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2004年11月19日(金)
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住商・金属 05年3月期、連結純利益100億円台へ
・ エヌケーケー条鋼・姫路、原料予熱型電炉を導入
・ 阪和興業 05年3月期、連結営業益最高を予想
・ 高炉4社エンジ 中間期、3社が減収
・ 鉄スクラップ、東京電炉の買値続落
・ エヌケーケー条鋼・姫路、原料予熱型電炉を導入
・ 阪和興業 05年3月期、連結営業益最高を予想
・ 高炉4社エンジ 中間期、3社が減収
・ 鉄スクラップ、東京電炉の買値続落
住友商事・金属事業部門は、2005年3月期の連結純利益を前期実績比3割増となる100億円以上に引き上げる考えだ。金属事業部門は当初、純利益計画を前期実績の76億円以上と設定していたが、9月中間期の実績が前年同期比82・7%増の66億5200万円に達し、大幅増益に貢献した事業会社が下半期もおおむね堅調に推移すると見込まれることから、過去最高益を更新するとともに、初の100億円台乗せをめざすもの。
エヌケーケー条鋼(折井晃社長)はこのほど、姫路製造所・製鋼工場の150トン電気炉を更新し、廃熱による原料予熱型電気炉を導入することを決めた。NEDO技術開発機構の2004年度エネルギー使用合理化事業者支援事業に採択され、着工は来夏後半、05年度下期中の完工予定。熱効率が向上することで大幅なコストダウン、生産能率の向上が図られ、自動車リサイクルの配車全部利用が促進できるなど環境対策にもつなげる。
阪和興業は2005年3月期決算で連結売上高8880億円、営業利益204億円と過去最高を予想している。売上げの約6割を占める鉄鋼事業が好調に推移。同事業は鋼材販価の上昇を受け、中間期連結売上高は前年同期比27・4%増の2545億400万円、営業利益2・2倍の93億6500万円と伸びた。期末配当予定は前回発表から2円増配し8円(前期6円)とした。
高炉メーカー4社のエンジニアリング事業部門の2004年9月中間期受注・売り上げ実績が出そろった。公共事業抑制など厳しい需要環境を受けて受注高は新日本製鉄、JFEエンジニアリングが減少。売上高は前年度の受注減で新日鉄、JFE、住友金属工業が減収となった。
一方、神戸製鋼所は圧縮機、ゴム・タイヤ機械が伸展、受注、売り上げとも伸ばした。鋼材など資機材価格上昇などコスト圧迫要因もあって営業損益で神鋼を除く3社が赤字を計上した。通期業績予想は受注高で新日鉄、JFE、住金が前年度比増とし、売上高も住金を除く3社が増収と見通した。営業損益は新日鉄、JFE、神鋼は黒字を見込む。
一方、神戸製鋼所は圧縮機、ゴム・タイヤ機械が伸展、受注、売り上げとも伸ばした。鋼材など資機材価格上昇などコスト圧迫要因もあって営業損益で神鋼を除く3社が赤字を計上した。通期業績予想は受注高で新日鉄、JFE、住金が前年度比増とし、売上高も住金を除く3社が増収と見通した。営業損益は新日鉄、JFE、神鋼は黒字を見込む。
東京地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格は、輸出量減少による需給悪化で一段と値下がりした。地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格は、指標品のH2(厚さ3―6ミリ)でトン当たり2万1000―2万1500円前後、高値2万2500円前後。これにより、電炉買値は値上がり前である9月上旬の水準に戻った。市況のけん引役である輸出は改善の兆しがみられないため、目先は下げ相場が続きそうだ。