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2004年06月10日
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5月末のH形流通在庫、28万9800トンで2カ月連続増
・ 新日鉄、廃棄物ガス化システムの開発・実証に着手
・ 関東地区、小棒市況は高値保つ
・ 世界粗鋼生産ランキング、アルセロール首位
・ 鈴秀工業、異形磨棒鋼の生産拡大へ
・ 新日鉄、廃棄物ガス化システムの開発・実証に着手
・ 関東地区、小棒市況は高値保つ
・ 世界粗鋼生産ランキング、アルセロール首位
・ 鈴秀工業、異形磨棒鋼の生産拡大へ
新日本製鉄が9日発表した5月末時点の「ときわ会」H形鋼全国流通在庫は、28万9800トンで前月比9・7%(2万5600トン)増と2カ月連続で増加した。前年同月比では4・5%の増加。メーカー各社が鉄源を確保できる範囲でフル生産したためで、新日鉄は「2―3月のひっ迫した状態を脱し、適正水準に回復した」(建材営業部)とみている。今後は、荷動きの本格的な回復と電炉メーカーの夏季減産とが相まって、市況がさらに上昇するという見通しを示した。
新日本製鉄は9日、木質バイオマスなどの廃棄物をガス化して合成ガス(H2、COを主成分とする低カロリーガス)を製造する「廃棄物ガス化システム」の開発・実証に着手したと発表した。中部電力・新名古屋火力発電所構内に建設した処理量3・5トン/日のガス化実証プラントで実証運転、本年度にガス化単独試験を、来年度には応用試験を進める。合成ガスはガスエンジンや燃料電池などによる発電、化学原料としての用途が期待される。化石燃料代替として間伐材、建築廃材などの木質系バイオマスを中心に10―200トン/日(水分50%の木質バイオマス換算)規模のプラントを照準に本年度から商業プラントの受注をめざす。
関東地区の小棒市況が維持されている。これまで、鉄スクラップ価格との相関性が強かったが、昨年から慣例”が崩れ、原料安に寄らず、製品市況は高値を保っている。メーカーの採算意識が高く、また、タイトな需給環境が続いている。鉄スクラップ価格は中国市場の動向が大きく関与しており、小棒市況を形成する背景は過去とは異なってきている。
世界鉄鋼協会(IISI)が8日発表した2003年の粗鋼生産ランキングによると、アルセロールが4280万トンと前年に続いてトップだった。上位ではJFEが4位に入ったほか、米国のUSスチールが8位、ニューコアが10位に食い込んだ。LNMグループは2位だったが、31位のPHSなどを買収して規模を拡大しているため、04年はトップに立つ可能性がある。
日本勢は新日本製鉄が前年に続いて3位を確保し、住友金属工業が14位、神戸製鋼所が25位に入った。このほか、日新製鋼、東京製鉄、共英製鋼が80位までに入った。
日本勢は新日本製鉄が前年に続いて3位を確保し、住友金属工業が14位、神戸製鋼所が25位に入った。このほか、日新製鋼、東京製鉄、共英製鋼が80位までに入った。
鈴秀工業(本社=名古屋市緑区大高町南関山35、鈴木清詞社長)は、高付加価値製品の強化の一環として高精度異形磨棒鋼を生産する山口工場(山口県小野田市大字西高泊字河原田411)の第5期工事が完成し、本稼働を開始した。今回の工事では国内初の全自動先付ラインと大型棒鋼引抜機1基を導入し、ブロックの生産を可能にした。投資額は約3億円。