2005年08月18日(木)
 新日本製鉄は、汎用鋼材輸出について10―12月期も価格優先の販売政策を継続する。このため市場環境が好転しなければ7―9月期に続き同社の汎用鋼材生産は当初計画比で減少することになる。国際マーケットにおける鋼材の在庫調整は米国先行型で進展しているが、アジア市場については年内いっぱいかかる可能性があると新日鉄はみている。こうした中、「10―12月期についても数量を追わず、価格優先の輸出姿勢を堅持する」(宗岡正二副社長)。
 住金物産(天谷雅俊社長)は戦略投資として米国、中国、タイに持つ海外コイルセンター(CC)の増強を計画している。自動車向けの米CCはこのほど製品払い出しの線路設置で物流および生産性を改善。自動車生産の動向をみてさらに設備の増強を図る考え。中国2拠点は家電向けが堅調で、シフトアップで需要増に対応する。タイは本年6月に稼働を始め、家電向けに垂直立ち上げをめざす。

 2004年度スタートの5年ビジョンで成長に向けた戦略投資を進めており、現地加工拠点の機能強化を図り、ユーザー対応力を増していく。
 ベネズエラ政府は日本製流圧導管用鋼管アンチ・ダンピング(AD)措置に関し、5年経過後見直しを行う、サンセットレビューとして調査を開始した。現在、日本からベネズエラへの同鋼管輸出は、ほとんど実施されておらず、当面、輸出する計画もないとされており、同国の対応を見守ることになりそうだ。
 東京地区のH形鋼市況が底入れした。流通が高炉材の入庫を抑制するなか、8月に入り東京製鉄が事実上のオファー止めを実施、市中在庫が急速に減少しているため。年初の7万7000円からジリ安で推移してきた市況は、7万5000円中心で下げ止まった。今後、東鉄が値上げし、さらに市中で歯抜けが出るようになれば、市況の反発もあり得る。
 伊藤忠丸紅鉄鋼は、資金調達の多様化に向けて検討を開始した。低金利の資金調達による競争力強化が狙い。同社はキャッシュフロー拡大、有利子負債削減、JCR(日本格付研究所)格付け取得など資金調達条件を急ピッチで改善してきている。

 こうした中、策定中の第2次経営計画(2006―08年度)において、公募債の発行などによる直接資金調達を可能にするための態勢整備を急いでいるもの。あわせて事業会社への資金融通などグループとしての資金有効活用策も模索していく。