2004年03月11日
日新製鋼は2004年度を起点とする新中期経営計画を策定、10日発表した。「財務体質を強化しながら持続的な収益成長を図る」(小野俊彦社長)ことを狙いとし、2年間の「収益計画」(04―05年度)と5年間の経営の方向性を見据えた「経営ビジョン」(04―08年度)とで構成。

 05年度の連結業績目標を売上高4800億円、経常利益350億円、当期純利益160億円に設定し、連結有利子負債を05年度末に1950億円まで圧縮する。08年度までの5年間では単独で2000億円の営業キャッシュフローを確保、事業基盤の強化などを図る。中計の完遂により09年度以降は年間単独経常益400億円以上をめざす。

新日本製鉄は10日、3月契約分の店売り向けH形鋼の販売価格をトン7000円(約14%)値上げすると発表した。

 現在の7万円以上の市況を「スクラップ動向などからやむを得ないとは思うが、マーケットの健全化にとって、上昇ピッチが速すぎる」(建材営業部)と認識。東京製鉄はすでに1万2000円の値上げを表明しているが、「市況上昇を抑制する意味もあって」(同)、7000円の幅にとどめた。3月契約分が出荷されるのは、4月中旬以降となる予定。

新日本製鉄が10日発表した2月末時点の「ときわ会」H形鋼全国流通在庫は、前月比6・8%減少(1万7800トン減)して24万3700トンと、94年8月以来の25万トン割れになった。2000年4月に集計対象を変更したため正確な比較はできないものの、十数年ぶりの低水準。3月は営業日数の増加で出庫が大幅に増加するもようだが、新日鉄はメーカーとしての供給責任から、君津製鉄所をフル稼働態勢にして、「在庫がこれ以上減らないようにする」(建材営業部)方針だ。



韓国、中国で国内の鉄スクラップ市況抑制の動きが見られているが、海外鉄スクラップの入札で初めて成約価格が下げに転じた。INIスチールは先週、欧州で入札を行い、キャステロ社(CASTILLO)と4万5000トンの輸入契約を行った。HMS No.1主体のグレードで、価格は2月に東国製鋼が契約した価格より15ドル近く低下している。今回の市況上げ局面では、ほぼ1年ぶりの下げ。

 韓国、台湾の電炉各社は、今回の入札の結果から国際鉄スクラップ市況は、目先の上げから当面ピークアウトしたと見ている。ただ長期的には、需給タイトの基調には変化がなく、次の電炉の成約が集中する5月以降の動向に注目している。

大阪地区のH形鋼市況が、品薄を背景に一段の上げ場面を迎えている。仕入れ値上がりもさることながら、2月末の在庫率が1・0と歯抜けサイズの拡大が顕在化(大阪ときわ会)。現在ベースサイズ、置き場で7万3000―7万4000円どころで推移しているが、今週中にも7万5000円が固まる見通しとなっている。