2005年11月28日(月)
 高炉、普通鋼電炉、特殊鋼、ステンレスなど鉄鋼メーカー各社の2005年9月中間期決算が先週末までに出そろったが、経常利益ベースで中間期としての過去最高益を更新する企業が相次いだ。

 中国を含むアジア鋼材市場の調整局面が長引いており、下期については特殊鋼専業大手を除くほとんどのメーカーが慎重な業績計画を策定しているが、通期ではステンレス専業などを除く多くのメーカーが前期比で大幅増益となる見通しだ。
 ステンレス専業メーカー5社の2005年9月中間期連結決算が25日出そろった。売上高は製品価格が改善したことで全社が前年同期を上回ったが、収益面では原料価格の上昇が圧迫。

 リロールメーカーの日本金属と高砂鉄工は経常益が増加、最大手の新日鉄住金ステンレス(NSSC)は在庫分の影響を除いた時価ベースでは減益となった。

 また中国ミルの相次ぐ立ち上げによって冷延薄板の輸出が減少し、国内需要が伸び悩む中、各社とも厳しい減産を強いられており、通期予想は全社とも経常減益を見込んでいる。
 日新鋼管(三浦俊夫社長)は、戦略品種に位置付けている日新製鋼の高耐食溶融めっき鋼板・ZAMを使ったZAM鋼管に関して、鋼管膨張型ロックボルトなどへの用途拡大、拡販に取り組み、2006年度からスタートする新中期計画内をめどに、全社販売数量に占める割合を現行の45%から50%以上に引き上げる方針だ。
 普通鋼電炉大手12社の2006年3月期予想は7社が経常増益になりそうだ。鋼材販売単価が前期比1―2割上昇する見通しで、減産による売上数量の落ち込みをカバーする見込み。

 一方、鋼板、形鋼類を主力とするトピー工業、東京製鉄、JFE条鋼、大阪製鉄、東京鋼鉄の5社は減益予想となった。鋼板類はアジア需要の低迷によるもの、形鋼類は価格優先の減産により売上数量が伸び悩み、通期は小幅ながら減益となりそうだ。
 鋼材ドットコム(本社=東京・大手町、岩岡正毅社長)はシステム改良や新たな取引形態の導入で利用者を増やしている。2004年から売り買い情報を載せる「掲示板」を始めたのに続いて、05年3月から簡易登録で利用できる「鋼材ショップ」を開始した。

 鋼材の需給ひっ迫の追い風もあり、アクセス件数は2年前の月間7000件から直近では1万6000―1万7000件に増加。今後は鋼材の供給地域を広げるなどで利用を増やす考えだ。