2006年08月25日(金)
 経済産業省は2007年度予算概算要求で、鉄鋼技術関連予算として総額約24億円を要求する。新規プロジェクトとしてハイテン材の用途開発を加速化する「鉄鋼材料の革新的高強度・高機能化基盤研究開発」を立ち上げ、ハイテン材の革新的溶接技術開発による造船での軽量化、燃費向上と、先端的制御鍛造技術によるコンロッドなど自動車部品での用途拡大をめざす。

 継続プロジェクトは「事前ガス炭化式ガス化溶融炉プロセス開発」「回転炉床炉による有用金属回収技術開発」など6プロジェクトを最終年度として推進、08年度以降の推進体制なども検討していく。

 このほか07年度概算要求とは別に、酸化鉄・炭材・金属鉄の複合塊成化物により、高炉の低還元材比操業、低品位原料使用と省エネを実現、二酸化炭素(CO2)を10%排出削減できる高炉操業プロセス開発「革新的製銑プロセス技術の先導研究」もスタートする。
 豪州の新興金属鉱業、アウロクス・リソーシズは西豪州で鉱石からバナジウムの一貫生産に向けた事業化調査(FS)を9月に完了する。2008年半ばの生産開始に向けてアジア向けの営業を本格化させており、今回初来日して高炉メーカー、商社に計画の概要を説明した。

 粗鋼生産の伸びに応じて当面需要は伸びると見ており、新規供給者としてフェロバナジウムで年産5850トンの体制で立ち上げを急ぐ方針だ。
 新日鉄住金ステンレス(NSSC)は24日、ステンレス線材のベース鋼種価格を9月契約分(10月出荷)からニッケル系(SUS304前提)はトン9万円、クロム系は同1万円値上げすると発表した。

ニッケル系は6―8月(8月は22日までの実績)のLMEニッケル平均価格の上昇分を販売価格に転嫁。クロム系は原料価格・副原料、運賃コストなどが上昇しており、ベース価格を改定する。
 スチールセンター(本社=東京都千代田区内神田、林寿雄社長)は、スチールケース製造を行うタイ子会社、スチールケース・マニュファクチャリング・タイランド(SCMT、パトムタニ県)の生産能力を50%引き上げ、年間30万ケースから45万ケースに増強した。

 タイの二輪・四輪生産の増加に伴って、梱包材料であるスチールケースの需要が増加しているため、これに対応しようとするもので、約3億5000万円を投じて工場建屋の増設、フォーミングライン、溶接機の増設、工場レイアウトの変更による生産効率化などを行った。
 住友金属工業は鉄骨用厚板の販売価格を10―12月生産分から値上げする方針を固めた。住友金属は本年度の鉄骨用厚板の国内需要(橋梁向けを除く)を110万―120万トンと見ており、昨年度の受注量112万トン程度を上回る公算が大きいとしている。現在、値上げ幅を決定するべく調整中だ。