2005年02月15日(木)
 経済産業省は14日、「鋼材などに関する製造企業への影響懸念調査」の結果を発表した。鉄鋼や自動車など輸送用機械器具、鋳造、一般機械といった鋼材を原料とする製造業で、鋼材需給のひっ迫状況、価格上昇を踏まえ、価格、量、納期など鋼材の入手困難性、価格上昇分野の製品価格転嫁を調べた。入手困難性については「やや困難」を含め93%の企業が「困難」とし、価格、納期、量の面で問題が生じていることがわかった。

 要因には「価格上昇」を挙げる企業が61%、「納期長期化」が42%を占め、価格上昇では鋳造、品不足では輸送機械が最も影響が大きい。価格転嫁も転嫁率20%以下は60%にも及び、特に電気機械、精密機械での進展が遅い。同省では業種、鋼種によってハ行性があり、きめ細かな対応が必要と分析している。
 三菱製鋼は14日、100%子会社のプレシジョンスプリング(本社=岡山県総社市、鎌田勇社長)と菱鋼鋳造(本社=福島県河沼郡、関根博士社長)を4月1日付で吸収すると発表した。事業指揮、実行のスピードアップや、管理部門の効率化を図るのが狙いだ。三菱の単独売上規模は800億円、連結子会社数は13社になる。時期などは未定だが、管理間接要員は合理化する。
 新日本製鉄は、特殊鋼および普通鋼の棒鋼・線材全品種について、4月出荷分からトン当たり1万―2万円値上げする。自動車や建機・産機に使われる特殊鋼棒鋼ではベース販売価格をトン1万5000円引き上げ、ほか特殊線材、普通線材など全品種改善する。

 2005年度からの原燃料・フレートの大幅アップが見込まれ、採算を大きく圧迫するため。大手ひも付きの自動車向けも交渉を始めており、需要家への安定供給を確保するため、04年度に続き新年度も価格改善を進める。
 伊藤忠丸紅鉄鋼は14日、国内の自動車鋼材の販売およびデリバリー管理業務に特化した紅忠オートスチール(株)を今月23日に設立、4月1日に営業を開始すると発表した。自動車鋼材の需給ひっ迫下、より精度の高い受発注管理・総合的な鋼材納入サービスが求められている。

 こうした中、伊藤忠丸紅鉄鋼グループの持つ機能・ノウハウを集約して、高度化するニーズに対応するのが狙い。新会社は、薄板特約店の和泉鋼業および伊藤忠丸紅スチールAPの自動車鋼材関連の営業権を継承するとともに伊藤忠丸紅鉄鋼・自動車鋼材部の業務も一部受託、初年度130億円の売上高を見込む。
 鉄鋼最大手の蘭ミッタル・スチールが10日発表した2004年12月通期決算によると、純利益は前年比4倍増の47億100万米ドルと過去最高だった。鋼材価格が54%上昇したのに続いて、相次ぐ買収で鋼材出荷量が1・5倍に拡大したのが寄与した。3月までに買収する予定の米インターナショナル・スチール・グループ(ISG)を組み入れた試算では、純利益で57億米ドルあまり、出荷量で5762万ネットトンになる。05年も堅調な需要を背景に、規模拡大と合わせて収益が伸びると見ている。