2006年06月14日(水)
 新日本製鉄は7―9月の輸出量を4―6月比で10%強減らす方針だ。名古屋の高炉改修を控えた鉄源制約のなかで熱延鋼板を中心に輸出枠を絞る。韓国の単圧メーカー向け熱延コイルで輸出価格を6月比100ドル以上高いトンFOB570ドルを提示するなど輸出価格を引き上げる。

 世界的な鉄源不足を背景に市況が上がり、先高観から在庫積み増しの動きも出るなど引き合いはおう盛だが、慎重な引き受け姿勢で余剰在庫リスクを避けながら、値上げを通して輸出採算を確保する考えだ。
 新日本製鉄は店売り向けH形鋼の7月生産を3月から引き続き、昨年10―12月平均比20%減産する。引き受け量についても同比20%の削減を続ける。

 5月末のときわ会H形鋼全国在庫は28万300トンで前月より1・6%減ったものの、出庫低迷を受け在庫率は前月と同値の2・02カ月と依然高水準にある。
 新日本製鉄が13日発表した5月末のときわ会H形鋼全国在庫は28万300トンで前月より1・6%減り2カ月連続の減少となった。在庫率は2・02カ月で5カ月連続の2カ月超え。

 5月は大型連休に加え昨年末から低迷している需要に大きな変化はなく、出庫量は全国で13万8700トンと前月比1・9%減少した。在庫の減少は需要増ではなく、減産を実施しているメーカーからの供給減によるもの。
 中川産業(本社=大阪府東大阪市、中川恭夫社長)は今月内にも、本社工場の大型レベラー2基の大改造・試運転を完了させ、7月から両設備の本格運転を開始する。すでに、bP大型レベラーはレベラー部分を4Hiから6Hiに、シャー部分も最新鋭設備に全面更新した。

 また、パイラーも製品長さがこれまでの10尺から5メートルまで対応できるようにした。現在、試運転を行っているが、7月から本格的に運転する。bRレベラーも今月からサイドトリマーの導入、送り装置の改造などを行い、同25日には作業を終える。改造後、同ラインではカラー鋼板の加工を強化する。
 関東地区の薄板市況が伸び悩んでいる。海外市況の好転、東京製鉄の2カ月連続の値上げなどを受け、5月上旬に熱延鋼板を中心に1000―2000円反発したが、それ以後、横ばい推移を続けている。市中の荷動きが低迷し、流通筋が販売競争から売り腰を今ひとつ引き締められないためだ。

 需要は、高炉メーカーによると自動車などの製造業を中心に活況とされる。しかし、この景況感が流通筋に実感として伝わっていない。大手需要家の集中購買化に伴う、店売り市場の縮小の影響とも指摘されており、地方筋や特約店などの薄板流通の在庫意欲は盛り上がらない。