2005年12月20日(火)
 日本鉄鋼連盟が19日発表した11月の全国粗鋼生産量は前年同月比3・3%減の914万トンと、5カ月連続で前年実績を下回った。転炉鋼が同3・9%、前月比で6・2%減少、国内の薄板在庫圧縮を狙いとした高炉各社の減産が鮮明化してきた。
 韓国のPOSCOは16日、インドの一貫製鉄所新設計画で、37億ドル(約4300億円)を投じて2010年までに年産400万トン態勢を構築する第1期事業計画を決めた。スラブを150万トン、熱延鋼板を250万トン生産する。上工程は新製鉄技術のFINEXを軸に進める考え。1期工事完了後、年産1200万トンまで順次拡張する計画だ。
 JFEスチールとJFE鋼板は19日、薄板建材分野の強化を目的に2006年4月から薄板建材の主力であるスチール系住宅構造部材事業に共同で取り組む基本方針に合意したと発表した。戸建て・共同住宅用の鉄骨住宅部材である「JFEフレームキット」および「スチールハウス」が主な対象。

 JFEスチールの販売ネットワークにJFE鋼板が持つ住宅用建材製品の販売ネットワークを加えることで販売力を強化するほか、JFE鋼板への販売窓口の集約も視野に入れつつ、商品開発ならびに製造・販売の最適な役割分担を今後、検討していく。
 東京製鉄(池谷正成社長)は19日、来年1月契約分(19日売り出し、21日締め切り)の販売価格を発表し、T・溝形鋼、異形棒鋼の3品種をトン1000円値上げした。国内マーケットにおいて、「企業の設備投資、再開発等の堅調な需要が条鋼類を支えているため」(大堀直人・取締役営業本部長)。その他の品種は販価を据え置いた。

 一方、鋼板類は中国の供給過剰状態により弱気観が漂っているが、時間の経過とともに在庫水準が低くなるとの見方を示した。なお、今月から溝形鋼で最も小さいサイズ(75×40×5×7ミリ)の販売を中止する。
 神戸製鋼所は19日、鉄鋼製品の製造過程で生じる副産物(酸化鉄)を原料にした電波吸収シートの開発・製造に成功したと発表した。

 市販の電波吸収体と同等の性能を持ちながら販売価格は半値以下、経時劣化も小さい。高速道路の自動料金収受システム(ETC)など電波の乱反射による電子機器類の誤作動回避を用途とし、2006年度は数億円規模の販売を見込んでいる。