2006年05月26日(金)
 三井物産の鉄鋼原料・非鉄金属本部は2006年度の投資額を前年比2倍以上の1000億円規模に拡大して収益基盤を強化する。

 2010年までに石炭生産権益を年間1600万トンに倍増させるなど、権益を拡大する目標を掲げており、長期の資源確保に向けて毎年「800億―1000億円を投資する」(飯島彰己本部長)考え。5年後をめどに連結純利益で900億円を稼ぐ収益力をめざす。
 新日本製鉄は、全国の厚板工場に対して次世代型制御冷却プロセス「CLC―μ(ミュー)」の導入を進める。君津製鉄所では昨年3月に導入を終え、同7月から本格稼働。名古屋、大分の両製鉄所でも導入の方向で検討を開始した。

 新日鉄はオンラインでの材質造りこみの自由度を格段に高めた同プロセスを活用し、拡大が見込まれるエネルギー関連分野などの高機能商品への対応力を強化する考え。
 日本、中国の鉄鋼産業関係者が官民レベルで意見交換する「日中官民鉄鋼対話」第10回会合がこのほど都内で開催された。

 日本側は金利上昇や原油など原材料価格高騰がリスク要因となる中、中国の鉄鋼生産増と能力増強による輸出増加から生じる世界鉄鋼市場への影響に関心を持つと表明した上で、市場安定性を重視し、中国の適正生産と在庫管理の重要性を改めて認識するべきと要請。さらに中国・国家発展改革委員会の過剰能力削減を掲げた鉄鋼産業発展政策が着実に実行されるよう求めた。

 中国側は2006年の粗鋼生産が4億トンに達すると説明、生産増も国内需要に支えられたものと反論し、輸出増加抑制のため増値税還付率を引き下げる考えを示した。発展政策実施も環境・エネルギーなど法制度を背景に淘汰を図ると強調。対話では市場変動を念頭に両国とも対話の必要性を再確認した。
 国内ステンレスメーカーは、中国政府によるステンレス冷延鋼板アンチ・ダンピング(AD)措置での措置廃止を考慮するサンセットレビューで、クロ決定を下し、措置が継続されたことを問題視、中国・商務部に対して行政不服申立を行う準備に入った。

 中国国内法に沿った手続きで、申立期限はクロ決定から60日以内となる来月6日。このほど開催された日中官民鉄鋼対話で中国側に伝えた。
 韓国のPOSCOは300系ステンレス鋼板の対日輸出価格を6月契約、7月積みの冷延鋼板でトン3万円引き上げる。熱延鋼板は2万5000円値上げし、原料のニッケル高を転嫁する。

 原料高由来の価格変動を平準化するため、従来2カ月単位だった契約を今回から単月に切り替える。ニッケルの指標価格が最高値を更新しているなか、7月契約でも値上げする考えだ。