2005年05月06日(金)
 鉄鋼ユーザーである国内製造業の本年度需要は、自動車、造船など主要分野でいずれも前年度を上回る見通しだ。自動車は完成車とともにKD(組立部品)が需要の上積みにつながり、建機は輸出の伸びが全体に寄与する。

 ただ、強気の見通しが並ぶ中で、需要業界には「2005年度はリスクや不確定要素が近年で最も多い」(日産自動車・ゴーン社長)との見方もあり、好調を持続する製造業の生産・販売動向が引き続き注目される。
 経済産業省はこのほど、2005年度第1四半期(05年4―6月期)特殊鋼熱間圧延鋼材生産計画をまとめた。生産量は国内、輸出合わせて516万1600トン(前期比6万トン、1・2%減、前年同期比27万8000トン、5・7%増)で、同省が策定した需要見通しの504万2000トンより12万トン、2・4%上回る。決算期翌期のため前期と比べて若干、生産水準は落ちるが、主力需要分野の自動車、建設機械などおう盛な需要に応じ、ハイペースが継続される。

 国内向けは前期比で高抗張力鋼を除く8鋼種が増加するのに対し、輸出向けは工具鋼のほか、最も高いウエートを占める高抗張力鋼が15%近く落ち込むため、前期より減少。国内需要への傾斜を強める。
 鈴秀工業(本社=名古屋市緑区大高町南関山35、鈴木清詞社長)は、高精度異形磨棒鋼を生産する山口工場(山口県小野田市)にSTC炉(4号炉)を増設し、先月末、火入れ式を行った。連休明けから本稼働を開始する。

 同社は、磨棒鋼と冷間圧造用鋼線を生産する大手メーカー。製品の高付加価値化の一環として冷鍛パーツ、精密研磨シャフト、高精度異形磨棒鋼の3部門を擁する。
 H形鋼の2004年度の輸出量は24万7464トンで前年度比34・3%減少した。国内市況が04年1―3月に急騰して、ベース7万5000円以上と、中国や韓国など諸外国に比べ1万円以上高く推移したため、メーカーは選別受注を促進した。総価額を数量で割った平均輸出価格はトン5万8342円と、前年度の3万7832円に比べ大幅に上昇した。
 英資源大手のリオ・ティントは28日、鉄鉱子会社の豪ハマスレー・アイアンが2億9000万米ドルを投じて西豪州の鉄鉱石年産能力を3年以内に1500万トン拡張すると発表した。

 トムプライスとマランドゥの両既存鉱山の拡張に加えて、ナムルディ鉱山を新規開発する。拡張部分は2006年初から生産を開始。西豪州の鉄鉱石生産能力は08年までに他社の持分を含めて1億8200万トンに拡大する。