2005年03月02日(水)
 東京地区の鉄スクラップ価格が一段と上昇した。地区電炉メーカーの鉄スクラップ購入価格(H2)は、中心値でトン当たり2万1500―2万2000円、高値2万3000円。直近安値である2月初めと比べ2000円(10%)高となった。東京製鉄が1日からさらに購入価格を大幅に引き上げたことで、地区内の先高観が一層強まっている。
 神戸製鋼所は機械エンジニアリング事業で、現行中期経営計画(2003―05年度)での単独売上規模1200億円達成を基点に、06年度以降の次期中期計画で売上高営業利益率8%以上をめざす。現行計画で収益基盤整備が進み、同事業で収益損失を計上する部門が一新されることから、次期中計にも継続して「高収益を安定的に長期にわたって確保できる態勢確立」(小谷重遠専務)を念頭に体質強化を進める。圧縮機、産業機械と合わせた機械系部門の営業利益率を04年度5%から、事業によっては10%以上の高収益態勢を固める。一方、エンジニアリング系では原子力関連などで独自技術・製品を伸ばすほか、鋼構造では縮小均衡を図り、04年度の営業利益率0%を順次、高めていく。
 日本、タイの自由貿易協定(FTA)を含む経済連携協定(EPA)締結交渉に絡み、今月7日、タイ・バンコクで経済産業省、タイ・商業省と両国の鉄鋼産業関係者間による協議が開催されることになった。鉄鋼品目をEPAの例外としたいタイ側と官民レベルで再度、話し合いを行い、両国間の鉄鋼製品が競合する品目と棲み分けがなされている品目とを明確化する考えだ。これらを通じて今後の交渉円滑化を図る。
 谷本鉄鋼(本社=大阪府泉大津市、向内勝海社長)は2006年1月期、売上高400億8500万円、経常利益3億8300万円をめざす。取り扱いは新日本製鉄など主力メーカーと一体となって伸ばす考えで、数量は年間58万9000トンと前期比5%増を計画。価格もメーカー値上げの転嫁に注力していく。また、工場の生産性の向上、新たなるシステム化の推進による事務の効率化を行い、コスト低減を図る。設備投資は本社工場、系列コイルセンターの老朽化対策を主体に取り組む考え。
 中国鉄鋼最大手の上海宝鋼グループは28日、鉄鉱最大手の伯リオドセ(CVRD)、鉄鉱2位の英リオ・ティント子会社の豪ハマスレー・アイアンと2005年積み鉄鉱石価格を前年比71・5%引き上げることで合意したと発表した。日本の高炉大手とCVRDの合意直後には、値上げ幅が鉄鋼業が持続できる水準を超えているとして反発する声明を出していた。71・5%値上げが事実上の標準になりつつあり、同様に反発していた鉄鋼最大手のルクセンブルクのアルセロールなど欧州勢にも波及するものと見られる。