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2004年12月13日(月)
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高炉5社、豪強粘炭倍額で決着
・ 1月積み鉄スクラップ輸出入札、2万1000円台
・ 7―9月期世界ステン粗鋼、591万トン
・ 大同特、1月出荷工具鋼を10―25%上げ
・ 日新総合建材、攻めの経営に転換へ
・ 1月積み鉄スクラップ輸出入札、2万1000円台
・ 7―9月期世界ステン粗鋼、591万トン
・ 大同特、1月出荷工具鋼を10―25%上げ
・ 日新総合建材、攻めの経営に転換へ
日本の高炉大手5社は10日、2005年度積み1級強粘結炭の購入価格を1トンFOB125米ドル前後に前年度比119%引き上げることで原料炭最大手の豪BHPビリトン三菱アライアンス(BMA)とそれぞれ合意した。需給がひっ迫するなかで安定操業を維持するために、高炉側は過去例のない高値を受け入れた。最大の原料炭輸入国日本と最大手の合意価格は世界の山元、鉄鋼メーカーの指標になると見られる。原燃料輸送費の高騰で日本の業界全体のコストアップが04年度は前年度比7000億円を超えると見られているが、05年度はこれを上回る可能性が出てきた。
関東鉄源協同組合が10日行った2005年1月積みの鉄スクラップ輸出入札(H2)は、平均落札価格が前月比1900円(8・0%)安のFASトン当たり2万1600円となった。落札数量は計1万6000トン。応札価格の最安値は同1万7000円で、10月積みの輸出入札以来2万円を割り込んだ。海外市況は依然下げ基調にあり、来年初めの輸出相場は弱基調でスタートする見通し。
インターナショナル・ステンレス・スチール・フォーラム(ISSF)は先週末、2004年7―9月期の世界のステンレス粗鋼生産量が前年同期比9・3%増の591万5000トンになったと発表した。
生産量トップ地区のアジアと第2位の西欧・アフリカがともに前年同期比10%超の高い成長を示し、トータルの生産量も前年実績を大きく上回った。
生産量トップ地区のアジアと第2位の西欧・アフリカがともに前年同期比10%超の高い成長を示し、トータルの生産量も前年実績を大きく上回った。
大同特殊鋼は10日、2005年1月出荷分から工具鋼の再値上げを実施すると発表した。対象は国内外全ての向け先で、上げ幅は10―25%。モリブデンをはじめとする工具鋼原料の急騰を販価に転嫁する。値上げは異例となる本年度3度目。他鋼種と比べモリブデン含有量が多い高速度工具鋼にはモリブデンの価格スライド制(原料価格の変動に連動して販価を変動させるしくみ)を新たに適用する。
日新総合建材(本社=千葉県市川市、入江梅雄社長)は、2002年度から取り組んできた固定費の大幅削減、不採算事業からの撤退、生産拠点の集約などを柱とする経営基盤強化策を本年度で完了させる。これに伴い、05年度からは、新需要分野の開拓や新技術の開発強化、日総建グループの薄板加工総合力強化など社内各ユニットの拡充強化に努める方針。さらに財務体質強化のため、06年度末までに現在、約130億円ある借入金を70億円程度にまで圧縮する考えだ。