2004年06月07日
高炉ガス管の全国流通在庫量は2004年度も減少傾向が続いており、4―6月で適正水準の3万トンを割り込み、在庫率が1カ月を切ることも予想され、需要期の7―9月にはユーザーへの供給不足が深刻化する懸念が出てきた。

東京鋼鉄(平嶋俊祐社長)は、本年から5年間で設備改善を中心に約20億円を投資、さらに製鋼用トランスの更新など追加20億円の投資を計画している。生産効率を向上し、コスト競争力を高める。収益体質が改善しているが、生産性を上げ、体質強化を推進。4年以内には累損解消を見込んでいる。

新日本製鉄のシームレスミルである東京製造所(所在地=東京都板橋区、片山喜一所長)は2003年度、スループット向上を目的に生産性改善を図るとともに、在庫回転率は期末ベースで前年度比50%アップするなど、現行中期計画(03―05年度)で掲げる収益強化策が効果を上げ、経常黒字幅が拡大、黒字体質が定着した。04年度は、他素材からのシームレス化を図るなど、ニッチ分野で新商品開発・VE提案による拡販を推進し、収益力を高めていく。

自動車リサイクル会社のCRS埼玉(本社=埼玉県川越市、青木慶将社長)はきょう7日から、埼玉の芳野台工業団地で使用済自動車(ELV)の処理をスタートする。最大処理能力は月間2000台を誇り、2005年1月の自動車リサイクル法施行までに同1000台の処理態勢をめざす。集荷エリアは工場から50キロメートル圏内を念頭に置いており、中古部品は2万―3万点を取り扱う。

関西地区の縞鋼板扱い特約店は縞板の定尺の唱え引き上げを継続し、6―7月にも市況を8万円(トン当たり、3・2ミリ厚の3×6幅)に固めたい意向。メーカー各社の製品値上げが急ピッチで、近く、追加値上げが予想され、扱い業者では採算確保するのが狙い。