2004年06月29日
 中国政府はコークス輸出許可証(EL)発給抑制問題で28日、日本政府に対し、日本へのEL発給について2004年分は年間合計で昨年並み(03年暦年ベース290万トン)を確保する見解を明示した。中国・商務部が北京の日本大使館に同見解を伝えた。

 「世界貿易機関(WTO)加盟国への発給に影響が生じないようにする」とし、先に欧州連合(EU)と合意したEUへのEL発給量450万トン確保も踏まえ、日本への発給量保持を言明した。

 これを受けて経済産業省は早急に実際の発給状況や市場への影響など精査。鉄鋼生産など日本への支障を回避する観点から「あらゆる機会を通じて中国側に対して円滑なコークスの供給を求めていく」(経産省)ことを基本方針に同見解に沿った発給の円滑実施を働きかけていく。
 シームレス鋼管は内需、輸出ともに好調で、国内大手ミル各社は高水準の生産を続けている。住友金属工業は2001年度(103万トン)以来、年度換算で100万トンを超える生産ペースとなっている。03年度は91万d。
 鉄鋼最大手のアルセロールは28日、鉄鉱最大手の伯リオドセ(CVRD)との間で、伯ツバロン製鉄(CST)の持分を買収する最終合意に達したと発表した。条件が整えば、アルセロールはCVRDが持つCST株と株の取得権を4億1500万ドルあまりで買収する。買収が実現すれば、現在CSTの発行株数の28・02%を保有するアルセロールがCSTの過半数を支配することになる。
 阪和興業は28日、5月末の輸入鋼材岸壁在庫を明らかにした。それによると、5月末の輸入材岸壁在庫は全体で、21万5000トンと前月比9000トン、4・1%増。在庫の増加は2カ月連続。前年同月対比では8万8000トン、69・2%増。在庫の増加要因はホットコイルの場合、入着自体はあまり変化していないが、在庫の引き取りが低調だったことによるもの。
 POSCOは先週末、8―9月出荷分の日本向けステンレス鋼板価格を据え置きにすることを決めた。

 足元ではステンレスの主原料となるニッケルのLME価格が上伸、フェロクロム価格も7―9月期から一段高となる見通しとなっている。

 POSCOがこうした原料事情にもかかわらず、日本向け輸出価格を据え置きにしたのは、輸出には現地事情に合わせた価格施策を敷いているため。日本ミルが4月以降値上げを実施していないのに対し、POSCOは6―7月出荷分からトン当たり5000―7000円の値上げを実施、「さらなる値上げにはユーザーの抵抗が強い」(ステンレス事業本部)と判断した。