2005年03月10日(木)
 4―6月の薄板需要は、堅調を維持しそうだ。全国コイルセンター工業組合(理事長=鈴木貴士・五十鈴社長)は、4―6月出荷量ベースで435万トン(前年同期比2・9%増)との需要予測を公表した。季節的に本来減少する自動車生産が好調を保つほか、電機など製造業向けは国内生産回帰が追い風となる。建築は地域などの格差があるものの、大型物件に関連した内装材や設備投資増加に伴う需要が支える見通し。
 全国鉄鋼販売業連合会、全国厚板シヤリング工業組合、全国コイルセンター工業組合の鉄鋼流通3団体は、経済産業省の需要ヒアリングを受けて、2005年4―6月期の需要動向などをそれぞれ説明した。需要は薄板と厚板の造船、建機向けを中心に堅調の見通しで、建設も大型物件の発注増が見込まれる。ただ、鋼材の品種や地域、需要分野による格差が顕著となり、一面的にとらえにくくなっているようだ。
 岡谷鋼機は9日付で、鋼板加工・販売の子会社「新タニガキ」(本社=大阪市西区新町1―27―5)を設立した。資本金は2000万円で、出資比率は岡谷鋼機が95%、谷垣歳宏氏が5%。社長には岡谷鋼機の大阪店鉄鋼部室長だった北村一正氏(タニガキ取締役)が就任した。今回の子会社設立は取引先で薄板加工会社のタニガキ(本社=大阪府豊中市、谷垣歳宏社長)の商権を引き受け、事業を継続していくのが狙いで、新会社への営業譲渡は3月末、営業開始は4月から行う。新会社は2006年2月期で売上高16億円、損益は初年度で黒字をめざす。
 メタルワン100%子会社で鋼管および配管機材の大手流通、オトフジ(本社=広島県呉市、柳内良夫社長)は、2004年12月期決算において、売上高247億9000万円(前年比26%増)、粗利益31億円(同18%増)を計上するとともに、経常利益は前年比倍増となり、好業績となった。今期(05年12月期)は新社内システムを全社に導入するほか、特殊管営業部の機能を強化するなど積極的に展開し、売上高260億円、粗利益32億円を確保する方針である。
 東京地区のH形鋼市況に下げ止まり感が出てきた。東京製鉄のトン5000円の値下げ以降、市況は1000円近く下がって置き場7万6000円中心になったものの、流通の採算意識が強く、大幅な安値はみられない。今後は需要の増加が見込まれるうえ、メーカー各社が減産の強化で足元の需給改善を図っていることから、市況は高止まりで推移しそうだ。