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2005年02月14日(月)
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自動車用薄板、高炉大手1.5万円提示
・ 経産省、全国に鋼材情報提供窓口を設置
・ 露セバスタール、伊ルッキーニを買収
・ 関東地区 小棒市況もちあい
・ 普通鋼電炉上場8社 急速に進む借入金返済
・ 経産省、全国に鋼材情報提供窓口を設置
・ 露セバスタール、伊ルッキーニを買収
・ 関東地区 小棒市況もちあい
・ 普通鋼電炉上場8社 急速に進む借入金返済
新日本製鉄、JFEスチールなど高炉各社は、トヨタ自動車はじめ自動車大手との2005年度の薄板ひも付き価格交渉を本格的に開始した。詳細は明らかにされていないが、4月出荷分からのトン1万5000円近い大幅値上げを申し入れたようだ。
自動車向け薄板価格は03年度、04年度上・下半期の3回の値上げ交渉でトン1万円超改善されたが、海外市場や国内の他分野向けとの価格差が残る。05年度についても、世界の鋼材需給ひっ迫、鉄鋼原料価格の高騰を背景に鋼材の国際価格は上昇基調を保つ見通し。
こうした中、高炉各社は自動車向けに安定供給するには格差是正が必要と判断、過去に例のない最大幅の値上げを申し入れたもの。
自動車向け薄板価格は03年度、04年度上・下半期の3回の値上げ交渉でトン1万円超改善されたが、海外市場や国内の他分野向けとの価格差が残る。05年度についても、世界の鋼材需給ひっ迫、鉄鋼原料価格の高騰を背景に鋼材の国際価格は上昇基調を保つ見通し。
こうした中、高炉各社は自動車向けに安定供給するには格差是正が必要と判断、過去に例のない最大幅の値上げを申し入れたもの。
経済産業省は自動車など製造産業での鋼材需給ひっ迫を勘案し、関東経済産業局、近畿経済産業局など全国9カ所の地方経済産業局に「鋼材情報提供窓口」を設置する方向で検討に入った。
同省では本年1月に80以上の業界団体を対象に鋼材需給調査を実施、調査結果の集約を行っているが、同調査後も引き続き、鋼材需給などリアルタイムでの情報・データの収集が必要と判断、鉄鋼ユーザーや流通などと幅広く鋼材に関する情報を聞く専門窓口を置く意向を固めた。
同省では本年1月に80以上の業界団体を対象に鋼材需給調査を実施、調査結果の集約を行っているが、同調査後も引き続き、鋼材需給などリアルタイムでの情報・データの収集が必要と判断、鉄鋼ユーザーや流通などと幅広く鋼材に関する情報を聞く専門窓口を置く意向を固めた。
海外の報道などによると、ロシアの鉄鋼大手、セバスタールは伊ルッキーニを買収することで合意した。ルッキーニが4億5000万ユーロ増資するのに伴い、セバスタールが4億3000万ユーロ相当を引き受けることで、62%を支配することになる。
セバスタールは2004年の米国メーカー買収に続いて欧州に勢力を拡大する。買収がなれば、粗鋼生産で年間1600万トンを上回る規模の鉄鋼メーカーになる。
セバスタールは2004年の米国メーカー買収に続いて欧州に勢力を拡大する。買収がなれば、粗鋼生産で年間1600万トンを上回る規模の鉄鋼メーカーになる。
関東地区の小棒市況は、均衡状態にある。引き合いは精彩に欠けるが、一方でメーカーサイドの販価維持の姿勢は変わらず、下落していた鉄スクラップ価格は底値感が台頭、市況に動意はみられない。「物件は控えており、売り焦りはない」(商社営業担当者)と商社の販売姿勢も落ち着いている。
首都圏プロジェクトの発注が見込まれ、この先の定期商談に向けて引き続き、メーカーの生産・販売姿勢がポイントとなる。
首都圏プロジェクトの発注が見込まれ、この先の定期商談に向けて引き続き、メーカーの生産・販売姿勢がポイントとなる。
普通鋼電炉メーカーの借入金返済が急速に進んでいる。電炉業構造改善促進協会(会長=猪熊研二・合同製鉄社長)が刊行した『普通鋼電炉業の現状と構造改善の進展』によると、普通鋼電炉上場8社の1社当たりの外部有利子負債残高は、1997年3月期の174億円から、04年3月期は119億円に減少した。
この間、外部有利子負債残高と売上高の比率は35%から26%に低下し、売上高対比で借り入れ債務負担率は9%改善した。
この間、外部有利子負債残高と売上高の比率は35%から26%に低下し、売上高対比で借り入れ債務負担率は9%改善した。