2004年09月03日(金)
 高炉ガス管の全国流通在庫量は、7月末で2万9763トンの過去最低となり、在庫率1カ月を切る3万トンを割り込み、ユーザーへの供給が悪化する危機的水準に突入した。全国的に市中在庫は枯渇状態にあるが、世界的な鉄源不足によって、高炉メーカーは下期も結果減産を余儀なくされる見通しで、10月以降で需給タイト感はピークを迎えるとみられる。
 日本鉄鋼連盟がまとめた7月の輸出統計によると、ホットコイルなど薄板3品種の輸出価格が上昇トレンドを保っている。同月のホットコイルの全世界向け輸出平均価格(トン、FOB)は456ドルで前月比14ドル上昇、冷延コイルが590ドルで33ドル、亜鉛めっき鋼板も624ドルで2ドルそれぞれアップ。年初比でホットコイルは134ドル、冷延が109ドル、亜鉛めっきは80ドル上昇。
 経済産業省は鋳造、鍛造、金型など素形材産業の技術力強化施策として、「金属ガラス成形加工技術」などテーマを設定した技術開発プロジェクトの推進と、地域性のある中小企業政策にもリンクした施策に比重を置いた公募型プロジェクトの2系統を柱に取り組む。

 「金属ガラス成形加工技術」では2006年度の最終年度をにらみ最終段階に移行、金型の次世代技術開発を狙う「戦略的基盤技術力強化事業」も05年度が最終年度となり実用化を念頭に推進する。一方、地域性などを加味した公募型プロジェクト遂行では新産業創造戦略に沿って新連携支援、地域ブランド確立、産業クラスター計画推進などを通じて技術開発活動を促進、素形材産業の国際競争力を強めていく。

 テーマ設定による技術開発プロジェクトととともに、中小企業性が強く、地域に立脚した事業運営形態の濃い素形材産業の特性を踏まえた公募型プロジェクトとを並行して手掛けることで、技術力強化、事業構造改革など業界の体質向上を支援していく方針だ。
 日本鉄鋼連盟まとめによると、7月の普通鋼鋼材輸出は223万8487トンで前月比6%増、前年同月比2・8%増だった。前月比で4カ月ぶり、前年同月比では8カ月連続の増加。この結果、1―7月の同輸出累計は1556万6020トン、前年同期比7・7%増となった。一方、7月の普通鋼鋼材輸入は24万8310トン、前月比4・2%減、前年同月比1・4%減、1―7月累計は187万395トン、前年同期比14・3%増。
 スラブ輸出は、主要仕向け先の韓国、台湾向けが増加している。7月の輸出実績(財務省貿易統計)は前年同月比43・2%増の15万3380トン、1月からの累計は前年同期比33・3%増の102万1550トン。韓国、台湾向けは日本ミルと海外ミルの提携によるひも付き輸出が大半で、特に韓国向けの伸長度が高い。旺盛な海外需要を背景にさらに増勢を強める見通し。