2005年06月21日(火)
 東京製鉄(池谷正成社長)は20日、7月契約分(20日売り出し、22日締め切り)の店売り向け販売価格を発表し、ユニバーサルプレートを除いてトン2000―5000円値下げした。ホットコイルは前月の販価引き下げに続き2カ月連続の値下げ(計1万5000円)となり、鋼板、条鋼類ともに全面安となった。

 「市況対策として減産、輸出に取り組んできたが、結果として鉄スクラップが年間700万トン規模で輸出され、さらに鋼板、条鋼類ともに輸入品の増加を招いた」(大堀直人・取締役営業本部長)。内外価格差を是正することで、輸入玉の流入に歯止めをかける。
 日本鉄鋼連盟が20日発表した5月の全国粗鋼生産量は前年同月比4・3%増の1004万2000トンと、単月では1974年8月の1001万トン以来、約31年ぶりに1000万トンを突破した。5月としては73年の1010万トン、74年の1009万5000トンに次ぐ歴代3位の高水準。

 鋼材需要の拡大から昨年来、高炉メーカーを中心に生産の上方弾力性確保の動きが顕著化、それが実質的な生産増となって表れているもの。鋼種別生産は特殊鋼が215万2000トンと、月間ベースで05年3月(210万1000トン)の過去最高記録を更新。鋼材品種別では広幅帯鋼、厚板を中心に鋼板類が増加した。
 丸紅の金属資源部門は2008年3月期までの3年間で500億円以上の投融資を行う。これは部門で稼ぎ出す営業キャッシュフローに見合うもので、投融資の実行により部門の収益基盤を拡充する。500億円の投融資は全て石炭、Fe源、銅、アルミの再投資に回す。

 加えて全社の重点分野として06年度からの次期中期計画で上乗せする投資計画を夏までにまとめる考えだ。収益性が高く、商品、地域、通貨などでバランスの取れた資産を形成することで、資源価格が下がった段階でも連結純利益100億円以上を安定的に稼ぐ収益基盤を確立する。
 ロシアの大型新規炭鉱、エリガ開発計画がいよいよ動き出す。追加の事業化調査(FS)を終えた開発主体のエリガウーゴリ社側が来日し、21日に国際協力銀行(JBIC)に結果を報告する。総額3000億円の大規模計画で、JBICなどからの資金調達や鉄道などのインフラ建設にはまだ時間がかかるものの、2009年頃の出炭に向けて計画が進む。

 日本の製鉄、電力などの需要家向けに年産2000万トンの半分程度を出荷する見通し。とりわけ需給がひっ迫する原料炭で数少ない新規の大型案件だ。
 高炉5社の5月の粗鋼生産実績は合計730万トンで、前年同月比6・4%増加した。おう盛な鋼材需要に対応し、各社が生産ラインのボトルネック解消努力などにより増産態勢にあるもの。全国粗鋼に占める5社の比率は72・7%で、同1・4ポイント上昇した。

 各社別では新日本製鉄が前年同月比13・4%増の279万9000トン、JFEスチールが同3・2%増の246万3000トン、住友金属工業は同1%増の106万2000トン、神戸製鋼所は同0・9%増の64万トン、日新製鋼は同5・7%増の33万6000トンと、軒並み前年を上回った。