2006年04月06日(木)
 三井物産は、金属事業(鉄鋼原料・非鉄金属、鉄鋼製品)の全世界ベース連結純利益を引き続き順調に拡大し、「中期的には1250億円規模の達成をめざしたい」(多田博代表取締役副社長)としている。2006年3月期見込みは前期比1・5倍増の930億円。

 同社は2010年を最終年度とする中期経営展望を策定中で、詳細は明らかにしていないが、「5年後のあるべき姿として鉄鋼原料・非鉄金属900億円、鉄鋼製品350億円規模を視野においている」(同)としており、安定成長に向けて金属関連の事業投資を積極的に継続する構えだ。
 新日鉄住金ステンレス(NSSC)は4―6月積みフェロクロムの購入価格を1―3月比11%値上げすることで5日までにスイスのエクストラータと合意した。

 4四半期ぶりの値上げ。ステンレス需要が回復するなかで南ア生産者の収益が悪化しており、製品の安定供給のためには原料調達の安定が必要と判断し、欧州で先週決着した値上げ決着に追随した。ステンレス製品でトン3000円に相当するコストアップ分はニッケル高などと合わせて今後製品価格に転嫁する考えだ。
 住商鋼板加工(本社=大阪市此花区、濱岡敬社長)は5日、滋賀工場を増設することを正式発表した。具体的には8月末完成をめどに、工場棟を増築し、大型レベラー1基を新設するとともに、最新鋭のTWB設備1基を増設。これ以外に、ブランク後の残材の再利用として、160トンプレス1基とスケアーシャー1基も導入する。

 滋賀地区の自動車向けを中心にした薄板需要の対応強化が狙いで、投下金額は約8億2000万円。増設後は早急に、同工場の薄板加工量を現状比40%増の月間7000トンまで引き上げる計画。TWBについては来年夏には月間7万枚の加工をめざす。
 韓国の電炉メーカー各社は、需要期入りから鉄源対策を強化しており、日本からの輸入契約を拡大している。やや割高感の出てきた米国産鉄スクラップの契約を抑え、小型船でのデリバリーが可能な日本産の拡大で、価格上昇に対するリスクと数量リスクをヘッジしようというもの。

 需要期入りによる増産は明確だが、一方で春闘ストなどによる物理的な生産減の可能性もあり、カーゴベースでの入荷が一般的な米国産を圧縮した。最大手の現代製鉄(現代INIスチール)は、3月入着でH2、7万トンを輸入したのに続き、30日に4―5月積み分を2万5800円前後(H2、FOBベース)で数万トン契約した。

 世亜べスチール、昌原特殊鋼も、同様日本産鉄スクラップの契約を増やしており、米国産鉄スクラップの減少をカバーする形になっている。
 JFE鋼板(中西輝行社長)は、クロムや鉛などの有害物質を可能な限り排除した環境対応商品の拡販や屋根加工商品の工場プレカットによるゼロエミッション推進などによって環境経営を強化する。その一環として6月からガルバリウム鋼板をクロメートフリー商品に全面的に切り替えるなど表面処理鋼板のクロムフリー化を推進。

 また、クリーンエネルギーを生み出す金属屋根一体型太陽電池モジュール「エコウイング」の積極的な販売に努める。