2006年04月25日(火)
 日本冶金工業は24日、合金含有率が高いニッケル合金や特殊ステンレスなど、高機能材の製造拠点であるYAKIN川崎製鋼工場内に溶鋼の精錬設備である真空AOD(アルゴン酸素脱炭法)設備「AVS」を導入すると発表した。

 工場敷地内に建屋を拡張、合金添加装置と水処理設備を増設、築炉場を移設する。4月に着工しており、2008年1月に設備稼働の予定。総投資金額は50億円で、05年3月に策定した中期経営計画の設備投資額149億円の内数。高機能材の生産性向上を図り、多様なユーザーニーズに対応できる供給態勢を構築する考え。
 中部鋼鈑(成田健一郎社長)は、安定収益確保のための態勢固めに主眼を置いた中期経営計画(2006―08年度)をまとめた。国内外での供給圧力の高まりに対応し、差別化商品、非価格競争製品などの比率拡大を図ることで、「顧客信頼度ナンバーワン企業」をめざす方針。

 数値目標では、08年度の売上高(単体)を05年度比横ばいの486億円程度、経常利益(同)では同比3割程度減の100億円以上と厳しい環境を想定しているが、ROS20%以上を維持し、筋肉質な体質への転換を進めていく考えだ。
 日立金属は24日、中国展開での経営管理機能を集約したグループの統括会社「日立金属投資(中国)有限公司」を上海に設立、本格展開を開始したと発表した。

 中国の2005年実質GDP(国内総生産)伸び率9・9%と高い経済成長に伴って、同社グループの事業展開も伸展、高級金属製品、電子・情報部品、高級機能部品など現地での生産・販売も拡大する方向にある。このため中国での事業基盤強化を念頭に、第1段階として現地での投資など経営管理に関する統括会社を発足、新会社が独立して現地拠点を統括、新たな投資も含め事業の迅速化、効率化を図る。

 将来的には第2段階として販売機能も取り込み、販売活動を加速化するほか、現地約20拠点の大半に出資し、持株会社として運営に当たる。同社長期ビジョンでは2010年度グループ連結売上高7000億円を掲げる中で、中国については約10%の700億円(現状比133%増)をめざす。
 合金鉄メーカーのJFEマテリアル(本社=富山県射水市、笠原泰道社長)は24日、製油所での使用済み脱硫触媒など産業廃棄物からニッケルなどの希少金属を回収し、合金鉄を製造する有価金属回収施設の竣工式ならびに落成式を行った。生産能力は年間約4000トンで、電気炉を使用した乾式製法による処理システムは世界初。投資額は本年度内に実施する炉外精錬炉の新設を含め約24億円。

 製油所から発生する使用済み脱硫触媒や火力発電所から排出されるボイラー灰は、ニッケルやモリブデン、バナジウムなどを含んでいるが、多くがこれまで産業廃棄物として焼却、埋め立て処分されていた。完成した処理施設は脱硫触媒などから有価金属を回収し、有効利用を図るもの。
 韓国のPOSCOはミニミル製熱延鋼板の国内向け販売価格を5月からトン47万ウォン(6万円、478ドル相当)に2万ウォン引き上げる。国際市況の上昇や熱延ミル改修減産などで国内需給が改善したのを反映して1年ぶりに値上げに転じる。厚板は日本と韓国造船メーカーの値下げ決着を受けて調整し、62万ウォンに3万ウォン引き下げる。