2005年08月23日(火)
 東京製鉄(池谷正成社長)は22日、9月契約分(22日売り出し、24日締め切り)の販売価格を酸洗コイルを除き全面値上げした。H形鋼は2004年4月以来1年5カ月ぶりにトン5000円上げ(建値7万円)、ホットコイルは同年11月以来11カ月ぶりにトン7000円上げ(同6万4000円)。全品種トン3000―7000円値上げした。

 自動車や造船など堅調な民間設備投資に支えられ、「在庫調整はほぼ全品種にわたってめどがついた」(大堀直人・取締役営業本部長)と判断、値戻しをした。今後は、秋需を迎え製品市況は堅調に推移するとの見方を示した。
 新日鉄住金ステンレス(NSSC)は22日、8月契約分の300系ステンレス鋼板の国内店売り向け価格を値下げすると発表した。下げ幅は冷延鋼板、中厚板ともトン当たり1万円。300系冷延シート・フープ用薄材コイル(広幅、カットエッジ)は31万円となる。ニッケル価格と300系ステンレススクラップ価格の下落を販価に反映する。400系は原料、需給の両面で変動要因が生じなかったため、据え置きにする。
 中部地区の主な電炉メーカーは、中部商品取引所が10月11日から予定している鉄スクラップ先物市場への参加を当面見送る方針である。

 その理由としてメーカー側は「投資家の資金が流入することで、価格の安定ではなく乱高下が助長されかねない。安定した価格での現物入手を必要とするメーカーにとって、現段階では参加するメリットがない」(愛知製鋼)、「新断といってもメーカーによって要求する品質に違いがあり、求めているものが確実に手に入るのかわからない」(大同特殊鋼)、「今の段階ではまだ現実味に乏しい」(山口鋼業)などを挙げている。
 小径引抜鋼管メーカー、西山製作所(本社=神奈川県小田原市、西山利明社長)は今期、生産設備の増強投資に踏み切る。本社・小田原工場はレイアウトを変更し、高効率伝熱管(銅管)の伸管機とベンディングマシンを追加導入する計画で、10月末には新ラインが稼働する。

 また、主力拠点である秋田工場では伸管機の新設を軸に、細径薄肉精密鋼管の生産能力アップを検討しており「新設、リプレースを含めて検討しているが、受注繰り越しを解消するためにも、秋田工場の生産能力を月50トン程度アップさせたい」(西山社長)とし、旺盛な自動車向け需要に対応していく方針だ。
 大阪地区の丸棒市況は現在5万3000円(直送)どころで推移しているが、今後反発へと向かいそうだ。地区市況は、先月の東京製鉄の価格据え置き発表以降、「5万円割れの懸念は消えた」とのムードが広がった。

 底値圏との認識は広がったが、需要面での活気を欠いていることから、価格的には横ばってきた。しかし、メーカーの値上げムードが出始めたお盆前からは、買い出動の気配が鮮明になり、ここにきて完全に底打ちとの感触に変わっている。