2004年06月23日
 続落していた東京地区の鉄スクラップ価格が3カ月ぶりに底入れした。東京製鉄宇都宮工場は22日、3月13日以降3カ月ぶりに鉄スクラップ購入価格をトン当たり500円値上げした。中国の金融引き締め策により3月以降アジア市場は急速に冷え込んだが、6月に入り中国で鉄スクラップ在庫が減少。同国を含めたアジアの鉄鋼メーカー各社が輸入玉の調達を再開させたことで、日本の国内市況は底値に到達した。

 3月以降下落基調だった大阪地区の鉄スクラップ市況は、約4カ月ぶりの東京製鉄の値上げで底入れが濃厚になった。大阪地区では電炉メーカーの購入価格引き下げが先週まで続いた。だが、海外市況に回復の兆しが見えてきたことや、地区内の荷動きが悪化していることなどを背景に、市中に下げ止まり感は出始めていた。
 東京製綱(田中重人社長)は22日、本年度を起点とする3カ年の新中期計画「ネクスト771」を発表した。計画最終年度の業績目標は連結売上高700億円以上(03年度647億円)、同経常利益率7%以上(同5%)。投資金額は90億円で成長分野に投入する。また、10年後の長期ビジョンを設定し成長戦略、企業体質の強化などを図り、同売上高1000億円、同利益率10%、ROA5%を視野に入れている。
 合同製鉄と東京鉄鋼の小棒共同販売会社、東京デーバー・スチール(日野斌社長)は、小棒取引について契約方法を変更し、7月1日以降の契約分から実施する。枠契約は、納期を契約後4カ月以内で完納とするなど期間・数量を明確化。プロジェクト契約も数量・契約項目などを明示した。原料価格の高騰・入手難の影響が大きく、契約方法を変更することで生産・出荷の効率を高め、安定供給を図る方針。
 住友鋼管(藤原勝行社長)は、薄板コイル価格高騰によるコストアップ分を製品販価に転嫁するため、2004年7月出荷分で実施する第8次値上げに続いて、9月出荷をメドに建材用鋼管と電線管の再値上げに踏み切る。また、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)はトン1万円前後の上げ幅で、下期から需要家との交渉に入る予定だ。
 岩谷産業(本社=大阪市中央区、牧野明次社長)とイノック製造(本社=大阪市西淀川区、伊東成芳社長)は22日、中国・江蘇省常州市にステンレス管継手類の製造・販売合弁会社「伊諾克(常州)不銹鋼製品有限公司」を設立したと発表した。日本および中国国内、欧米向けのステンレスフランジおよび管継手の製造・販売を行うもので、近く常州市ニューハイテク産業開発区内で第1期工場建設に着手し、2005年1月から生産開始を予定。売上高は05年で2億円、3年後には6億円をそれぞれ見込んでいる。


福崎コイルセンター、極薄材の加工強化
 福崎コイルセンター(本社=兵庫県神崎郡福崎町、石山光一社長)は今期(2004年12月期)、加工量で年間3万2000トンと前期比18%強増をめざす。具体的には親会社の住友商事とタイアップし、受注エリアの拡大やユーザーの新規開拓を行う。加工は極薄材に傾斜しており、中でも、アルミはO材で厚み0・3ミリの製品を、レベラーで昨年12月、スリッターで本年2月に高品質な加工ができる態勢を確立している。

 今後はアルミやステンレスなど高級品種の加工を増やしていく方針で、アルミについては月間70トンの加工をめざす。