8765トンを超え、ここ3年間で最高水準を記録した。
こうした出銑の増量要因として、新日本製鉄君津製鉄所の第4高炉が5月8日に火入れをしたほか、新日鉄およびJFEスチールの一部高炉改修を控えた備蓄などが考えられる。
こうした出銑の増量要因として、新日本製鉄君津製鉄所の第4高炉が5月8日に火入れをしたほか、新日鉄およびJFEスチールの一部高炉改修を控えた備蓄などが考えられる。
中国の鉄鋼市場では下半期入り後の鋼板類の需給ひっ迫が見込まれている。1―5月の鋼板類の見掛け消費は4553万トンで、前年同期比33%増加。生産が3122万トン、22・1%増加しているが、その一方で輸入は1502万トン、60・3%増と急増している。自動車・電機など製造業の生産が高水準で推移。国内の鋼板需要も高い伸びを維持している。
こうした中、5月末にスタートした鉄鋼セーフガードの2年目割当輸入枠が早いペースで消化されており、対象品種である熱延・冷延鋼板の需給ひっ迫が指摘されているもの。上海など主要マーケットでは熱延コイルの市況反発も確認されている。
こうした中、5月末にスタートした鉄鋼セーフガードの2年目割当輸入枠が早いペースで消化されており、対象品種である熱延・冷延鋼板の需給ひっ迫が指摘されているもの。上海など主要マーケットでは熱延コイルの市況反発も確認されている。