2005年01月28日(金)
 経済産業省は27日、2004年度第4四半期(05年1―3月)鉄鋼生産計画の集計結果を発表した。粗鋼生産量は2800万9000トン(前期比70万1000トン、2・4%減、前年同期比42万7000トン、1・5%増)となり、同省が昨年末まとめた需要見通しの2817万トンより16万1000トン、0・6%下回る。

 粗鋼ベースでは高炉が一部改修のため前期より約30万トン減少、電炉で約40万トン減少するものの、鋼材ベースでは製造業のおう盛な需要に対処するため、半製品などの取り崩しによって、高炉は国内向けを約21万トン増加、特殊鋼は約13万トン増加する。
 日立金属は27日、子会社の安来製作所(本社=東京都港区、松川年道社長)から精密鋳造品・金属粉末射出成形品事業を分割して「日立メタルプレシジョン(HMP)」を設立すると発表した。

 ターボチャージャーを中心とした成長部門に経営資源を集中し、顧客ニーズに迅速に対応する態勢を築く。初年度売上高目標は100億円。2008年度には、ターボチャージャー部品で世界トップシェアをめざすなど拡販を進め、同140億円を見込んでいる。
 鉄鋼産業懇談会の宮本盛規会長(新日本製鉄副社長)は27日の懇談会後の定例会見で、「鉄鋼需給は今四半期(1―3月)も綱渡りの状態が続く」との見通しを示した。その上で「高炉改修工事が予定され、電炉の小棒減産強化もあって、今期の粗鋼生産は対前期比で減少するものの、4四半期としては過去4番目の高い水準となる。とくに高炉製品は(備蓄対応などで)前期比でも供給が増える見通し。

 マーケットに必要量を供給していくという基本姿勢に変わりはなく、各社ともに精一杯努力していることを(需要家にも)理解して頂きたい」と強調した。
 中国の鉄筋用棒鋼価格が上昇しており、つられて鉄スクラップ価格が堅調に推移している。現地建設業者が2月初旬の旧正月前に鋼材確保に動いているためで、昨年から続く金融引き締めが緩和したことが背景にある。

 上海地区の鉄筋用棒鋼市況(ベースサイズ)はトン3600―3700元、年明けから100―200元(約3000円)上昇した。このため、中国鉄鋼メーカーの日本鉄スクラップに対する買い付け意欲が回復している。
 中国の2004年1―12月の棒鋼の生産量は2246万8000トンで前年比20・3%増加、鉄筋用棒鋼の生産量は4711万9000トンで同17・6%増加した。昨年1―11月の基本建設投資は、3兆992億元で前年同期比29・1%増と大幅に増加している。建築物の多くが鉄筋コンクリート造のため、棒鋼類の需要を押し上げ、市況も堅調に推移。