2004年04月28日
新日本製鉄は、国内向けブリキ、ティンフリースチール(TFS)の値上げ交渉を進めてきたが、このほどすべての需要家との交渉が決着した。一般缶、飲料缶ともに4月出荷以降、トン当たり4000―9000円の値上げとなる。飲料缶分野では、約13年ぶりの値上げ。ただ、原料などのコスト上昇が、値上げ申し入れの時点から拡大しているため、引き続き価格改定を検討している。

神戸製鋼所は27日、04年度の設備投資計画(単体ベース)を発表した。投資額は工事ベースで420億円と、03年度見込み(360億円)比17%増。鉄鋼、アルミ部門を中心に増額を予定、01年度並みの投資水準に回復する。得意品種の生産技術力をより高め、競争力を強化する案件が中心で、その他早期実効が期待できる合理化案件や、事業維持に不可欠な老朽更新案件などを厳選実施する。

 部門別内訳は鉄鋼が290億円で03年度見込み(230億円)比26%増、アルミ・銅が80億円で同(60億円)比33%増、機械エンジ、溶接その他が50億円で同(70億円)比29%減。

神戸製鋼所は圧縮機などの機械とエンジニアリング部門を統合した機械エンジニアリングカンパニー(プレジデント=小谷重遠・専務)で組織再編を踏まえ収益基盤を再強化する。機械部門では圧縮機、産業機械の両事業で、タイヤ均質試験の高速タイヤ試験機などの開発による独自技術・商品の育成や高収益事業体形成を加速。エンジ部門では原子力など得意分野で展開領域を広げる。中国で圧縮機の販売・サービス拠点拡充や汎用圧縮機の現地生産も視野に態勢を高度化。

 2004年度は受注高1110億円(03年度比20億円増)、売上高1160億円(同120億円増)をめざす。05年度は同水準を確保、売上高経常利益率(ROS)を3%に高め、圧縮機に関しては将来、5―10%レベルを志向する。

日本製鋼所はこのほど、室蘭製作所でクラッド鋼管製造ラインの生産能力増強を実施した。約10億円を投じて、造管プレス、エッジプレナー、溶接ラインなどからなる製造ラインをリプレースし、鋼管製造サイズを倍増。生産量の大幅増とコスト低減を図る。

中国の鉄スクラップ価格が下げ足を速めている。現地の鉄鋼メーカー各社の在庫が潤沢なことや流通業者の在庫も余剰気味なことから、メーカー側は国内、輸入玉とも調達意欲がほとんどなく、断続的に買値を引き下げている。下げ幅は、1カ月で約1000元(1万4000円前後)に達しており、相場は昨秋の水準まで落ち込んでいる。買い付け意欲が復調するのは6月以降とされ、日本、米国鉄スクラップ価格の下げ圧力はさらに強まりそうだ。