2005年06月10日(金)
 厚板市場で汎用品の市中在庫が増加している。輸入材の入荷と建設関連の需要停滞という供給、需要の両面で在庫増の要素が重なった。造船、建機・産機などの需要がおう盛で、規格品やひも付き分野は需給タイト状態が続くだけに、市場の在庫滞留が目立つ形となっている。
 新日鉄住金ステンレス(NSSC、萬谷興亜社長)は9日、7―9月期に300系ステンレスの製鋼を生産能力比で20%減産すると発表した。300系ステンレス鉄源拠点の光製造所製鋼工場で、3カ月のうち18日間操業を停止し、製鋼量を合計3万トン落とす。薄板工場での減産継続で、鉄源の消費量が落ちているため、上工程の生産量も調整することとした。
 鉄鉱最大手の伯リオドセ(CVRD)は8日、モンゴルのタバン・トルゴイ炭田の開発に応札するコンソーシアムを組むことで伊藤忠商事と覚書を交わしたと発表した。両社は中国で合弁コークス工場を建設しており、原料炭事業を伸ばしたい両社の思惑が新たな共同案件につながった。

 鉄鋼需要の急速な伸びで原料炭需給がひっ迫し、価格が大きく上昇するなか、新たなソースを開発して供給力拡大を急ぐ考えだ。
 経済産業省の杉山秀二事務次官は9日の定例会見で、アンチダンピング(AD)措置の税収を提訴企業に分配する米国のバード修正条項について、米通商代表部(USTR)に対し、日本、欧州連合(EU)など8カ国で、7月中の撤廃を申し入れたことを明らかにした。撤廃されない場合には、制裁措置の発動も念頭に対応する方針だ。

 同次官は「現在、米国政府、米国議会がどういう反応をみせるか注視している段階で、進ちょくに応じて、対応を検討している」と述べた。
 近江産業(本社=大阪市中央区、小八木規之社長)は5月下旬から、兵庫県尼崎市東高洲町に「尼崎鉄鋼センター」を開設した。住友金属工業が所有する工場棟の1棟を賃借したもので、賃借した工場棟の建屋面積は約3795平方メートル。このうち、自社では825平方メートルを使用、すでに最新鋭のレーザー切断機1機、タレパン設備2機を導入し、タレパンの製作を開始した。

 残りの建屋は関係会社の旭東電機産業の本社工場を全面移転させ、さらに大阪西部鉄鋼センター(大阪市西淀川区中島)内でシャー加工していた取引先の幸営産業の工場も移した。